1380. 親としての著者、子としての書籍
昨年の日記を早朝に一つ、午後に一つ読み返していた。以前は過去の日記を編集していた都合上、再度日記を読み返すことがあったが、今は書き留める事柄があまりにも多いため、日記を読み返す機会はめっきり減っていた。 だが、改めて昨年の日記を読んでみて、気づかされることが多々あったように...
1379. 昨年の自分からの手紙
さわさわと風が流れていく。今日は薄い雲が空を覆い、太陽の光を拝むことはできない。 しかし、雨雲がないためか、鬱蒼とした感じでもない。ノルウェーの作曲家ハラール・セーヴェルーのピアノ曲が書斎に鳴り渡っている。 「あぁ、これが北欧なのか」という言葉が自然と漏れた。クリスタルの光...
1378. 日本を発ったあの日から
昨年の昨日は、欧州に向けて日本を出発する前日であった。あれから一年が経ち、当時の自分は何を思い、どのようなことを考えていたのかを知る意味で、先ほどその日の日記を改めて読み返していた。 昨年の日記には、下記のようなことが綴られていた。 **** ...
1377. 魂と言葉:神道と国学
早朝三時に起床し、書斎に駆けつけ、メモを取った。明かりをつけることなくその場でメモを取っていたものだから、メモの字がとても汚い。 裏紙に走り書きされたメモを読んでみると、「言葉は魂を包む衣である」と書き残されている。その言葉に続いて、「衣としての言葉が裸であってはならない」...
1376. 寺田寅彦・川端康成・小林秀雄
不思議な感覚の中、今日という一日を終える。それが日記であったとしても、自分が何か文章を綴ることが卑しい行為であるかのように思えるような一日の終わり方だった。 確かに今日は、午前中を迎えるまではいつもと同じ生活を送っていた。早朝に自らで計画を立てていたように、“Dynamic...
1375. 何気ない月曜日の午後
早朝の仮眠のおかげもあって、心身がとても爽快な感じがする。昼食後、散髪をしに出かける。 来週の火曜日から北欧旅行が控えており、その前に髪をスッキリさせたいと思っていた。自宅を出発すると、爽快な夏空が広がっていた。 七月のオランダはどうも雨が多く、このところ天気が優れなかった...
1374. 睡眠と治癒
つくづく睡眠というのは重要であり、不思議な力を持っていると思った。昨夜はいつも通りの時間に就寝し、起床時間もいつもとほとんど変わらなかったのだが、少しばかり脳と心が何かで一杯になっているような感覚があった。 つまり、脳と心も活動を始めるにはふさわしくない状態であり、動きが生...
1373. 余白
今朝は頭の中がとても静かだ。書斎の窓から見える木々も静かに風に揺られている。 ここ数日間に引き続き、昨夜も夢を見ていたのだが、どうにもその印象が鮮明ではない。なにやら記憶に留めておかれることを避けているかのようだ。 断片的に覚えているのは、二本しかない線路を持つ田舎の中を電...