

【フローニンゲンからの便り】19146-19148:2026年8月20日(木)
⭐️心の成長について一緒に学び、心の成長の実現に向かって一緒に実践していくコミュニティ「加藤ゼミナール─ 大人のための探究と実践の週末大学院 ─」も毎週土曜日に開講しております。 タイトル一覧 19146 即興演奏と縁起 19147 今朝方の夢 19148 今朝方の夢の振り返り 19146. 即興演奏と縁起 昨日、即興演奏の魅力について考えていて、これはもしかすると「縁起」を身体で感じる営みなのではないかと思った。あらかじめ完成された曲を再現する演奏とは違い、即興では次の音がまだ存在していない。いま鳴らした一音が次の一音を呼び、その音を耳で聴いた自分の心がわずかに変わり、その変化した心がさらに別の音を選ぶ。その連鎖を眺めていると、一音一音が孤立した粒として存在しているのではなく、前後の無数の条件によって生まれていることがよく分かる。たとえば何気なく弾いた一つの和音が予想以上に美しく響いたとする。その瞬間、自分の注意はその響きへ引き寄せられる。すると次の音を急いで出し


【フローニンゲンからの便り】19142-19145:2026年8月19日(水)
⭐️心の成長について一緒に学び、心の成長の実現に向かって一緒に実践していくコミュニティ「加藤ゼミナール─ 大人のための探究と実践の週末大学院 ─」も毎週土曜日に開講しております。 タイトル一覧 19142 フランシスコ・タレガからの流れ 19143 今朝方の夢 19144 今朝方の夢の振り返り 19145 フェルナンド・ソルからの流れ 19142. フランシスコ・タレガからの流れ 昨日、フランシスコ・タレガについて改めて考えてみた。サグレラスを弾いていると、そのさらに上流にタレガという大きな水源があるように感じたからである。調べてみると、タレガの音楽は単に「スペインらしいギター音楽」ではなく、19世紀ロマン派の音楽をギターという小さな器の中へ凝縮したもの、と考えると理解しやすいように思えてきた。タレガは1852年にスペインのビジャレアルに生まれた。少年期にはギタリストのフリアン・アルカスと出会い、その才能を認められている。アルカスは当時を代表するスペインのギタリストであり、若いタレガにとって、ギターを独立した芸術音


【フローニンゲンからの便り】19138-19141:2026年8月18日(火)
⭐️心の成長について一緒に学び、心の成長の実現に向かって一緒に実践していくコミュニティ「加藤ゼミナール─ 大人のための探究と実践の週末大学院 ─」も毎週土曜日に開講しております。 タイトル一覧 19138 詰将棋と作曲 19139 今朝方の夢 19140 今朝方の夢の振り返り 19141 ジュリオ・サルバドール・サグレラスの魅せられて 19138. 詰将棋と作曲 昨日、作曲という行為は詰将棋の問題を作ることにかなり似ているのではないか、とふと思った。これまでは作曲というと、頭の中に浮かんだ旋律や和音を外に取り出すという、どこか「表現」の営みとして考えることが多かった。しかし詰将棋を思い浮かべると、作曲にはもう一つ、制約の中に必然的な道筋を設計するという側面があるように見えてきた。詰将棋では、盤面にある駒の数も位置も限られている。その限られた条件から、王手を重ね、相手の応手まで読み込みながら、最後には一つの詰みに到達する。面白い問題ほど、最初の一手だけを見れば少し意外でありながら、解き終えて振り


ハーバード・ビジネス・レビューへの投稿記事の公開(第18回〜第26回)
皆さま いつもお世話になっております。 成人発達学者の加藤洋平です。 ダイヤモンド・ハーバード・ビジネス・レビュー(DHBR)にて、連載「成人発達理論で考える部下の育て方とリーダーの成長」の第18回〜第26回が公開されました。 今回の9本では、これまで本連載で紹介してきた成人発達理論をさらに多角的に掘り下げながら、リーダーの「ものの見方」や「思考の構造」、部下の評価と育成、振り返り、昇進後の適応、そしてリーダー自身の内面的な成長について考察しています。 今回の9本を通じて一貫して問いかけているのは、「成長するとは、そもそも何が変わることなのか」という問いです。 知識やスキルを増やすことだけが成長ではありません。 自分がどのような前提から世界を見ているのかに気づき、その前提そのものを問い直し、新しい文脈に合わせて自分のあり方を更新していくこともまた、人間の重要な成長です。 本連載が、リーダーシップや人材育成、そしてご自身の成長を捉え直す一つの契機となれば幸いです。 以下が各回の記事です。 ************


【フローニンゲンからの便り】19134-19137:2026年8月17日(月)
⭐️心の成長について一緒に学び、心の成長の実現に向かって一緒に実践していくコミュニティ「加藤ゼミナール─ 大人のための探究と実践の週末大学院 ─」も毎週土曜日に開講しております。 タイトル一覧 19134 チェスや将棋と即興演奏 19135 今朝方の夢 19136 今朝方の夢の振り返り 19137 サグレラスの教則本を解く楽しさ 19134. チェスや将棋と即興演奏 時刻は午前6時を迎えた。夏が終わりを告げ、今朝は冷たい雨が降っている。日の出の時間も遅くなり、これからようやく辺りが明るくなってくる。こうして天から降り注ぐ雨を眺めていると、雨によって自分の内側の何かが浄化されながらも、同時にこの地で培ったものは流出していかないことを思う。そして、この雨によって自分はまた新天地に運ばれていくような感覚がある。 昨日、チェスや将棋に惹かれる理由を考えていると、それは単に勝敗のあるゲームだからではなく、限られた駒と規則の中から、ほとんど無限に近い可能性が立ち上がってくるからなのだと思


【フローニンゲンからの便り】19131-19133:2026年8月16日(日)
⭐️心の成長について一緒に学び、心の成長の実現に向かって一緒に実践していくコミュニティ「加藤ゼミナール─ 大人のための探究と実践の週末大学院 ─」も毎週土曜日に開講しております。 タイトル一覧 19131 もう一つの母国語としての即興演奏 19132 今朝方の夢 19133 今朝方の夢の振り返り 19131. もう一つの母国語としての即興演奏 今朝方、即興演奏について考えていて、ふと、これは楽器を使った「一人語り」に近いのではないかと思った。クラシックギターでもピアノでも、その瞬間に感じていることや、頭の中に浮かんだテーマを、音という言語を使って話しているのである。考えてみれば、母国語で話すとき、自分はいちいち文法規則を思い出してはいない。「次は主語、その次は動詞」と考えながら会話しているわけではない。伝えたいことが先にあり、それにふさわしい言葉や文型がほとんど無意識に選ばれていく。即興演奏も、おそらく最終的にはこの状態に近づいていくのだと思う。そう考えると、音階は語彙に似ている。コードやコード


【フローニンゲンからの便り】19127-19130:2026年8月15日(土)
⭐️心の成長について一緒に学び、心の成長の実現に向かって一緒に実践していくコミュニティ「加藤ゼミナール─ 大人のための探究と実践の週末大学院 ─」も毎週土曜日に開講しております。 タイトル一覧 19127 フローニンゲンの最後の夏の終わりに/和声理解と即興 19128 今朝方の夢 19129 今朝方の夢の振り返り 19130 音が向かいたがる方向 19127. フローニンゲンの最後の夏の終わりに/和声理解と即興 時刻は午前6時を迎え、今、小鳥たちの美しい囀りに耳を傾けている。フローニンゲンは、昨日と一昨日、最後の真夏日となり、今日から秋に入った感じである、最高気温は20度ぐらいであり、もうここからはそのような気温の日々が続く。昨日までの二日間は、夏という線香花火の最後の灯火だったかのようだ。 昨日、ブランダン・エイカー氏の文章を読みながら、クラシックギターの練習について少し考え方が変わった。これまで曲を弾くとき、自分はどうしても「次の音は何か」「次の指はどこへ行くか」という順番で音楽を覚えようとしていた。しかしエイカー氏が


【フローニンゲンからの便り】19123-19126:2026年8月14日(金)
⭐️心の成長について一緒に学び、心の成長の実現に向かって一緒に実践していくコミュニティ「加藤ゼミナール─ 大人のための探究と実践の週末大学院 ─」も毎週土曜日に開講しております。 タイトル一覧 19123 昨日の書籍の買取を振り返って 19124 今朝方の夢 19125 今朝方の夢の振り返り 19126 指板という土地を自由に歩くために 19123. 昨日の書籍の買取を振り返って 昨日の書籍の梱包によって、腕が筋肉痛になっている。1階からセオさんの車まで段ボールを持って何往復もしたことによって、思わぬ筋トレになっていたようである。今回の書籍の買取を終えてみて、まず感じたのは、結果として引越し代をほぼカバーできたという安堵である。大量の本を抱えたまま引越しをすることを考えれば、運搬費も手間も相当なものになる。そう考えると、書籍を減らしながら、その売却代金で引越し費用を相殺できたというのは、かなり実用的な着地だったと思う。一方で、正直なところ、思っていたほどの値段はつかなかった。これまで自分が時間をかけて集めてき


【フローニンゲンからの便り】19118-19122:2026年8月13日(木)
⭐️心の成長について一緒に学び、心の成長の実現に向かって一緒に実践していくコミュニティ「加藤ゼミナール─ 大人のための探究と実践の週末大学院 ─」も毎週土曜日に開講しております。 タイトル一覧 19118 サグレラスの教則本との向き合い方 19119 今朝方の夢 19120 今朝方の夢の振り返り 19121 自分の中にある音楽へアクセスすること 19122 書籍との別れ、そして新たな素晴らしい出会いを願って 19118. サグレラスの教則本との向き合い方 昨日、サグレラスの教則本1巻から6巻までを、単純に順番どおり終わらせるのではなく、先取りと復習を組み合わせながら螺旋状に学んでいく方法について考えていた。たとえば2巻を主に練習している時期なら、2巻だけに集中するのではなく、1巻を復習しつつ、3巻を少し先取りするのがよさそうである。感覚としては、現在の巻に半分ほどの時間を使い、以前の巻に2割、次の巻に2割、残りを即興に充てるくらいがちょうどよいのかもしれない。こうすると、今いる場所だけでなく、


【フローニンゲンからの便り】19114-19117:2026年8月12日(水)
⭐️心の成長について一緒に学び、心の成長の実現に向かって一緒に実践していくコミュニティ「加藤ゼミナール─ 大人のための探究と実践の週末大学院 ─」も毎週土曜日に開講しております。 タイトル一覧 19114 サグレラスの教則本と数学の学習段階の対比 19115 今朝方の夢 19116 今朝方の夢の振り返り 19117 サグレラスの教則本の先取り学習 19114. サグレラスの教則本と数学の学習段階の対比 昨日、サグレラスの教則本1巻から6巻までの流れを、数学の学習段階に重ねて考えてみた。こうして並べてみると、サグレラスは単なる練習曲集ではなく、かなりよく設計された発達的なカリキュラムなのだと改めて感じる。まず、1巻は中学数学に近い。音符を読み、右手と左手を協調させ、基本的な旋律や和音を扱う。数学でいえば、方程式や関数、図形を学びながら、数学という言語そのものに慣れていく段階である。今では比較的滑らかに弾ける曲も増えてきたが、だからといって1巻を卒業済みの過去として扱う必要はない