293. 共存在空間
九月からのプログラムが本格的に開始されるまで、あと三週間ぐらいの時間がある。今、幅広く自分の関心に合わせて様々な専門書を読んでいるが、今日は論文のアドバイザーを務めてくださるサスキア・クネン先生の論文に目を通しておこうと思った。...
292. 反復と差異の混在する日々の中で
毎日呼吸をするのと同じように、文章を書くということを習慣づけて以来、一つの大きな疑問に直面していた。毎日文章を書くという同一の実践をしているはずなのに、なぜ書く文章の中身が全く同一なものとなりえないのかが不思議だったのだ。...
291. 閉ざされた感覚を解放して
欧州小旅行が明日に控えているが、通常とほとんど何も変わらない日々である。今回の小旅行では荷物を最低限にし、身軽に動けるようにリックサックとトートバックだけを持っていく。 ヘーゲル博物館のあるシュツットガルトでは、ヘーゲルの主著 “Phenomenology of Mind...
290. 欧州小旅行計画
今日は先ほど、久しぶりに天気雨に見舞われた。空は晴れているのに雨が降るというのは不思議だな、と思っていた幼少時代のある記憶が鮮明に蘇ってきた。この記憶を再想起したことはおそらく初めてだったので、オランダのこの予測のつかない天候に対してある意味感謝をした。...
289. 悠久の時の中で
——70歳以前に描いたものは全く取るに足らないものであった。73歳で鳥や獣、魚の骨格のなんたるかをいくらかは悟ることができた。このまま修行を続けていれば、100歳で神妙の域に達することができるだろう。110歳まで続けていれば、一点一画が生きているもののように描けるようになる...
288. 卓越性の起源
関与と恩寵。それは世界からの多様な関与と恩寵の賜物なのだ。 今日の午前中は、ここ三日間読み続けている「タレントディベロップメントと創造性」というクラスで課題文献とされている “The complexity of greatness: Beyond talent or...
286. 次なる発達段階への道:システム構築の手法について
今日の天気予報は終日晴れとのことであったが、一日の途中で何度かまばらな雨が降った。日々の仕事の息抜きに書斎の窓から空を観察している。 日本において、確実に雨が降らない空というのは感覚的にわかるのであるが、ここオランダにおいてはその感覚がことごとく裏切られている。フローニンゲ...