313. 欧州小旅行記:バッハ博物館を訪れて
ライプチヒの二日目の午後に訪れたのは、バッハ博物館である。バッハ博物館について紹介する前に、ライプチヒが本当に「音楽の街」と形容されるにふさわしい特徴を一つだけ紹介したい。 実は昨日のシューマン博物館を訪れた際に、受付の女性から一枚の薄いパンフレットを頂いていたのだ。そこに...
312. 欧州小旅行記:メンデルスゾーンの虹色の音楽を浴びて
昨日のライプチヒでの体験は非常に密なものであり、正直なところ、昨夜の睡眠を経てどれだけその体験が消化されているのかを目覚めと共に確かめる必要があった。シューマン博物館で獲得したあの「確信」が、自分の中の一本の筋として存在していることを無事に確認してライプチヒでの二日目を開始...
311. 欧州小旅行記:シューマン博物館で訪れた「確信」
ライプチヒ駅に到着した時、ブレーメンやハノーファーの駅に比べて、ひときわ巨大な空間がそこに広がっていることに驚いた。旧東ドイツの都市の中でも最大のものの一つに数えられるこの街の存在感を感じさせられたのだ。 なぜだがわからないが、たくさんのプラットフォームと併設されている無数...
310. 欧州小旅行記:ライプチヒに向かって
ハノーファーの駅でライプチヒ行きの列車に乗り込んでしばらくしたところで、幾つかの想念と不可思議な感覚が湧き上がってきた。最初に現れたのは、自分がこの世界の中にいるのか・世界が自分の中にあるのか、という考えと感覚だった。 というのも、ハノーファーの駅を列車が出発し、駅構内で購...
309. 欧州小旅行記:ハノーファーに向かって
早朝から色々あったが、無事にリアーについた。ドイツに足を踏み入れたのは、これが人生で初めてであるが、街中の雰囲気はオランダと非常に似ており、まだオランダ語に習熟していない自分にとって、ドイツ語とオランダ語は一瞬見ただけでは区別がなかなかしにくいと思った。...
308. 欧州小旅行記:ドイツ北西部のリアーに向かって
今日からいよいよ欧州小旅行が始まった。早朝五時前に起床し、いつも通りの身体・精神エネルギーであることを確認したが、やはりこれから欧州旅行が始まるからであろうか、身体も精神も共に軽やかな感じがした。 シャワーを浴び、わずか二週間しか住んでいない今の新居に随分とお世話になってい...
307. 言語能力を変容させる論文執筆
研究者としての留学が本格的に始まるまで、いよいよ二週間を切った。時間的に余裕があるため、学位取得論文に関して今のうちから準備を進めていきたいと思う。修士論文を執筆するのは、米国ジョン・エフ・ケネディ大学時代を含めて二回目となるが、今回の修士論文は研究者としての今後の自分を左...
306. 対人支援産業について思うこと
「洋平、それは自分よりもサスキアの方が詳しいから彼女に質問してみることをお勧めするよ」ということを、私がフローニンゲン大学で在籍するプログラムの責任者であるルート・ハータイに言われたことがある。 ルートの対応はいつも実に誠実かつ紳士的であり、彼は私のメンターでありながらも、...