762. 森・井筒・辻先生から:変容の特質
今日は、普段と若干異なるような日だったように思う。早朝の五時半に起床して以降、いつもと変わらないような仕事をしていたのは確かである。 それは学術論文を読むことであったり、何かしらの文章を書くというものである。ただし、午前中のある時を境目に、無性に日本語を読みたくなったのであ...
761. 泡沫から永遠へ
昨日は、定量データを解析することや文章を書くことが仕事の大半であったため、再び激烈に論文や専門書を読みたいという思いが煮えたぎってきた。 昨夜、この炸裂しそうな思いを抑えるのが難しかったが、とにかく生活リズムを壊すことなく、そうした思いをあえて抑えることによって、その感情が...
760. 過去も未来も現在も
昨日は、午前中に研究データに対して、プログラミング言語のRを活用しながら、交差再帰定量化解析(CRQA)という非線形ダイナミクスの手法を適用していた。 この解析手法は、二つのシステムの挙動がどれほど構造的に結びついており、どれだけシンクロナイゼーションを起こしているかを明ら...
759. 苦難と蜘蛛の糸
ロシアの作曲家ボルトキエヴィッチの『苦難を通って栄光へ』という曲を、早朝の仕事の開始とともにひたすら繰り返し聴いている。この曲は、昨日、上の階に住むピアニストの方に音楽院で演奏してもらったものだ。 この曲にはどこか私を惹きつけるものがある。それが何かを掴むためにも、そして、...
758. ピカソから教えられたこと
早朝の目覚めと共に、自分の内側に途轍もない活力が湧き上がっているのを感じた。 寝室から一歩外に踏み出した瞬間に、就寝から覚醒までの間にアトリエに行くのを心待ちにしていた画家のように、私は書斎に向かうことを、夢の中から今この瞬間にかけてとても待ち遠しく思っていたかのような気持...
757. 音楽を通じて
以前、私の上の階に日本人ピアニストが引っ越してきたことについて言及していたように思う。その方は、私よりも幾分年齢が若いのであるが、いつも感化されることがある。 先日、一度実際に演奏を聴かせていただく機会があり、今日もその方が通う音楽院にお邪魔させていただいた。その方は明日か...
756. 愛と死に縁取られた解き放たれた箱
なぜこれほどまでに、毎日が充実したものとして感じられるのかわからないことが時々ある。オランダ北部の小さな街フローニンゲンでの今の生活は、毎日の活動の一つ一つの中に、他には還元できない粒子のようなものが凝縮されているのを感じる。...