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2071. 時系列データ分析による予測とシミレーション


昨日は普段よりも作曲実践の時間を減らし、その代わりに二冊の学術書を読み進めていた。どちらも現在の、そして将来の自分の研究に関係している専門書である。

一冊は“Introductory Time Series with R (2009)”という書籍であり、もう一冊は“A Use’s Guid to Netwok Analysis in R (2015)”という書籍だ。前者は、まさに今私が行っている研究に活用できるものであり、Rを用いて時系列データ分析を行う方法について紹介している。

一方後者は、将来の自分の研究につながるものになるだろうという位置付けをしている。こちらの書籍な、Rを用いてネットワーク分析を行っていく方法について解説をしている。

これらの二冊は完全に研究者向けの専門書であり、両方の書籍を一日中食い入るように読み続け、どちらも共に読みきった自分の姿を見ていると、やはり科学研究に依然として強く惹かれるものを自分が感じているのだとわかる。

非常に贅沢な悩みかもしれないが、作曲をすることと科学研究を行うことの充実感が等しいために、時にどちらにどれだけの時間を割くかに頭を悩ませることがある。実際には、片方の実践をしている時はもう片方の実践など全く念頭にない。

そうした悩みが出るのは大抵どちらの実践にも従事していない食事中や外出中の時である。昨日はまさに、作曲実践があることを忘れるぐらいに、研究の方に没頭していた。

ふと気づけば夜の九時を迎えており、そこから作曲実践を少々行ったが、先ほどまでの研究が気になり、再び研究関係の文献を読んでいた。

昨日は上記の二冊以外にも、システム科学のモデリング技術を扱った非常に分厚い二冊の専門書をパラパラと眺めていた。そのうちの片方は、生物学の研究にダイナミックシステム理論のモデリング技術を活用したものであり、本書を知るきっかけになったのは、昨年の研究アドバイザーであったサスキア・クネン教授の論文に引用があったことである。

本書は、900ページ近いハードカバーであるため、外見上は面食らうが、中身は非常に読みやすい。もちろん私は生物学の事前知識はないため、細かな専門用語はわからないものが多いが、モデリング技術の解説は心理学・教育学研究にも非常に有益である。

本書やその他の書籍で得られたモデリング技術の知識をこれから少しずつ研究に活用していきたいと思う。

システム科学にせよ、ネットワーク科学にせよ、それらの領域におけるモデリング技術を活用して何ができるのかというと、予測やシミレーションを行えるのが最も重要なことだろう。例えば、企業社会においては、既存の研修プログラムや教育プログラムの効果測定に予測やシミレーションを実施し、プログラムの検証に活用することができる。

もちろん、予測やシミレーションは、既存のプログラムのみならず、これから導入しようとする新たなプログラムの効果予測を行うことにも活用できる。自分のこれまでの七年間を振り返ってみると、成人発達理論の枠組みを活用した発達測定を行い、直近では実証的教育学の観点から、教育プログラムや教育ツールの効果測定を実証データに基づいて行うことに従事している。

これまでの経験を通じて得られた知見をなんとか社会に還元できないかと考えていた矢先、まさに時系列データ分析やモデリング技術を活用する協働プロジェクトにお声掛けいただいた。

今朝方、送っていただいた資料を拝見していたところ、まさに自分がこれまで研究上行っていたことを、企業が具体的に直面している課題に対して適用する機会になりそうだ。今日はこれから先方との打ち合わせがあり、協働が実現されればと思う。フローニンゲン:2018/2/21(水)08:30

No.790: Existential Secure Base

It is the below-zero world outside. However, I notice that I have an existential secure base in myself. Groningen, 09:34, Thursday, 2/22/2018

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