【フローニンゲンからの便り】17423-17426:2025年9月22日(月)
- yoheikatowwp
- 1 日前
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タイトル一覧
17423 | イギリスの大学院の出願を開始して |
17424 | 今朝方の夢 |
17425 | 今朝方の夢の振り返り |
17426 | 量子力学のトランザクショナル解釈について |
17423. イギリスの大学院の出願を開始して
時刻は午前7時半を迎えた。今の外気は10度と低く、室温も20度を下回っている。そして今日の最高気温は晴れでも15度までしか上がらない。気温の上昇はとても限定的で、晴れにも関わらず日中のUVインデックスも3までしか上がらない様子を見ていると、秋にすっぽりと入った感じがする。今日の最高気温は15度であることから、午後にジムに出かける際には上にはスウェットを羽織っていこうと思う。でなければもう寒い。
昨日のゼミナールの第150回のクラスはいつも以上に後半において盛り上がりを見せ、自然と30分ほど延長する結果になった。クラスの後も受講生同士の放課後セッションがあり、自分もまたそこから合計で3時間を超えるほどの振り返りの音声ファイルを作っていたことからもクラスの充実ぶりを感じる。一昨日にIELTSの試験を無事に終えたので、週末のゼミの予習や音声ファイルの作成にこれまでよりも時間を充てることができるだろう。昨日から実際にイギリスの大学院のアプリケーションの登録をし、出願に必要な情報を記載し始めた。これまで何度もアプリケーションの準備をしていたこともあり、イギリスの大学院においても要求される情報や書類はほぼ同じなため、勝手を知っている感じで記載はスムーズに進んでいる。まずは1校のウェブサイトから登録を開始して出願情報を記載し始めたので、同じようにここから数日以内に残り3校に関してもウェブサイトから登録をして、出願に必要な情報をどんどんと埋めていきたいと思う。今年の秋には、ブリストル大学、エディンバラ大学、オックスフォード大学に訪れる予定で、もう1校のSOAS(ロンドン大学東洋アフリカ研究学院)もキャンパスビジットをせっかくなのでしようかと考えている。当初の予定では3校しか訪問する予定はなかった。というにも過去にロンドンには数回ほど足を運んでいるので、SOASの雰囲気を見にいく必要はないと判断していたのである。論文アドバイザーの候補の教授を見つけ次第連絡を取り、うまく旅程を調整することができたらSOASにも足を運んでみたいと思う。ブリストルやオックスフォードに滞在している間にもロンドンには行くことができる距離なので、ロンドンに滞在する必要はなく、うまく調整をしてみたいと思う。その他にも、昨日はフローニンゲン大学でお世話になっていた3人の教授に推薦状の執筆依頼をしたところ、現在ノーザン・イリノイ大学に所属しているミヘル・ショル教授から早速連絡があり、推薦状の執筆の快諾を得た。とても有り難い限りである。他の2人の教授からも良い返事を待ちたい。フローニンゲン:2025/9/22(月)07:59
17424. 今朝方の夢
今朝方は夢の中で、小中高時代のある友人(SS)とマジック:ザ・ギャザリング(MTG)のカードゲームに興じていた。MTGが夢の中に現れることは時折、これが何を示唆しているのかは改めて考えてみたい。夢の中の自分が使っていたデッキは、マナの色が黄色であり、あまり見かけない色であった。彼と対戦を始めると、こちらのマナが場に出る速度が少し遅く、少し厳しい展開になりそうだぞと思っていたところ、誰か別のカードがデッキに混じっていたようで、マナの色が別の色に変わり始めた。それを受けて場にはどんどんとマナが出るようになったが、今度は召喚するモンスターや魔法のカードの手札が減ってきたのでどうしようかと考えた。すると、彼もやはり自分のデッキのマナの色が変わったことの異変に気づき、そこで一旦対戦を中止した。そこから私たちは、お互いのカードをもう一度見直すことにし、混じっている誰か別のカードを脇に置く作業を始めた。
それ以外に覚えている夢の場面として、小中高時代の別の友人(YU)が登場する場面があったのを覚えている。彼と私が談笑していたところに、中学校時代の一学年上の女性の先輩が数人やって来て、彼に文化祭の告知を手伝ってほしいと述べた。彼にあるファッションスクールに行って、そこでポスターを貼るなり、告知活動をしてほしいと依頼したのである。一方、自分には特に何も仕事の依頼をしてこなかったが、彼と一緒に先輩たちの活動拠点の部屋に向かってミーティングに参加することにした。その際にエレベーターに乗ったのだが、最初は下に動いていたエレベーターが突然上に上がり出し、また下がっていくという変な動きを見せた。そこから下の地上階に到着したら、今度はそのエレベーターが横に動き出し、また変な動きをし始めたなと思った。そのような場面があったのを覚えている。フローニンゲン:2025/9/22(月)08:23
17425. 今朝方の夢の振り返り
今朝方の夢はまず、マジック:ザ・ギャザリング(MTG)という象徴的な舞台から始まる。MTGは単なるカードゲーム以上に、戦略、選択、資源配分、そして偶然性と必然性が絡み合う「人生の縮図」である。そこに登場するのは小中高時代の友人SSであり、彼は「自己の内なる競争的側面」あるいは「過去の自分と共鳴するもう1つの可能性」を体現している。夢の中で用いていた黄色のマナは、現実のMTGには存在しない色であり、それゆえ「既存の枠に収まらない独自の創造性」や「まだ言語化されていない新しい資源」を暗示している。序盤でマナの展開が遅れ、苦戦しそうに見えた展開は、現実の生活や研究活動において「新しい資質や能力が芽吹くまでの停滞感」を示している。ところが、誰か別のカードが混入することによってマナの色が変わり、展開が一気に加速する。これは外部からの影響、すなわち「他者の視点」や「偶然の介入」が自己の潜在力を解放する契機となることを表している。しかし同時に、手札が不足するという別の制約が現れる。この状況は、可能性が開かれる一方で、それを活かすための具体的な手段や資源が追いつかない葛藤を映している。対戦を一旦中止して混じったカードを取り除く作業に移行する場面は、「自己と他者の境界を再確認する作業」あるいは「純粋な自己資源の見直し」を象徴している。つまり、創造性や外部からの影響を受けつつも、最終的には自らの核を整え直そうとする自己省察のプロセスである。次に、別の友人YUとの場面が現れる。彼は文化祭の告知という「社会的役割」を担うよう依頼されるが、自分には特に依頼が来ない。この差異は、自己が「自分の役割がまだ明確に規定されていない」という意識を抱えていることを表す。しかしそれでも彼と共に活動の場に向かう姿勢は、「役割が与えられなくとも場に身を置くことで貢献を模索する態度」を意味している。これは現実生活において、自らの立ち位置が未確定であっても、他者との関係性を通じて道を見出そうとする心の動きを示す。エレベーターの奇妙な動きは特に印象的である。最初は下降し、その後突然上昇し、また下降する。さらに地上階に着いた後は横に動き出す。この不規則な運動は、「人生の進展が直線的でないこと」を象徴している。通常、エレベーターは上下にしか動かないが、夢の中では横へと移動する。この逸脱は、「通常の枠組みを超えた移動」あるいは「意識の次元的な変換」を意味している。上下運動は成功と失敗、希望と落胆、成長と停滞といった二項的な経験を映すが、横方向の運動は「第三の可能性」すなわち水平的拡張や別様の視点を指し示している。これは、単なる昇進や下降といった垂直軸だけでなく、横方向のつながり、ネットワーク、関係性に開かれる必要性を告げている。総合すると、この夢は「外部からの混入によって自己の可能性が揺さぶられること」「役割が与えられなくとも場に参加すること」「進路が直線的でないこと」の3つを大きなテーマとしている。MTGのデッキ構築は自己の人生の選択を象徴し、混じったカードは偶然や他者の影響を通じて開かれる創造性を示す。文化祭の依頼の差異は、自己の役割の未確定さを映し、エレベーターの奇妙な運動は人生の進展が予測不能であることを強調している。この夢が人生において意味するところは、自己の進路や役割は必ずしも明確に定められなくとも、偶然や他者の影響を受け入れながら進んでいくことで、むしろ新しい資質や視座が育まれるということである。直線的な成長や固定された役割に固執するのではなく、不規則な運動や混じり物を通じて「器」を広げることこそが人生の本質であると夢は告げているのである。フローニンゲン:2025/9/22(月)09:35
17426. 量子力学のトランザクショナル解釈について
時刻はゆっくりと午後5時に近づいている。今日の最高気温は15度だったこともあり、午後にジムでトレーニングをした際には、もう汗をかくことがほとんどなかった。これからはタオルを持っていく必要がないかもしれない。昨日からイギリスの大学院のアプリケーションを始めたのだが、その準備は、これまでの学術的な取り組みを棚卸し、これからの研究アイデアを洗練させる良い機会だと感じる。4校のアプリケーションを通じて、ここから数年間の研究内容を練っていきたいと思う。
「The Transactional Interpretation of Quantum Mechanics(量子力学のトランザクショナル解釈)」という考え方は、1986年に物理学者ジョン・クレイマー(John Cramer)によって提唱された解釈であり、量子力学の不思議な非局所性や測定問題に対して独自の視点を与える理論である。この解釈は、ジョン・ウィーラーとリチャード・ファインマンが提唱した「遅延・先進解(retarded and advanced waves)」を用いた電磁気学の時間対称理論に発想を得ている。すなわち、電磁波の伝播を時間的に前向き(因果的に未来へ)と後向き(未来から過去へ)の双方の解で記述できることを踏まえ、量子力学においても「未来からの影響」を考慮する枠組みを導入するのである。トランザクショナル解釈では、量子の相互作用は「オファー波(offer wave)」と「確認波(confirmation wave)」という二種類の波のやりとりとして説明される。ある粒子が放出されるとき、それはシュレーディンガー方程式に従う通常の「オファー波」を空間に広げる。これに対し、受け取り側の粒子や検出器は、このオファー波に応答する形で「確認波」を発し、それは時間を遡るように源へと戻っていく。両者が重なり合うことによって「ハンドシェイク(握手)」が成立し、そこで初めて1つの物理的な「トランザクション(取引)」が成立する。観測結果とは、このトランザクションが確定したものとして理解される。この枠組みの利点は、量子力学における波動関数の「確率的収縮(collapse)」を、恣意的なルールとしてではなく、物理的プロセスとして描き出せる点にある。通常のコペンハーゲン解釈では「測定によって波動関数が収縮する」と言うが、そのメカニズムは不明であり、観測者の役割も曖昧である。これに対し、トランザクショナル解釈では収縮とは「オファー波と確認波のトランザクション成立」として説明される。したがって、観測者の意識が特別な役割を果たす必要はなく、量子過程は客観的かつ対称的に描ける。また、この解釈はEPRパラドックスやベルの不等式の違反といった量子非局所性に対しても独特の視点を与える。粒子同士の相関は、未来から過去への確認波を含む「全時的(atemporal)」なやり取りによって自然に説明されるため、「一方の測定が他方に瞬間的に影響する」という不可解なイメージを避けられる。すなわち、相関はすでに時空全体に広がるトランザクションとして形成されており、私たちが観測する瞬間には結果が整合的に出現している、というのである。もっとも、この解釈には批判も存在する。第一に、「未来からの波」が物理的に観測されたことはなく、実際にそれを受け入れるのは直観的に難しい。また、トランザクションがどのように一意に確定するのか、すなわち「なぜこの結果が選ばれたのか」を完全に説明するわけではない。確率的側面は依然として残る。さらに、この解釈は標準的な量子力学と実験的に異なる予測を与えるわけではないため、科学的に検証可能かどうかが問題視されることもある。その一方で、この解釈は量子力学の概念的難問に新鮮な視点を与え、量子過程を「対話」「取引」として直観的に描くユニークな力を持つ。物理学者や科学哲学者にとっては、量子世界を理解するための多様な比喩と発想を提供する重要な試みの1つである。総じて、トランザクショナル解釈は量子力学の不思議さを、因果律と時間の非対称性の問い直しを通じて浮かび上がらせるものであり、科学と哲学の境界に立つ理論的挑戦である。フローニンゲン:2025/9/22(月)16:53
Today’s Letter
A bright scene is in front of my eyes. I always feel the vibrancy of this city, which invigorates me. Groningen, 09/22/2025
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