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【サイケデリック学・瑜伽行唯識学探究記】12314-12318:2024年3月15日(金)

⭐️成人発達理論・インテグラル理論・瑜伽行唯識学の観点から、リスナーの皆様と心の成長を一緒に実現していくことを目指したサイケデリック唯識ラジオの配信をしています。


⭐️心の成長について一緒に学び、心の成長の実現に向かって一緒に実践していくコミュニティ「オンライン加藤ゼミナール」も毎週土曜日に開講しております。

タイトル一覧

12314. 自利・利他の修行の場としての日常

12315. オランダでの9年目の生活を前にして

12316. 今朝方の夢

12317. 自他の成長を実現するための絶え間ない善行

12318. ラジオのタイトルの変更を受けて


12314. 自利・利他の修行の場としての日常      


時刻は午前4時を迎えた。相変わらず暖房は入っているが、それでも今この時間帯の気温は12度とかなり暖かい。昨日が随分と暖かかったこともあり、さほど温度が逃げていないようだ。こうした気温もまた諸行無常の如く、絶えず変化することが改めて興味深い。我のみならず、森羅万象は本当に諸行無常である。1つとして固定的なものがない。今日は1日を通して曇りがちのようであり、明日はまた寒い1日となるようだ。明日の最高気温は8度、最低気温は1度とのことである。こうして変わりゆく季節と呼吸を合わせながら、自らの取り組みをゆっくりと着実に前に進めていこうと思う。自分にできることはそれくらいしかなく、それしかないのだから。唯識思想に関する研究を着実に前に進めていき、それを通じた実践活動に従事していく。自分に対象を当てた実践としては、唯識思想を用いて日常生活の中における自分の心の内側を絶えず観察することである。その観察眼をますます鋭くさせていきながら、煩悩を断ち切ることを目標に据え、一歩一歩悟りの階梯を歩んでいきたいと思う。他者に焦点を与えた実践としては、兎にも角にも唯識思想に関する智慧を共有することだろう。唯識思想の智慧を自分はまだ体現していないので自分の内側には知識として留まっているだけに過ぎないかもしれないが、それでもそうした知識を共有していくことは利他行としてぜひとも行いたいことである。例えば、本日の午後に行われるラジオの場や毎週末のゼミナールは、この行に従事する最良の場所である。それ以外にも、昨日何気なくパーソナルトレーナーのエリーザとも仏教の話をしたように、そうした日常の何気ない会話の中で、唯識思想の専門用語を持ち出すことなく智慧を共有することはできるのだ。そうした活動にも地味に取り組み続けていきたい。今のところこうした試みは、まだ自分の煩悩に縛られた有漏善かもしれないが、無漏善に至るためにはこうした有漏善を限りなく積んでいく必要がある。当面は、日常の全ての場面が唯識思想の実践の場、すなわち修行の場所だということを強く意識していきながら、自利・利他の行を続けていければと思う。それがいつか何らかの形で果実をもたらすであろう。その果実もまた自己・他者・社会を喜ばせ、幸福にするものであって欲しい。フローニンゲン:2024/3/15(金)04:25


12315. オランダでの9年目の生活を前にして         


オランダでの生活も気がつけば、今年の夏から9年目となった。丸8年もオランダで生活をしていることに改めて驚く。当初フローニンゲンにやって来たときには、フローニンゲン大学で発達科学の研究手法としてのダイナミックシステムアプローチを1年間で修めてまたアメリカで研究したいと思っていた。1年でアメリカに戻る前提でフローニンゲンに来てみたところ、あれよあれよという間にもう丸8年経っていたのである。そして今年の夏から9年目の生活に突入する。9年と言うと、小学校と中学校を卒業できるぐらいの時間の長さである。その期間の子供の成長は著しいので単純比較はできないが、絶え間ない成長を希求している自分としては、きっとこの9年間で大きな変容を遂げて来たのではないかと思う。特に昨年は、夏にサイケデリック研究に目覚め、そこから半年ほど経ってから唯識思想との出会いがあった。唯識思想との出会いは、きっと自分の人生のターニングポイントになったと言っても過言ではないのではないかと思う。もちろんサイケデリクスとの深層的な出会いとしての昨年の夏の出来事も、自分の人生に大きな影響を与えている。そこからサイケデリック学としてのサイケデリクスを哲学・科学・神学の観点から扱っていく研究に従事し始めてから、人生が大きく動き出した。夏から遅れて秋からは、これまで明確な記録をつけていなかったシロシビン・セッションについても記録をきちんとつけることにし、頻度も定期な形での実践として、それを体系的に従事していくことにした。シロシビン・セッションを隔週で行い始めたことは、自己に大きな気づきをもたらし、それは紛れもなく自分の心の成長を加速させている。毎回開示される真理には驚かされてばかりだ。真理にも種類と段階があり、毎回のセッションでは実に様々な種類の真理が開示され、それが少しずつ深まっているのを実感する。今年もまたこうしてオランダで生活する機会に恵まれたのだから、可能な限りの真理を獲得しながらのこの実践は本当に大切にしたいと思う。今年1年間隔週でセッションを積み重ねて行くと、どれだけ真理を獲得できるだろうか。真理を獲得することが目的になってしまっては本末転倒であり、重要なことは得られた真理を通じていかに生きるかだと思われる。得られた真理を通じて、自利・利他の行いがどれだけできるかが重要なのだ。一個人としての真理をいくら獲得しようが、それはその人の悟りの実現にしかつながらない。自分は常に大乗の思想を持って、衆生と一緒に悟りを実現していくことを強く望む。


シロシビン・セッションを継続させていき、そこでの体験を深め、体験から多くの学びを得るための友として唯識思想と出会えたことは何よりの喜びだった。唯識思想との邂逅こそ、ここからの自分の人生を語る上で不可欠なものになると言えるだろう。唯識思想との出会いが自分の人生を変えていった。しかもそれは良い方向への変化であり、自利・利他の実現のために絶対不可欠なものとしてそれがあった。そのように言える日がいつか必ずやって来るだろう。今この瞬間の自分はもう既にそのように思っているのだから。フローニンゲン:2024/3/15(金)04:38


12316. 今朝方の夢


時刻は午前5時を迎えた。昨日のこの時間帯にはもう既に鳴き声を上げている小鳥がいたが、どうやら今日は彼らはやって来ていないらしい。まだどこかで寝ているのか、それとも別の場所で鳴いているのかは定かではない。今のところは小鳥たちからの歓待の鳴き声を聞くことはできていないが、むしろ自分が彼らを歓待するような心持ちでいたいと思う。持ちつ持たれつの関係性。小鳥たちと自分もまた何かしらの縁で繋がっていることを大切にしたい。


今朝方はどのような夢を見ていただろうかと振り返ってみたところ、いくつか夢を思い出した。まず覚えているのは、自分と同世代のある日本人の著名なユーチューバーの方と一緒にクイズ大会に出場していたことである。その方は聡明かつ博学な方だったので、一緒にチームを組んでクイズ大会に臨むのにふさわしいと思った。実際にチームを組んで大会に出場してみると、その方のおかげでどんどんと上の方に進んでいくことができた。チームスポーツと同じく、クイズにおいても息の合った連携というのはできるのであり、お互いに持っている知識も得意分野も違ったので、それぞれの専門性を活かした形で協力して問題に回答して行くと、あれよあれよという間に決勝戦まで進むことができたのである。ここまで来たら優勝を目指そうということになり、私たちは予選から決勝までと同じく、肩肘を張ることなくリラックスして決勝に臨んだ。そのような場面があった。


この場面の中で、大会の最中にその方とは色々と学問的な話題で談笑をしていた。その方は自然科学に強く、コンピューターサイエンスに関する修士号を取得していた。自分が人文学系の話、特に仏教の話をしたら、その方は思いの外関心を示してくれて、あれこれ質問をしてくれたことが有り難かった。コンピューターサイエンスの観点からの質問は色々と考えさせられることが多く、ここからの自分の仏教研究に大いに役に立つと思ったのである。


それ以外に覚えている夢としては、小中高時代の2人の親友(SI & NK)がマラソン大会に参加していて、私が応援に駆けつけている場面だ。そのマラソン大会は平地を走るのではなく、山道を走るなかなか過酷なものだったが、2人はこの大会に向けて相当に走り込みをしていたようで、上位につけて快調に走っていた。ゴール間際の地点で2人を迎えようと思って彼らがやって来るのを待っていると、2人はずっと一緒に走っていたらしく、とても真剣な表情を浮かべながらゴール地点までやって来た。ゴールを目前にして、さらに数人ほど抜いて見事に完走を遂げた。タイムとしても相当に早く、2人の大会に向けた入念な準備に深く感銘を受け、とても感動した。今朝方はそのような夢を見ていた。フローニンゲン:2024/3/15(金)05:27


12317. 自他の成長を実現するための絶え間ない善行 

 

時刻は間も無く午前10時を迎えようとしている。今日の午前中の探究もまた、いつものように『成唯識論』の英訳書の30分の音読から始まった。それは読経行の一環でもあり、それが脳を活性化させ、良いウォーミングアップとなって1日の唯識思想研究が始まる。そのウォーミングアップを終えた後には、ここ最近日本から届けられた唯識思想の専門書で未読のものを読み進めていった。それをしばらく行った後、5月の中旬から始める予定の唯識思想を扱った講座に向けて、PPTスライドを作っていった。取り上げる予定の課題図書のそれぞれのサブチャプターに基づいてスライドを作っている。全ての学習と実践と同じく、無理をして進めていくのではなく、毎日着実に積み重ねていくことをことをここでも意識しており、今日もまた課題図書の1章分に対してスライドを作っていった。課題図書は合計で15章あり、今日は第5章を取り上げていった。こうして毎日1つの章に対して講義資料としてのPPTスライドを地味に作成していけば、気がつかないうちに資料の作成が完成しているだろう。それは10日後にやって来る。ここで作成した日本語の資料は、いつか欧米の大学院で唯識思想についての講義を受け持つ時にもきっと役に立つはずだ。日本語を英語に翻訳すれば、それだけでも海外の大学院で唯識思想の講義を受け持つ際の資料になる。そうしたところまで見据えながら、今に集中する形で着実に講義資料を作成していきたい。


ゼミナールの講座に関する資料を作り終えた後は、口頭の音声ファイルでは漢字の表記が伝わりにくいと思うので、引き続きPPTスライドをできるだけ作成する形でゼミの皆さんに唯識思想に関する知識を共有したいと思う。それは兎にも角にもお互いの心の成長の実現のためにある。自分にとってみれば、唯識思想について話をすればするだけ、知識が智慧に変わっていくのを実感するし、それが日々の自己内省実践に活かされているのを実感する。また、自分が唯識思想について話をすればするだけ、それを聞いてくださっている方々の成長が少しずつ実現されていくはずだという思いがある。両者を鑑みると、自分が唯識思想について学べば学ぶだけ、そしてそれを話せば話すだけ、自利・利他としての成長が実現されるということに気づく。そうした大きな意味を持つ試みを毎日自分は少しずつ行っているのだと思うと、何か内側から力が湧いて来る。自他の成長を実現するための善行としての唯識思想の探究と知識の共有をこれからも毎日自らに課していきたい。この1年再びオランダで生活することになったのはきっと、今の静かな家でひたすらにその行に従事するためだったのだと思わずにはいられない。フローニンゲン:2024/3/15(金)09:58


12318. ラジオのタイトルの変更を受けて


時刻は午後4時半を迎えようとしている。穏やかな夕方の世界が思わず心を幸せにさせてくれる。ゆっくりと春に近づいて来ていることを実感させてくれるフローニンゲンの世界。そんな世界の中にあって、夕方の世界はまた穏やかの色合いが増している。これもまた季節の変化がもたらす1つの恵みであろう。


今日から、これまで行っていたラジオのタイトルが変わった。むしろこちらからの提案でタイトルを変えさせてもらったと言う方が正確である。これまでは「インテグラル・サイケデリックラジオ」というタイトルであったが、今日からは「サイケデリック唯識ラジオ」にタイトルを変えた。そもそも今の自分の関心がサイケデリクスと大乗仏教瑜伽行唯識学にあるし、ラジオのパーソナリティーの相方である早田航さんも2つに関心を持っていただいているので、お互いに共通した関心を活かす形でのタイトル変更となった。


もう少し背景を説明すると、私たちの心の成長を実現させてくれる手段としてのサイケデリクスを大切にしたいという思いと、成人発達理論やインテグラル理論を含んで超えた心の成長思想である唯識思想を前面に押し出した内容にしていきたいと思ったのである。サイケデリック体験を唯識思想の観点から扱うことや、唯識思想をサイケデリック体験から紐解くことも行っていきたい。何よりも、リスナーの皆さんと一緒に私たちの心の成長は何かを考え、心の成長を阻む要因にはどのようなものがあって、それをどのようにすれば乗り越えていくことができるのかを扱うラジオにしていきたいと思ったのである。ラジオをお届けするパーソナリティーの2人の成長を実現させるだけではなく、リスナーの皆さんと一丸となって心の成長を実現させ、より豊かな人生を送れることを願ったラジオにしていきたいと思ったのである。それは多分に大乗仏教的な思想が体現された考えである。そもそも瑜伽行唯識学が大乗仏教に属することからもそれは頷ける。自分1人の救いでもなければ、自分1人の心の成長の実現でもない。全ての人、生きとし生けるもの全てが幸せに日々を過ごせることを実現したいという強い思いが明確にある。少なくともできるだけ多くの人が豊かな心の成長を実現させ、その人なりの豊かな日々を生きてほしいという思いがある。その思いを大切に、ここから日々の探究と実践を怠ることなく、絶えず精進を重ねて、リスナーの皆さんと一緒にゆっくりと着実に成長を実現できるラジオをお届けできたらと思う。その実現に向けて、屈せず、退かずの在り方を持ち続けたい。フローニンゲン:2024/3/15(金)16:33

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