top of page

8961-8966: フローニンゲンからの便り 2022年8月22日(月)



No.3939 朝の気力_Morning Vigor


本日の散文詩(prose poetry)& 自由詩(free verse)

No.1731, Escher’s World

All of us live in the Escher’s world constructed by a number of infinite strange loops.

There is no escape from the world.

Groningen; 08:35, 8/22/2022


No.1732, A Dream Archipelago

I move from one dream land to another.

Those dream lands create a dream archipelago.

Groningen; 08:40, 8/22/2022


下記のアートギャラリーより、本日のその他の作品(3つ)の閲覧·共有·ダウンロードをご自由に行っていただけます。

本日の3曲


全ての楽曲はこちらのMuseScore上で公開しています。

楽曲の一部はこちらのYoutubeチャンネルで公開しています。

タイトル一覧

8961. 今朝方の夢

8962. 日本教の研究に向けて

8963. ベーシックインカムに関する書籍を読みながら

8964. 奴隷制とベーシックインカム/神道とベーシックインカム

8965. ベーシックインカム導入に伴う4象限的な影響の考察に向けて

8966. 原稿の加筆修正を進めて


8961. 今朝方の夢


時刻は午前6時を迎えた。今、遠くの赤紫色に染まっていて、とても美しい。久しぶりにこの色の朝焼けを見たように思う。手前の空はライトブルーで、両者のコントラストがまた見事である。昨夜はとても肌寒く、今朝も気温が13度なので寒さを感じるぐらいだ。今日は日中の最高気温が23度とのことなので、とても過ごしやすい1日になるだろう。


今朝方は夢の中で、小中学校時代の2人の友人(SI & YK)と一緒にある見慣れない美術館を巡っていた。そこは欧州のどこかの街の美術館で、随分と大きな美術館だった。友人と私は3人で、その美術館内を一風変わった形で移動していた。どのように移動していたかというと、美術館のシャンデリアに捕まり、それを雲梯代わりにして移動していたのである。これは握力と腕力がかなりないと辛い移動の仕方である。しばらくそのような形で移動していると、自分の得点が90点と出た。どうやら100点満点中、自分の移動の仕方はそれほどの高得点だったようだ。2人の友人に尋ねてみると、彼らは軒並み点数が低かった。2人は運動神経が悪いわけでは決してなく、むしろ野球の友人の方は学年でも最も運動神経が良い人間の1人だった。そんな彼らよりも自分の点数が高かったのは、進んだコースが良かったのだろうと思う。


無事にシャンデリアを用いた移動が終わり、地面に足を着けた時、美術館の受付に到着した。そこで私は、受付の女性から美術館の会員カードを作らないかと持ちかけられた。それは割引年間パスとクレジットカードがついてくるものだった。カードはあまり必要ではなかったが、無料で作成できるとのことだったので作ってもらうことにした。出来上がったカードを持って美術館の中に入ると、不思議な部屋に辿り着いた。その部屋には何も所蔵品が置かれておらず、部屋の前方にカーテンがかかっていて、そちらに近づくと、1人の日本人女性が現れた。そして、私の周りに数人の外国人が現れた。その女性は私たちにジークンドーの技を披露することを優しい口調で要求してきた。まず私の前にいた中国系の男性が技を披露してみると、全くダメであった。どうやら彼もジークンドーをしているようなのだが、ちゃんと毎日練習していないようだったので、接触法の一連の技ができないようだった。その次に私が技を披露すると、接触法の8つの技を一連の流れとして前方に進みながら行うと、女性は満面の笑みを浮かべて、「それで良し」という言葉を述べた。


今朝方はその他にも、上記の夢で現れた野球部の友人をバスケ部に誘い、バスケ部に入部してもらう形で一緒に練習をしていたのを覚えている。彼は190cm近い身長が中学時代にあったので、バスケ部に入ってもらうことによって大活躍を期待していた。フローニンゲン:2022/8/22(月)06:34


8962. 日本教の研究に向けて


今朝はどうも足元から冷える。まだ8月だというのに、朝夕はとてもひんやりしている。夏はもう終わったのかと思っていたら、明日から4日間は28度ほどに気温が達するようで、月間天気予報によると、それが最後の暑さを感じさせてくれる日のようだ。時刻は午前6時半を迎え、先ほどまで見えていた朝焼けはもうほとんど見えなくなっている。


昨日は夕方から、日本への一時帰国に際しての各種予約を行っていった。夜にはその続きとして、滞在予定の函館や札幌のホテルを確保した。生まれてこのかた北海道には行ったことがなく、今回が初めての訪問となる。それで言えば、北海道の前に訪れる秋田と青森もまた初めてのことなので、それらの場所を訪れることが今から楽しみだ。ここからは、今週の平日の夜や週末の夕方以降の時間を活用して、残りの予約を行っていきたい。その他に予約するべきことは、札幌から山口県までの航空券の手配、アントレプレナーファクトリーのメンバーの方たちと一緒に京都に旅行した後の伊勢でのホテルの予約、出発前日の成田のホテルの予約、フランクフルトに到着してから数日間滞在するホテルの予約、フランクフルトからアムステルダムまでのフライトの予約ぐらいだ。これくらいの数の予約であればあまり時間はかからないだろう。


昨日、小室直樹先生が述べる「日本教」の研究や空気の研究に関心を持った。ちょうど今、日本型資本主義の研究をしていて、その研究には日本の宗教を研究する必要がある。この研究と並行して、現代日本の精神の有り様を宗教学·社会学的に研究してみたいという考えがある。小室先生の書籍がまた近々オランダに届くのでそれらを参考にしながら、寺西重朗先生の鎌倉仏教の観点から日本型資本主義を論じた書籍は何度も繰り返し読み込んでいこうと思う。昨日は結局6冊ぐらいの学術書の初読を行なった。今日もまた旺盛に読書をしていこう。そして午後には、先日ジムに行って不在だった時に届いた書籍を受け取りに、近所のショッピングモールに行こうと思う。フローニンゲン:2022/8/22(月)06:48


8963. ベーシックインカムに関する書籍を読みながら


時刻は午前9時を迎えた。早朝より読書が進み、先ほどから本日4冊目の書籍の初読に取り掛かった。今朝方まず最初に読んでいたのは、マーク·フィッシャーのネオリベ批判と映画批評を絡めた2冊の書籍である。それらを読んだ後、戦争と映画を関連付けて、映画と戦争がどれほど私たちの知覚を変化させたのかのポール·ヴィリリオの論考が収められた書籍を読んだ。先ほどから取りかかり始めたのは、ベーシックインカムに関する論文集である。最初の論文を読みながら、自由主義の信奉者であるハイエクが、現在のベーシックインカム制度につながる福祉国家論を提唱していたことに改めて注目した。また、ハイエクの貨幣論として注目するべきことは、現在の暗号資産の活用につながる発想として、ハイエクは中央銀行が不要であること(貨幣の脱国営化)を提唱し、通過の自由市場を形成することを良しとする考え方を持っていたことである。ハイエクが理性絶対主義を危険視していたことを含め、ハイエクの思想は一度どこかで丹念に辿ってみる必要がありそうだ。


ちょうど一昨日から日本のドラマ『パレートの誤算 ~ケースワーカー殺人事件(2020)』を見ていて、この作品の中では生活保護が取り上げられている。現行の貧困対策としての生活保護制度は、役所での手続きが大変であるし、受給者側の罪悪感といった感情的な問題が存在していることがわかる。今読み進めている“The Future of Work, Technology, and Basic Income”の第2章では、ベーシックインカム制度は、既存の貧困対策よりも効率性や公平性の観点から優れていることが指摘されている。この指摘のロジックを追っていると、なるほどと納得させられる。財政学について全く知識が無い状態だが、素人目からして、やはりベーシックインカムの財源をどうするかは重要な論点である。本書の中では、全ての成人に対してのベーシックインカムの配布が前提となっているようだが、年齢に関係なく若年層からも支給を受けられるようにするのであれば、その財源は当然ながらかさむ。仮に全国民に一律月額で10万円を配布するとなると、年間の支出は膨大なものになる。ところが、生活保護——調べてみて驚いたが、生活保護受給者の数は200万人ほどであり、国民の60人に1人が支給されているとは知らなかった——や年金制度などはベーシックインカムの導入によって廃止あるいは削減になるであろうから、それらの既存の支出と相殺すると、ベーシックインカムの財源確保は実現不可能では決してないことがわかる。富裕層への課税を含めた所得税の見直しや消費税の見直しによって、ベーシックインカムの財源は確保されそうであると試算される。ベーシックインカムを取り巻く思想的な問題と技術的な問題の双方を引き続き探究し、この仕組みに対する考察を深めていこう。将来的には、この制度が導入された国に実際に住んでみるのもいいかもしれない。フローニンゲン:2022/8/22(月)09:39


8964. 奴隷制とベーシックインカム/神道とベーシックインカム


ベーシックインカムに関する2冊目の書籍として、“The Palgrave International Handbook of Basic Income”を読み始めようとしている。先ほど読み進めていたもう1冊の書籍の後半の論文を読みながら、オスカー·ワイルドの指摘に行き着いた。ワイルドは、文明は絶えず奴隷を必要としてきた歴史を指摘している。数日前に読み進めていた資本主義と奴隷制に関する本の中でも似たような指摘がなされていた。文明にせよ、資本主義にせよ、人間社会は絶えず奴隷を使って発展してきた歴史がある。今もまた奴隷の姿は変わったとしても、労働力の搾取を含めた本質的な性質は変わっていない。ベーシックインカムの導入によって、文明や資本主義は奴隷制を手放すのだろうか。おそらく安易に手放さないと思われるが、仮に手放したのであれば、これまで奴隷制にずっと依存してきた文明や資本主義は行き詰まりに行き当たるのではないかと想像される。社会に存在しているなくてはならない仕事のうちのいくつかは、肉体的にはきついものがあるが、仮にベーシックインカムが導入された場合、そうした仕事の担い手の減少が危惧される論調があり、そうした仕事がまだロボットに置き換わることがないので、確かにその危惧は理解できる。この問題に加えて、ベーシックインカムの導入は、働く意味を本質的に問うきっかけになりそうだということも見えてくる。さらには、ベーシックインカムの導入で、自殺や犯罪が減少するのかどうかの考察も必要だろう。そうした社会文化的な効果についても検証する必要がある。本日手に取った2冊の論文集は、ベーシックインカムに対する考察を深める格好のテキストであり、いつかこれらの書籍を元にした勉強会を開催したいという思いが芽生える。


そして今の自分の神学的関心からすれば、神道の観点からベーシックインカムというものがどのように捉えられるのかを考えていきたい。ベーシックインカムの思想や仕組みに関して、神道の発想はどのように関連付けられるのか。それらも今後の探究の焦点にしたい。ベーシックインカムの提唱者であるトマス·ペインが例えばどのような宗教的な思想を持っていたのかを調べ、それと関連付けて神道の観点からベーシックインカムを捉えてみるとどのようなことが言えるだろうかという関心がある。フローニンゲン:2022/8/22(月)10:14


8965. ベーシックインカム導入に伴う4象限的な影響の考察に向けて


ベーシックインカムの導入に際しては、倫理·道徳的な観点で、果たしてそれが望ましいのかという点と、実行可能なのかという点——個人の内面においては心理的実行可能性、個人の外面においては行動的実行可能性、集合の内面においては文化的・政治思想的実行可能性、集合の外面においては制度的実行可能性がある——を考慮しないといけないことがわかる。前者は思想的なアプローチで、後者は技術的なアプローチで進めていく必要があり、そうなってくると、哲学や経済学の両方の素養が不可欠であることがわかる。


今、“The Palgrave International Handbook of Basic Income”という書籍を読み始めたが、本書では第1章でベーシックインカムの定義と現在起こっている3つの潮流について説明した後に、第2章でベーシックインカムがもたらすであろういくつかの効果を論じ、第3章ではベーシックインカムの実行可能性が論じられている。続く第4章では、パイロットスタディーといくつかの導入実験について取り上げられ、第5章では政治的·倫理的な観点でベーシックインカムが導入されている。論文数は27本に渡り、先ほど読み進めていた“The Future of Work, Technology, and Basic Income”という書籍に掲載されていた論文と合わせると、結構な数の論文数になり、それらを精読していけば、ベーシックインカムに関する分厚い理解が得られそうである。


早速5つの論文を読んでみたところ、ベーシックインカムの導入にあたっては、仕事の破壊と創造、賃金の上昇·下降、社会関係の変化、生態系への影響など、考慮しなければならない項目が非常に多く、それらの項目に関する議論を精密にしていかなければならないが、個人も社会も複雑系であることから、最終的には実際にベーシックインカムを導入してみないとわからないことが多々あるというのが正直な感想である。その際に重要なのは、実際に生じた変化に対して迅速·柔軟に対応策を考えていくということだろうか。だがこの点こそ、日本の国家運営で一番苦手にしていることだと思われるので、我が国においてベーシックインカムを導入するのは本当に至難の技のように思えてくる。時間を見つけながら、ベーシックインカムがもたらす個人の内面·外面、集合の内面·外面の影響について考えを巡らせていこと思う。上記の書物は、欧米の事例と欧米の思想に基づいてベーシックインカムについて論じているので、日本の精神性や社会制度などの文化差を勘案してベーシックインカムについて考えることを忘れないようにしたい。フローニンゲン:2022/8/22(月)10:39


8966. 原稿の加筆修正を進めて


先ほどベーシックインカムに関する2冊目の論文集を読み終えた。ベーシックインカムは社会変革における重要な制度として今後も注目していきたいものであり、その探究を緩やかにかつ着実に進めていこうと思う。今の自分の関心として、テクノロジーやマネー、そして神道を含めた宗教的なものがあるが、制度的なものとしてはベーシックインカムと日本国憲法は重要な柱となる関心項目だ。今はそれらを独立して探究しているが、いつかそれらがより横断的にかつ統合的に探究されることになり、政策提言などに繋げていくことができればと思う。今はとにかく勉強に勉強を積み重ねていく。


今日は午後から、書籍の原稿を再度読み返し、最後の加筆修正を行いたいと思う。それが済めば編集者の方に最終原稿を渡し、それを元に出版に向けて仕事を進めてもらおうと思う。そのようなことを考えてから筆を置き、近所のショッピングモールに書物の受け取りがてら買い物をしてきた。今日は午前中にも数冊の書籍を受け取り、合計すれば10冊以上の書籍を受け取った計算になる。ショッピングモールに行く前と帰ってきてから、書籍の原稿の加筆修正を行なっていた。最後に原稿を見直したのがスウェーデン旅行の時だったので、しばらく原稿を寝かせていたことが功を奏し、色々と加筆修正事項が見つかった。今の時点で半分ほどの原稿の加筆修正を終え、今夜もまだ時間があるので、引き続き加筆修正を進めていこうと思う。この調子だと明日中に加筆修正の作業が終わり、明日の夜か明後日の朝には編集者の方に最終原稿を渡せそうである。フローニンゲン:2022/8/22(月)17:44

過去の曲の音源の保存先はこちらより(Youtube)

過去の曲の楽譜と音源の保存先はこちらより(MuseScore)

bottom of page