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4620-4625:フローニンゲンからの便り 2019年6月27日(木)


タイトル一覧

4620. 板についた新たな食生活とここ最近の睡眠について

4621. 水の如く淡々と一編の詩を:超えて含んでいく確かな自分

4622. 今朝方の夢

4623. 起業家ビザの申請準備

4624. 着実に進むビザ申請

4625. 開かれた欧州永住への道:オランダ語の国家試験の免除

4620. 板についた新たな食生活とここ最近の睡眠について

今朝は午前2時半に起床し、時刻は午前3時を迎えた。まだ小鳥たちの鳴き声は聞こえてきておらず、彼らの鳴き声を楽しみに待っている自分がいる。

食生活を抜本的に見直してから3ヶ月が経った頃には、それまでの期間に食に関する集中的な学習と実験を行ってきたためか、自らの食実践について振り返りの日記を書くことが減ってきたように思う。もちろん、小さな振り返りは今後も行っていくだろうが、今のところは新しい食生活が板につき、それが自分の心身に完全に合致している感覚がある。

心身の調子はすこぶる良く、腸内環境も見違えるように良くなり、肌の質感も良くなった。そして何より、長らく苦しめられていた手荒れも完治した。

そうした身体的な変化のみならず、今朝方のような早い時間に起床して一日の活動を十二分に行えるようになるという喜ばしい変化もあった。以前までの私は惰眠を貪っていたのではないかと思われるほどの睡眠を取っていた。

夜の10時に就寝することは、もう何年も継続していたことではあったが、早くて5時半、大抵6時ぐらいに目覚めるというかなり遅い起床がこれまでは続いていた。だいたい7時間半から8時間ほど眠っていたことになる。

一方今現在は、当時の睡眠の質よりも遥かに良い睡眠が実現され、睡眠時間が短くなった。確かに昨日は夜の9時半にはもう就寝をしていたが、今朝の目覚めは2時半であったら、短い睡眠でも十分に心身が回復するという状態が出来上がっている。

昨夜もふと思ったが、一日の取り組みに十分に従事した後は——とりわけ夕食後は——ゆっくりし、無駄に本を読んだりすることなく、静かな音楽に耳を傾けたり、ぼんやりと楽譜や画集を眺めるような形で過ごし、次の日に備えて速やかに就寝するのが賢明かと思う。

一日の始め方に関しては随分と明確なルールとルーティンワークがあるが、一日の締め括り方に関してはもう少し工夫の余地がありそうだ。繰り返しになるが、私の場合は、夕食後の時間であっても、ついついさらに何かを学ぼうとしてしまったり、さらに何かを実践しようとする傾向にあり、それは自分自身を酷使してしまうことにもつながりかねないことに注意が必要だ。

とにかくゆったりとした時間を過ごすこと。特に夕食後の時間は、胃腸たちに消化に集中してもらう必要があるのだから、その時間帯はこちらとしてもくつろぐようにしたいと思う。

今夜からのテーマはくつろぎであり、いかに何もせずにリラックスするかを意識したい。実際のところは、何もしないということほど難しいことはなく、結局何もしないということも何かをするということを意味しているのだから、何もしないということを実行することはほぼ不可能だと思われるが、とにかくゆったりとした時間を過ごすという心がけを忘れないようにする。

上述のように、食に関する大方のインプットが終わったのと同様に、投資に関するインプットもひと段落ついた。二つの領域も他の実践領域と同様に、学習した内容をもとに、とにかく実践を積んでいくことが重要になる。

今日からは、二つの領域に関してインプットをするよりも、実践の方に力を入れていき、実践を通じた振り返りを行っていくようにする。6/24から4年間ほどの休養生活を始めたが、まさにそれを本格的に始めるために食と投資に関する学習と実践の開始があったのだと思わされる。フローニンゲン:2019/6/27(木)03:25

No.2124: A Pleasant Breeze of the Early Morning

I’m enjoying a pleasant breeze of the early morning at this moment. Groningen, 05:21, Thursday, 6/27/2019

4621. 水の如く淡々と一編の詩を:超えて含んでいく確かな自分

時刻は午前3時半を迎えようとしている。まだ夜が明けておらず、辺りは真っ暗闇に包まれている。もう少ししたら小鳥たちの鳴き声が聞こえて来るだろう。

今は、フリードリヒ・グルダが演奏するバッハのピアノ曲を聴いている。小鳥たちの鳴き声が聞こえ始めたら、一旦グルダの演奏を止め、小鳥たちの早朝の歌に耳を傾けたい。その後再びグルダの演奏に戻ってきて、今日は一日中バッハを聴くことになるだろう。

今日もまた旺盛な作曲実践を行っていきたい。とにかく小さな作品を数多く作っていくという体験を積む中で学習を進めていき、技術を磨いていく。

今の私にとっては、大きな曲を作ることはあまりも負担であり、賢明ではない。それどころか、大きな曲を作ることは、基本的に今後もないのではないかと思われる。

文章の執筆に関しても、短い日記を日々淡々と執筆していくことが自分の内的感覚と合致しているのを実感しており、それと同様に、作曲においても、短い曲を淡々と生み出し続けることが自分に合致しているように思う。

日記の執筆も作曲も、どちらも共に一編の詩を綴るかのように進めていく。長い文章や大きな曲は必要ではなく、自分に必要なのは、日々を十全に生きた様を刻む一編の詩のような日記と曲を水の如く淡々と生み出し続けていくことである。

作曲に関しては、とにかく最良の学習教材は楽譜であり、過去の偉大な作曲家たちが残した楽譜を解析的かつ感覚的に捉えていくということをより一層意識して行っていく。作曲理論や音楽理論に関する書籍を読むことはもちろん行っていくが、学習と実践の比率は2:8、あるいは1:9でいいだろう。

自分の性質上、学習の方に重きを置きがちであるため、上記のような比率に沿って実践量を増やしていき、実践から絶えず新しい学びを得ていく。そうした学びこそが自分にとっての最良の学びとなり、学んだ内容が血肉化されていくのはそうした体験を通じた学びであることを忘れないようにする。

これからの生活においては、ある時期の本居宣長のように、一旦書物から離れていく。当然ながら書物を全く読まないということではなく、これまでの自分が過剰に書物を読む傾向にあったことを認め、そこから脱却し、実践を通じた自分固有の体験知を得ていくことに移行していく。

これまでの自分の専門領域に囚われることなく、新たな実践領域に自己を大きく振る意味でも、作曲実践にのめり込むことは意義があるだろう。そして、そうした意義を云々考えるよりも先に、作曲実践に打ち込んでいる自分がすでに存在しているのである。

発達の原理の一つに「超えて含む」というものがあり、その原理に従えば、既存の専門領域を超えながらにして含んだ後には、きっとこれまで想像したこともなかった専門領域に従事しながら日々を生きている自分がいるだろう。

この10年間、成人発達理論やインテグラル理論を探究と実践の軸にしてきた私にとってみれば、そうした超えて含むという発達原理は、私の関心の目を作曲、食、投資という領域へと向けてくれ、これまでは想像できなかったような自己を生み出し始めていることに気づくことができる。

ここからの4年間は、また大きな変貌を遂げていく時期に該当するであろうことを予感する朝だ。フローニンゲン:2019/6/27(木)03:49

No.2125: A Feeling in the Stillness

I’m immersing myself into the stillness of the early morning. Groningen, 06:08, Thursday, 6/27/2019

4622. 今朝方の夢

時刻は午前4時を迎え、小鳥たちの鳴き声が辺りに響き渡り始めた。パソコンから流れてくるバッハのピアノ曲をいったん止め、ここからしばらくの間は、小鳥たちの鳴き声に耳を傾けながら自分の取り組みに従事したい。

一昨日とは打って変わり、昨日は涼しく、今日もまた肌寒い。今日の最高気温は18度であり、最低気温は12度とのことである。週末の土日は28度近くまで気温が上がるようだが、明日や来週の月曜日以降は、最高気温が20度前後の日が続く。

今朝方の夢についてまだ振り返っていなかったので、振り返りををした後に早朝の作曲実践に取り掛かりたい。夢の中で私は、実際に通っていた小学校のプールの中にいた。そこにいたのは体育の授業の一環かと思ったが、数人の友人しか周りにいなかったため、水泳の自主練をしていたのだと思う。

友人たちと私は、リレーの練習をしており、特に受け渡しの練習をしていた。一人の友人が向こうからこちらに向かって泳いでくる姿を私は集中して見つめており、彼が壁にタッチをした瞬間に、スタートを切った。

このリレーでは飛び込みが禁止されていたため、水中で壁を蹴ってスタートをする必要があった。私は、スタートを切るまでは真剣に練習をしようと思っていたのだが、実際に自分が泳ぐ番になってみると、あまり真剣に泳ぐ気になれず、スタートのみならず、ターンをする際にも雑な動きをした。

特にターンをする際に雑な動きが顕著に現れ、壁を蹴る時間をあえてずらし、壁を蹴った後は体をスピンさせながらしばらく泳ぐということを行っていた。それを見た一人の友人は、私が泳ぎ終えた時に注意をしてきた。

その友人の顔をよくよく見ると、なぜだかそこにいたのは友人ではなく、以前私が勤めていた塾にいた先輩講師だった。その方は、私の泳ぎに対して随分と不満だったようであり、プールサイドで説教のようなものを始めた。

私は適当に聞き流しておこうと思ったのだが、その方の説教は止むことを知らず、今から場所を変えて話をしようと述べてきた。「これは面倒なことになったな」と私は思いながら、どうやったらその方の説教から逃れられるかを考えている自分がいた。

すると、どういうわけかその方は話題を変えて、成人発達理論やインテグラル理論の話をし始めた。それらは自分の専門領域なのだが、その方はそれらの領域について私にレクチャーを始めた。

最初から私は、その方のレクチャーを聞く必要などないと思っていたが、その方が私の発達ラインについて分析し始めたため、それについては話だけ聞いてみようと思った。その方の分析結果においては、私の発達ラインは随分と凸凹であり、かなり歪な発達を遂げているようだった。

その方は私の発達ラインを独断で分析し、「数学のラインのレベルは250だが、認知のラインのレベルの高さはフェイクであり、確かにそれは高いのだが、実質上はもう少し低いことに騙されてはならない」と周りの友人たちに向かって述べていた。その方の分析を聞きながら、数学のラインが飛び抜けて高いことについて質問をしてみた。

:「数学のラインが飛び抜けて高いように思えますが・・・」

塾の先輩講師:「そうだね」

:「実はここ最近、数学の勉強はほとんどしておらず、もっぱら作曲の勉強しかしてないんです。実際に、この間の模試では、数学で満点を取ることはできませんでしたし」

そのように私が述べると、その方は少し困ったような顔をして、分析の精度があまり高くないことに気づいたようだった。そして、そこで夢から覚めた。

上記の夢については、やはり数学と認知の発達ラインを高く分析されていたことが興味深い。夢に登場した塾の先輩講師の分析はかなり杜撰なものだと知ってはいたが、彼の分析を聞きながら、いろいろと自省を促されたことは確かである。

夢の中の自分が述べているように、数学ではなく作曲の領域に探究と実践をシフトさせていった自分というのは、現実世界の自分に当てはまる現象かと思う。もちろんここでは、数学というのは一つのシンボルであり、それが内包するのは既存の探究領域・実践領域の全てを指すものと思われる。

現実世界と夢の世界の双方で、自分の関心領域が確かにシフトし始めているのを実感する。フローニンゲン:2019/6/27(木)04:29

No.2126: Magic of a Breeze

A breeze has magic to relax me very deeply. Groningen, 07:08, Thursday, 6/27/2019

4623. 起業家ビザの申請準備

時刻は午後の1時半を迎えた。今朝は午前2時半に起床したこともあり、この時間帯までに一体どれほど自分のライフワークに打ち込むことができただろうか。

夕食を早めに摂り、きちんと消化を終えてから早めに寝ることによって早起きが実現され、創造活動に思う存分に打ち込める時間とエネルギーが生み出されていることに有り難さを感じる。

気がつけば、今日はすでに6曲ほど曲を作った。一日に執筆する日記の量は、時に多い時では9つに及ぶこともあるが、それは極めて稀であり、大抵は4つから6つぐらいの記事を書いているように思う。

ここ最近は、少しずつ自分なりの作曲語法を見出しつつあり、徐々に多くの曲を作ることができるようになってきた。私の場合は、詩のように短い曲を作ることを心がけているために、一日に複数曲作ることができるのだと思うが、これからもとにかく小さな形を成果物として絶えず残していくことを意識していく。

今日はまだ夕食まで時間があるので、再度作曲実践を行おうと思う。作曲実践を再び行う前に、今日はこれから、起業家ビザの申請書を完成させようと思う。

当初の予定では、モスクワ旅行から帰ってきてからそれを行おうと思っていたのだが、旅行が立ち消えになったため、早めに申請書を完成させてしまおうと思った。

昨年には、search year制度を利用するために、同様の申請書を作成しているので、これから1時間ほど集中すれば、起業家ビザの申請書の記入が終わるだろうと想定している。ビザの申請書を本日中に完成させることができれば、あとはビジネスプランをワード1〜2枚で作成すればいいだけであり、それは今週末の土日のどちらかで行おうと思う。

今日は曇り空だが、心地良いそよ風がフローニンゲンの街をゆっくりと行進しており、それを見ているだけで落ち着いた気持ちになる。ビザの申請書を作成し終えたら、気分転換として近所の河川敷にジョギングに出かけたい。

今日は近所のスーパーに立ち寄る必要がないので、ジョギングの距離を少しばかり伸ばそうと思う。買い物に行くのは明日であり、明日にスーパーに立ち寄る際には、サランラップ、玉ねぎ、サツマイモ、リンゴを購入したいと思う。

ジョギングから帰ってから、再び作曲実践を行う。現在、まるでテレビゲームにのめり込むような形で作曲にのめり込んでいる。

その背景には、徐々に自分の作曲語法が確立され、自分の内的感覚を、以前よりも自由に表現できるようになってきた楽しさを挙げることができる。また、これまで理論書を通じて概念的に理解していた事柄が、実際の体験を通じて深く理解できるようになってきており、毎回の実践におけるアハ体験が増加していることも理由の一つだろう。

いずれにせよ、作曲の最中にはドーパミンが大量に放出され、創造的快楽を感じながら自分の化身である曲を生み出すことができている。この4年間の休養的創造生活においては、これまで以上に作曲実践に打ち込んでいく。フローニンゲン:2019/6/27(木)14:00

No.2127: The Shine from the Ancient Time

I suppose that everybody has an intrinsic shine within him or herself, which has existed since ancient times. Groningen, 09:08, Thursday, 6/27/2019

4624. 着実に進むビザ申請

時刻は午後の5時を迎えた。今日は一日を通して曇りであり、薄い雲が空を覆い続けていたため、一日中涼しい気温であった。

つい先ほど近所の河川敷にジョギングに出かけ、少しばかり気分転換を図った。これから浴槽に湯を張り、ゆったりと入浴をしてから夕食を味わいたい。

夕食を食べ終えたら、今日はもう一度作曲実践をし、それを終えてから楽譜や画集を気ままに眺める。そして、今日もまた速やかに就寝に向かいたいと思う。

今日は夕方に、起業家ビザの申請に向けて申請書を作成した。合計で20ページほどの申請書に一通り目を通し、現段階で記入できるところは全て記入した。

デン・ハーグに住む友人がすでにこのビザを昨年に取得しており、申請プロセスについて細かく教えてもらっていたことから、今回の申請に関してはすでに手順のイメージができていた。私はすでにオランダに3年間ほど住んでおり、今回はビザを新しく取得するというよりも、ビザの変更に該当するらしく、友人が行った手順とは少しばかり異なることがわかったが、提出する書類に関しては同じであった。

先ほど集中して申請書を記入していたこともあり、ジョギングの前に現段階で記入できる全ての項目に対する記入を終えることができた。次のステップとしては、フローニンゲンの商工会議所に行き、そこで事業登録をすることである。そのためのアポイントをオンライン上で行っておく。

自宅から商工会議所までは歩いて30分ほどであるため、それほど遠くなく、程よい運動になるだろう。商工会議所に行く前に、今週末にビジネスプランを作成しておこうと思う。

今夜中に早速アポイントを取り、来週のどこかのタイミングで商工会議所で登録を済ませたい。必要な書類としてビジネスプランや住民登録番号が記載された書類を持っていく——いつも携帯している滞在許可証と、念のためパスポートも持参する——。

来週中に商工会議所に足を運びたいため、ビジネスプランはやはり今週末には完成させ、それを近所のコピー屋で印刷をしておく。商工会議所で事業登録をすることができたら、今度は街の中心部にあるABN AMROに行き、ビジネスアカウントを作る。

ビジネスアカウントを作成したら、すぐさま最低事業資金として定められている4500ユーロを入金する。それをもってして、会計士にビジネスアカウントの口座証明書の作成を依頼する。ビザの申請書にも会計士の情報を記載しなければならない箇所や、サインが必要な箇所があるため、それらについての依頼も行う。

上記の手順を速やかに進めていけば、ビザは比較的早く入手できるのではないかと思う。仮にビザの発行に時間がかかっても、仮滞在許可証をもらえるため、必要な書類を全て提出してしまえば、余計な心配をせずとも引き続きオランダに滞在できそうである。

今回のビザの有効期限は、今年から2年間であり、2年後の更新では5年間ほど延長できるようだ。これからしばらくはオランダで長く生活をしていくだろうと思われるため、まずは今回の起業家ビザをしっかり取得することに焦点を当てたい。夕食後、早速フローニンゲンの商工会議所にアポイントを取る。フローニンゲン:2019/6/27(木)17:25

No.2128: The Splendid World

Although it is cloudy today, the world looks splendid to me. Groningen, 11:43, Thursday, 6/27/2019

4625. 開かれた欧州永住への道:オランダ語の国家試験の免除

つい今しがた夕食を摂り終えた。今日の夕食もいつものように、ゆっくりと咀嚼し、味わいながら楽しむことができた。

毎日同じものを夕食として食べているのだが、全く飽きもせずに夕食を楽しむことができているのは、現在の夕食が今の自分に最良のものであることを示唆しているように思う。また、毎日の探究活動や創造活動と絶えず新たな気持ちで向き合うのと同様に、仮に同じ夕食であったとしても、それを日々新たな気持ちで食していることが飽きを生んでいないのだろう。

今日は夕方に、起業家ビザの取得に向けて申請書の記入をしていた。そこで改めてオランダの永住権に関する情報に目がいった。

これまであまり詳しくオランダの永住権の取得要件を見ておらず、オランダ語の試験があることや、オランダ語の試験を受けない代わりに投資によって取得する方法があることぐらいしか知っていなかった。いや、もう少し知っていることを挙げるとするならば、永住権を申請するためには少なくとも5年ほどオランダに居住している必要があり、オランダの大学や大学院に学生として所属している期間は半分にカウントされることを知っていた。

私はフローニンゲン大学の大学院に学生として2年間所属していたため、そこにsearch yearの昨年を加えると、今年で3年目の居住期間として計算されるようだ。そうなってくると、今年起業家ビザを申請し、2年後にビザを更新した翌年に永住権の申請を行えるようになる。

起業家ビザの取得に関しては、オランダとの協定の関係上、日本人とアメリカ人は優遇されており、起業家ビザの取得に関するハードルはかなり低い。とはいえ、起業家ビザでオランダに居住する場合には、四半期に一度事業の財務状態を報告する義務があるらしく、それは定期的に自分の事業の状態を確認する上では良いのだろうが、私のように形式上起業家ビザを申請し、事業にはそれほど力を入れないつもりの者にとっては少々面倒な手続きだ。

仮に永住権を取得してしまえば、起業家ビザで居住をする必要がなく、単に個人として年末に確定申告を行えばいいだけとなる。そうした観点から、起業家ビザではなく、ぜひともオランダの永住権を取得したいと常々考えていた。

オランダで永住権を獲得するメリットはその他にも、それを取得する際には、合わせて申請が自動的になされる欧州永住権も取得できることである。欧州永住権を取得することができれば、オランダだけではなく、EU圏内の国であればどこの国にも自由に居住ができる。

これは居住の選択肢を広げ、居住の自由を確保する上でも、ぜひとも取得したい権利であると以前より考えていた。以前にも言及していたが、この欧州永住権は投資によって取得することのできる国も多く、例えばハンガリーでは、国債を3千万円分ほど購入すれば取得できてしまい、マルタ共和國やポルトガルなどでは、不動産に5千万円から6千万円ほど投資すれば取得できてしまう。

もちろん、投資期間中はその国に居住しておく必要があるらしいが、欧州永住権はある程度の投資資金さえあれば取得できてしまうのである。そうは言えど、今の私はハンガリー、マルタ共和國、ポルトガルで生活をするつもりはなく、最も落ち着ける国は今のところオランダであるから、オランダで永住権と欧州永住権の双方を取得するのが最も望ましいと考えている。

起業家ビザを今回取得し、一度更新をした翌年には居住期間の要件を満たすことができるのだが、ここで一つ問題なのは、オランダ語の国家試験を通過しなければならないことだ。

これまでフローニンゲン大学に所属していた時も英語が主たる言語として用いられており、この3年間においてオランダ語を話す機会というのは、スーパーの店員や列車の車掌と話をするぐらいしかなかった。そして今も状況は変わらず、オランダ語を話す機会は限られており、オランダ語を読む機会もさほど多くない。

抽象的な概念ではなく、街に溢れる具象物を指すオランダ語であればもうなんとなくわかるものが多いため、積極的にオランダ語の単語を知っていこうとする意欲もあまり高まらない。今の私はそのような状態なのだが、オランダの永住権を獲得するためのオランダ語の国家試験は、過去問を見る限りなかなか手強そうである。

形式はTOEFLに似ており、リーディング、リスニング、ライティング、スーピングのセクションがある。そしてさらには、オランダ社会の一般常識を問うセクションまであることが厄介だ。

正直なところ、仮に今後オランダで永住することになったとしても、日常が今と大きく変わることになるとは思えず、オランダ語を用いて深くオランダ社会の中に入っていくというよりも、私は完全に異邦人的な孤独性を何よりも大切にしてこの社会の中で生きていきたいと思っている。

そうなってくると、オランダ語の試験を突破するためだけにオランダ語の学習をするという動機はなお一層のこと高まらないというのが正直なところだ。ところがなんと、よくよく調べてみると、オランダ語の試験が免除される要件があることに気づいた。

それはオランダの高校以上を卒業するというものであり、詳しく見ると、そこには当然ながら大学院も含まれていた。確かに、フローニンゲン大学で取得した最初の修士号は、プログラムが全て英語で提供されており、修了証書にも英語でプログラムが提供された旨の記載がある。

一方で、二つ目の修士号に関しては、それもほぼ全て英語で提供されたものなのだが、プログラムの母体となる学科のその他のプログラムが全てオランダ語で提供されているという都合上、私もオランダ語でプログラムを卒業したことになっており、修了証書にもその旨の記載がなされている。

最初に修了証書を受け取った時にもそれに気付き、それは正しくないと思ったため、修正の依頼をしようかと思ったが、特に気にすることなくそのままにしていた。なんとそれが功を奏し、永住権取得のために必要なオランダ語の試験の免除要件に該当することになるとは思ってもみなかったことである。

繰り返しになるが、オランダ語の試験を突破することに時間を充てるぐらいなら、自分のライフワークに時間を充てたいと常々思っていた私にとっては、今回の件は本当に嬉しい発見であった。オランダ語の試験の免除の申請は、何やらプログラム修了後からすぐにできるらしく、来月の半ばにはその申請を終わらせておこうと思う。あるいは時間を見つけて、来月の中旬に行ってしまおうと思う。フローニンゲン:2019/6/27(木)19:42

No.2129: On a Gracious Afternoon

I feel that the afternoon is gracious. After a break, I’ll fill in the application form for my visa. Groningen, 13:14, Thursday, 6/27/2019

6月27日(木)に生まれた曲たち

Op.1317 早朝の心地良い風に吹かれて

Op.1318 静けさの中で

Op.1319 そよ風の魔法

Op.1320 太古からの輝き

Op.1321 豪華絢爛な世界

Op.1322 雅な午後に

過去の曲の音源の保存先はこちらより(Youtube)

過去の曲の楽譜と音源の保存先はこちらより(MuseScore)

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