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2583. 言霊の反響


書くことから全てを始めていくこと。それは一日の始まりにも等しく当てはまる。

一日の最初に文章を書くことによって、その日一日がとても充実したものになっていくことはとても興味深い。また、書けば書くだけその充実感が深いものに変容していくことも見逃すことはできない。

書くことの意義とそれが持つ力は果てしない。そのようなことを食卓の窓を眺めながら考えていた。

書きながら感じ、書きながら思考を前に進めていくこと。書くという運動は、感覚を深めていくことと思考を前に進めていくことに不可欠だ。

本当に書けば書くだけ、自分の中の感覚と思考が深まっていくのを日々実感している。書くことを通じたそれらの深まりは、自己の深まりにつながっている。

言葉を外側に表出し、それを文字として形にしていくことの力については今後より一層探求したいと思う。自分の内側から紡ぎ出した言葉がまるで言霊のように自分に反響していく。

この反響作用の中に自己変容のきっかけがあるのかもしれない。外側に出された自分の言葉が自分の内側にフィードバックをする。

反復的に思える言葉であっても、それが絶えず変化する自己に再度取り入れられることによって新たな差異を生む。自分の言葉を起点としたフィードバックループの中に反復と差異の循環過程を見る。

この循環過程の中で生活を営んでいくことが自己を深める最善の道なのかもしれない。

とにかく今日も寒い。昨日と同じぐらいかそれ以上に寒さを感じる。いつもとは異なる鳥の鳴き声が聞こえて来る。

書斎の中の寒さが厳しく感じられたため、暖房の設定温度を少し高めた。その温度はほぼ真冬の時代に設定していたものと変わらない。

今日はこれから少しばかり美学の書籍を読み進める。具体的には、昨日から読み始めていた“In Defense of Humanism: Value in the Arts and Letters (1996)”という書籍を読み進める。

この書籍はケンブリッジ大学出版から出されており、ケンブリッジ大学出版は私が好んでいる出版社の一つだ。その理由としては、出版される書籍の内容が実に豊かで深いものが多いことが挙げられる。

昨日本書を読みながら、随所に考えさせられる事柄や、そもそも美学を専門としていない私にとっては新たな発見が数多くあった。それに加え、本書は何よりも注記が充実している。

米国の思想家ケン・ウィルバーのSESと同じぐらいに注記が充実しているというのが私の第一印象だった。今日は午前中に本文を全て読み通し、注記に関しても自分の関心事項に沿って一度全体に目を通したいと思う。

どのような領域の探究でも同じだが、美学の領域に関してもまずはこの領域固有の言語体系に親しみたいと思う。今の私にとっては、本当に「親しむ」という言葉が最適であり、美学の領域に触れているだけで喜びの感情が自然と湧き上がってくる。

午前中はまずはそうした感情に浸りながら本書を読み終える。本書を読み終えたら、そこから二時間ほど論文の執筆に取り掛かりたい。

論文の執筆に関しては順調に進んでおり、あとは細かな加筆修正をしていくだけとなった。分量はそれほど多くないのだが、それが細かい分、一つ一つの加筆修正には時間を要することが多い。

今日は昼食後にも加筆修正を進めていくが、昼寝の前にそれを終わらせ、昼寝後は論文の執筆に取り掛からないようにする。その代わりに、そこからは作曲実践を行うことや過去の日記の編集に時間を充てていく。

夜にまた美学の書籍を読む形で今日一日を過ごしたいと思う。フローニンゲン:2018/5/19(土)07:58

No.1024: Steiner’s Educational Philosophy of Arts

I want to deeply delve into Steiner’s educational philosophy of arts.

Since I already purchased some books written by Steiner, I can start the study on the topic soon.

This study can be a them of my doctoral dissertation. Groningen, 09:42, Monday, 6/18/2018

過去の曲の音源の保存先はこちらより(Youtube)

過去の曲の楽譜と音源の保存先はこちらより(MuseScore)

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