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2105. 冬の恵み


繰り返しになるが、今日は本当に寒い一日である。午後の仕事を少し行ってから、行きつけのチーズ屋に足を運ぶことにした。

運動がてら、ランニングをしてチーズ屋に向かってみると、気温の低さのみならず、冷たい風が立ちふさがった。耳が凍ってしまうかのような寒さがそこにあり、途中に見た河川は完全に凍っており、そこはスケートリンクと化していた。

15分弱走ると、チーズ屋に到着した。今日はチーズ屋の二人の女性店主が揃って店を切り盛りしており、「今日は寒いでしょう?」と笑いながら質問された。

それに対して私は、「相当に寒いですね」と答えた。すると、店主は大きな笑い声を上げながら、「私たちですらも今日は寒いわよ」と述べた。

現地のオランダ人でさえも寒いと感じる寒さが、フローニンゲンの街を包んでいた。毎週一度このチーズ屋を訪れるため、私は二人の店主のどちらも共によく知っており、いつも少しばかり世間話をする。

とにかく今日は寒さの話で持ちきりだった。「寒い」というただそれだけの現象も、それをいかに私たちが受け止めるかによって、冒頭の会話のようにお互いを微笑ませる力がある。

極度の寒さを話題として取り上げ、それによって笑みがこぼれるのであれば、こうした寒さも感謝すべき対象であり、自然の恵みだと言えるだろう。

毎週必ずこのチーズ屋で一週間分のナッツとチーズを購入しているためか、先週は嬉しいことに、毎回貯めていたポイントが最大値となった。今日はそのポイントとチーズとナッツの詰め合わせを交換した。

いつも私が購入するチーズが置かれている棚とは異なる場所に置かれている三種類のチーズとナッツの詰め合わせを受け取った。二人の店主にお礼を述べ、チーズ屋の外に出てみると、そこには寒さの広がる世界が再び待っていた。

しかし、二人の店主との会話もあってか、その寒さは先ほどとは異なるように感じられた。チーズとナッツの入った袋を片手に、私は再び走り出し、自宅に向かった。

冬の中に潜む暖かさを実感するような午後であった。冬の恵みというのは、実はそこに様々な暖かさがあることを私たちに教えてくれることなのかもしれない。フローニンゲン:2018/3/1(木)15:56

No.824: Thousand of Articles

Again, I’ll endeavor to read abstracts of thousand of articles to cultivate my understanding of the academic fields by which I am intrigued.

Close examination of each article should come later. Groningen, 11:14, Saturday, 3/3/2018

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