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1643. 発達科学・教育科学・システム科学・ネットワーク科学


数日前に、大学キャンパスで偶然にも、博士課程に所属している仲の良いドイツ人のヤニックと出会った。何やら、どこかの学会で行ったポスター発表のポスターを、自分の研究室の前に張りに行こうとしている最中とのことだった。

そこで少しばかりヤニックと立ち話をしていた。彼は発達心理学科に在籍しながら、特にアスリートの発達現象に焦点を当てて研究を行っている。

今回の発表は、レジリエンスの能力をダイナミックネットワーク理論の観点から研究したものだった。ヤニックの話を聞きながら、やはり発達心理学の領域よりも、スポーツ科学の領域の方が複雑性科学を用いたアプローチに関しては洗練されていると改めて思う。

すでに数多くの知見が当該領域には蓄積されており、複雑性科学の手法を用いて、アスリートの発達現象を研究している研究者も数多くいるという話を聞いた。その背景には、人間心理のデータに比べ、アスリートの身体運動に関するデータは比較的集めやすいということが関係しているだろう。

また、そもそも身体運動は非常に複雑な現象であり、複雑性科学の知見が最も活用されている生物学や生理学とスポーツ科学が密接に結びついていることも関係しているだろう。そうした事情もあり、実際に私は、ヤニックを始め、フローニンゲン大学に所属しているスポーツ科学者の研究に絶えず注目をしている。

特に、昨年所属していたプログラムのコーディネーターを務めていたルート・ハータイ教授は、私が最も注目をしている研究者である。ハータイ教授はヤニックのスーパーバイザーを務めており、ダイナミックネットワーク理論やダイナミックシステム理論の観点からアスリートの発達現象を研究している。

先日に公開された論文も非常に示唆に富む内容だった。ヤニックも述べていたが、スポーツ科学の世界では、複雑性科学の知見を取り入れた研究は随分前から行われていたが、ダイナミックネットワーク理論を活用した研究はまだまだ数が少ない。

そうした意味において、ハータイ教授やヤニックは、この分野における先駆者なのだと思う。ヤニックの話では、「スポーツ科学の重鎮にはなかなか理解してもらえないこともあるが、今は地道に研究を進めていく」とのことであった。

その話を聞きながら、発達心理学の領域においては、ダイナミックネットワーク理論を活用した研究を行っている者はほとんどいないため、これから自分が辿る道もヤニックが辿っている道と近しいものになるだろうと予感する。

発達科学と教育科学の両領域に対して、システム科学とネットワーク科学の理論や研究手法を活用していくことは、これからの自分の仕事の核になる。ここ最近は、この四つの科学領域をいかに架橋させていくかということばかりを考えているような気がする。

人間発達や学習というのは、ダイナミックシステム的かつダイナミックネットワーク的な現象であるため、何とか自分の研究にダイナミックシステム理論やダイナミックネットワーク理論を用いた研究を数多く行っていきたいと思う。

そのためには、そもそも人間発達や学習に関する理解を深め、システム科学とネットワーク科学の領域により精通していく必要があるだろう。科学者としての仕事に限って言えば、発達科学、教育科学、システム科学とネットワーク科学に全てを捧げてもいいほどだと思っている。

発達科学はこれまでの探究の積み重ねがあり、教育科学についてはまさに現在進行形で探究を深めている。そのため、時間を作りながら、システム科学とネットワーク科学に関する知識を深めていくような試みに従事したい。2017/10/13(金)07:29

No.288: Toward the Day to Ceaselessly Write Academic Papers I got up before six o’clock and felt that my body and mind were impeccable.

My body, mind, soul, and spirit are being fulfilled. I started today’s work a little bit after six.

I was thinking about the reason why my entire whole was in such an excellent state. One reason is that I was inebriated with delight of writing yesterday.

Even though I was writing for an assignment of a course, writing provided me with an innumerable amount of elation and euphoria.

If I engaged in writing for my research, I could not image the extent of my rapture.

As I wrote down in my diary, the day will come. That is the day when I begin to ceaselessly write academic papers until I reach the endless end. 06:51, Saturday, 10/14/2017

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