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1610. 能力の「点・線・面・立体の成長サイクル」について


今日のフローニンゲンは、どうやら天気に恵まれるようだ。来週はまた天気が崩れ、気温も低くなり、雨の日が続くようである。

以前に、拙書『成人発達理論による能力の成長』に関する質問を受け、その内容についてここで書き留めておきたい。いただいた質問は、「点・線・面・立体のサイクル」に関係するものだ。

書籍の中では、そのサイクルを説明する際に、算数の例を取り上げた。しかし、掛算や割算が、「線」ではなく、「面」であることの理由が掴みづらく、単純な掛算であれば、足算の延長線上にある操作と捉え、面ではなく、線として捉えることも可能なのではないか、という質問を受けた。 この質問は非常に重要なことを指摘している。というのも、数字を扱う能力のどのような性質に着目するかによって、実は掛け算や割り算は、点にも、線にも、面にも、立体にもなりえる。

重要なのは、その演算方法が持つ質的な差異にある。 例えば、「2×2」という掛け算を、「二つの物が一つに組み合わさったものが二個ある」と捉えているのであれば、二つの物が一つに組み合わさった「点」を二個捉え、それをつなげているだけであるため、それは「線」で掛け算を捉えていると指摘することができる。

一方で、掛け算の持つ性質をより多面的に——例えば、割り算との表裏一体関係や引き算とどのような関係になっているのか、なぜある数字にゼロをかけるとゼロになるのかという特質など——理解しているのであれば、それは足し算を「面」で捉えていることになる。

要約すると、掛け算か割り算かという表面的な算術方法が重要なのではなく、その算術方法をどのような性質を持つものとして捉えているかが、その能力が点・線・面・立体のサイクルのどこにあるのかを規定するのである。 この質問に関係して、また別の質問としては、算数の例だけでなく、企業人が日常の業務活動の中で「点・線・面・立体のサイクル」を経験することになる例にはどのようなものがあるか、という質問もいただいた。 企業人が日常の業務活動の中で発揮するいかなる行動も「点・線・面・立体」の性質を持ち得るため、算数の例で説明したのと同様に、その当人が発揮している行動の質的差異を見極める必要がある。 例えば、戦略思考能力に関して言えば、自社の視点のみに立ってその能力が発揮されている場合には、「点」としてその人の戦略思考能力を定義づけることができる。一方、自社と競合の関係性の中で戦略を立案できているのであれば、それを「線」として捉えることができる。

そこからさらに、顧客の視点やマーケットの視点などを含めて戦略立案ができれば、「面」としての能力になるだろうし、さらには時流や他の産業構造との関係から戦略立案ができれば、「立体」としての戦略思考能力だと言えるであろう。 結局のところ、ある一つの能力が「点・線・面・立体」のどの段階にあるのかは、その能力の性質を見極めなければならない。つまり、「この能力は点、あの能力は線」と単純に分析することはできないのだ。

カート・フィッシャーを含め、様々な発達科学者が協議を重ね、一つの合意として生み出されたのが、まさにこの「点・線・面・立体のサイクル」という段階モデルである。そのため、この段階モデルに習熟した者たちは、ある能力に対して恣意的な判断で段階を特定しているのではなく、段階を特定する普遍性のある物差しで能力の成長段階を評価していると言える。2017/10/1(日)07:50

No.255: Profundity of Causality Causality is a very profound topic in a philosophical and scientific sense.

Any cause and effect relationship is not simple but complex. John Stuart Mill posits three prerequisites for a causal relationship.

First, the cause precedes the effect. Second, the cause is related to the effect. Last, we cannot find any plausible alternative explanations for the effect other than the cause.

Here, a classical issue of correlation involves. Correlation does not explain causality because it cannot tell which variables come first, which means that correlation does not meet the first requirement for causality.

Furthermore, correlation does not verify whether any other plausible explanations exist or not.

It is intellectually fun to investigate a causal relationship between one variable and another surrounding me. I will pay a close attention to it within a couple of days. 19:23, Monday, 10/2/2017

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