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1352. 創造衝動と自由の実現に向けて


午前中、サイバネティクスの創始者ノーバート・ウィーナーの書籍を読み終えた。本書の主題とは関係のない一つの文章が印象に残っている。

芸術家、作家、科学者は、その仕事に対価が払われるか否かに関係なく、創造衝動に基づいて動かされるべき者である、という記述に立ち止まらずを得なかった。この文章に心を打たれるというよりもむしろ、それは自分の思いを代弁してくれるものであったがゆえに、私に確信と共感の念をもたらした。

「創造衝動」なるものが、今の私を動かしているのは間違いない。そしてそれは、自分の中でまだまだ隠されたものであり、それを顕現化させることが可能であるのみならず、それを育んでいくことができるという思いに駆られる。

いくつかの白く分厚い雲が青空をゆったりと行進している。進みゆく雲を眺めながら、これから自分はどこまで進みゆくことができるのかをぼんやりと夢想する。

爽快な夏の日の午前。フローニンゲンの爽やかな風がこの街を駆け抜けていく。その風に乗ってどこまでも遠くに行きたいと思った。 私が勧めた、辻邦生著『小説の序章』を父も購入したとの連絡が先日あった。本書には、辻先生がパリで苦心して見出した小説の意味と創作方法が凝縮されている。

私は辻先生の形而上学的かつ美的な作風をとても好んでおり、父にもそのような作品を執筆してほしいというこちらの勝手な思いからこの書籍を勧めた。おそらく、この書籍を勧めなくても、父の作品には形而上学的な要素や美的な要素が宿るだろうと信じている。

昨日、父から連絡を受けた。その連絡の内容は、実家に置いていた皮の鞄にカビが生えていたので手入れをした、というものだった。返信メッセージの最後に、小説の進捗状況について尋ねてみた。

他の仕事との兼ね合いから、今はまだ事実関係の洗い出しと物語構造を練っているような段階だそうだ。その返信を受けた時、確かに父は紛れもなく私の父だと思った。

仮に私が小説を執筆するのであれば、そのような思考プロセスを辿ると思ったのだ。いや、おそらく父の創作の進め方は私のそれよりも圧倒的に緻密なものだと思わされた。

私はふと、徹底的な緻密さを通して書くことと同時に、「思いのまま書く」ということを父にしてほしいと思った。自らをがんじがらめにするほどの緻密さを要求しながらも、同時に自由を要求するのだ。

父に対する期待は、そのまま自分のシャドーの投影であることに気づいた。まさに私も、なんとかして論文を徹底的な緻密さとともに自由が体現されたものにしたいのだ。

作品から緻密さと自由が溢れ出すことに加え、執筆過程そのものが緻密さと自由に裏打ちされたものでなければならない。それらの片方ではダメなのだ。

昨日、私は論文の存在意義と執筆理由に関して、幸福の実現のみならず解放の実現という新たな意味を見出した。昨日の日記の中で、私は「自由」という言葉に言及しながらも、その言葉を用いず、「解放」をよりふさわしい言葉とした。

だが、本来人間は、解放の先にある超越的な自由を希求する存在であり、それを享受するべき存在だという考えが湧き上がった。その瞬間、「解放」という言葉が「自由」という言葉に真に変容した。

秋の足音を感じさせる優しい太陽光が辺りに降り注いでいる。一羽の鳥が、大空に羽ばたくのを見た。

緻密な羽を緻密に羽ばたかせ、思いのまま自由に飛び立つ一羽の鳥。あの鳥のように、緻密さと自由が体現され、幸福と自由をもたらすような論文を書き続けたいと思う。

その行為を始められないもどかしさにいかに苦しめられたとしても、私は絶えずこの地上と天だけを見つめ続けたいと思う。2017/7/26(水)

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