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1163. タレントアセスメントの想定試験問題


残念ながら、いくら思い出そうとしても昨夜の夢の内容を思い出すことができないので、眠りの意識に落ちる前に考えていたことを書き留めておきたい。それは実にたわいのないことであり、「タレントアセスメント」のコースの最終試験で提出されるであろう試験問題についてであった。

この試験では、二時間の時間で五、六題ほどの自由記述形式の問題に解答することが要求されている。今回の試験は、前の学期に履修した「創造性と組織のイノベーション」の最終試験と同様に、コンピューター上で解答することになる。

「タレントアセスメント」の最終回のクラスの時に、担当講師から、最終試験のサンプル問題が紹介された。それを見たとき、実によく練られた問題だと感心した。

コースで学習した知識を単に頭に詰め込んだだけでは解けないような工夫がなされており、知識の想起と同時に、それらの知識を組み合わせながら解答していくことが要求されている問題ばかりであった。中には、シンプルに問題文が一行のものもあれば、能力測定に関するケースを与え、習得した知識をもとに、そのケースに潜む問題を解決に導く案を記述させるものなどがあった。

昨夜の私は、最終試験で出題されるであろう設問を列挙していた。いくつかそれらを書き留めておきたい。 一つ目は、既存の知識や経験を頼りにする診断方法と統計手法を頼りにする診断方法の比較に関する論点だ。両者の妥当性の違いやお互いの方法の強みと弱みを記述させるような設問が想定される。

同時に、サンプル問題で取り上げられていたように、統計手法を頼りにする診断方法に対して、特定の立場に立脚した批判的な見解をケースで示し、その見解が立脚している立場や発想が何なのかを解答させる設問も想定される。

それらの立場は大別すると、「技術的批判」「心理学的批判」「倫理的批判」に分けられ、それらの立場についてそれぞれの考え方を正しく把握しておくことが求められる。 二つ目は、心理特性に立脚した測定手法を活用するのではなく、測定対象と強く結びついた実際の具体的な行動を評価する方法のメリットとデメリットを解答させる設問だ。後者は通称、 “work sample approach”と呼ばれており、この手法を活用した能力測定の強みとを弱みを解答させる設問が想定される。 三つ目は、非認知的特性を測定することの意義と限界を問う設問である。近年、企業社会における人財選抜においても、教育現場における入学審査においても、非認知的特性に焦点を当てることの重要性が叫ばれている。

そうしたことを背景に、非認知的特性に焦点を当てることの意義と、それらを測定することの限界やデメリットは何なのかを問うような設問が想定される。 四つ目は、一般的な知能指数をアカデミックなパフォーマンスの予測や業務上のパフォーマンスの予測に用いることには賛否両論があるが、それら二つの立場の意見が何なのかを実証結果をもとに具体的に解答させる設問が想定される。 五つ目は、入学審査において、マイノリティをどれだけ受け入れるのかに関するケースを出題し、ケースの中で大学側が実行した施策の問題点を指摘させる設問である。具体的には、例えば、大学側が認知能力を測るテストとライティングテストを組み合わせ、合格率を30%と設定した場合に、それがマイノリティにとってどれだけ負の影響をもたらし得るか、もしくは、仮にその施策を妥当だと判断するのであれば、それは統計的にどのような論拠によるものなのかを問う設問が想定される。 六つ目は、パーソナリティテストに潜む問題点、特に「性格偽装」の問題を指摘した上で、どういった点に問題があり、どういった点はそれほど問題ではないのかを実証結果をもとに解答させる設問が想定される。 その他にも細かな設問はいくつか思いつくが、私が今回の担当講師であれば、少なくとも上記の設問を出題してみたいと思う。午前中のこれからは、それらの問いへの解答をワードにまとめ、さらに細かな論点に関する設問とそれに対する自分なりの解答を準備したいと思う。2017/6/12

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