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904.睡眠と夢


私は、毎日睡眠時間をしっかり確保している方だと思う。夜の十時には就寝し、そこから少なくとも八時間は睡眠時間を取っている。

また、午後二時あたりに短い昼寝をするというのも、ここ十年間の習慣になっている。それらの睡眠は、心身の回復に不可欠なものであり、良質な睡眠を取ることは、日々の仕事や生活にリズムをもたらす。

ここ数日間は、普段より少し多めの睡眠時間を取っていたような気がする。日々の睡眠時間は、就寝に向かうまでの一日の中で、どのような仕事をどれだけ行ったかに比例しているかのようである。

特に、その日において、読むことや書くことが多ければ多いほど、より長い睡眠を取るような傾向にある。これはとても面白い現象だと思う。

その日において、文書を読むことが多ければ多いほど、脳を含め、私の中で整理しなければならない情報が増え、そうした作業を担ってくれるのは睡眠であるために、睡眠時間が長くなるのは理解できる。

一方、書くという行為は本来、自分の内側の思考や感情などを整理する性質を持っているものであり、そうでありながらも、書く行為に没頭した後も睡眠時間が増えるというのは面白い現象だと思う。これはおそらく、書くという行為について、私がまだ見落としている点があるからだろう。

書くという行為には、確かに内面で湧き上がる現象を整理する性質がありながらも、同時に、内面に新たな現象を生じさせる刺激のような性質も持っている気がしてならない。そのため、書くという行為に没頭すればするほど、内面の現象が整理されるということが起きていながらも、内面に新たな現象が生じるがゆえに、それを整理するために睡眠が必要になるのだと思う。

日々の生活の中で、文章を読むことと書くことが常態化しているため、昨日を通して、それほど多くの文章を読んだり書いたりしたという意識はほどんどなかった。だが、冷静に昨日を振り返ってみると、確かに昨日も諸々の論文に目を通していたし、それなりの量の文章を書いていることに気づいた。

昨夜の睡眠時間は比較的長かったが、昨日の仕事に対して没頭しすぎていたかというと、全くそうではない。無理なく、一切の事柄が全て日々の習慣的な行為として取りなされていた。

大量の文書を読んだり書いたりすることを行い、長い睡眠時間を取るということを繰り返していると、意識空間の中に別種の筋力のようなものが身についてくる実感がある。睡眠によって回復した筋力が、次の日の仕事を推進してくれる。

その際に、新たな筋力は昨日の筋力とは異なるものに変化しており、その強度が徐々に増しているのを最近実感するようになった。どのような夢を見たのかということを観察するだけでなく、単純に、どれほどの時間睡眠を取っていたのかを観察すると、昨日の行動全体を改めて振り返ることにつながるように思える。

実は昨夜の夢も、再び飛行に関するものであった。体育館のような場所で、旧友たちと運動をしている最中、突如として私の身体が浮かび上がった。

その体育館らしき建物は変わった作りになっており、天井が信じられないほど高かった。私は、その天井まで浮かび上がり、もはや旧友たちが私の姿を確認できないほどの場所にいた。

その時、その場所の空気が淀んでおり、あまり呼吸をしたくないような印象を私に与えていた。実は昨夜の就寝前に、最近の夢の中では自分の暴力性を象徴するような事柄が見られない、と思っていた。

すると、天井に飛び上がる前の場面を思い返してみると、体育館の中でスポーツを行っていた最中に、その場を取り仕切っている教師らしき人物に対して、自分の攻撃性を発露させるようなことを行っていたのを思い出した。

攻撃性を発揮した後に、身体の上昇が待っていたのだ。昨夜の夢を回想しながら、書斎の窓から外を見ると、少しばかり霧がかかっていた。それでも朝日が差し込み、外の世界はなんとなくいつもと違って見えた。2017/4/2

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