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833. 真の探究活動と無条件の愛


昨日は、研究論文を満足のいく形で執筆することができた。計画していた項目について執筆を終え、本日の夜に再度修正・加筆をしたところで、論文アドバイザーのサスキア・クネン先生に原稿を送りたい。

今日は、そのような修正・加筆をすることに留めたいと考えているため、新たなに項目を執筆することは控えたい。それは明日、明後日に行う楽しみとして取っておきたいのだ。 そのため、今日は早朝から思う存分に専門書や論文を読むことができそうだ。実は、昨日からそれが楽しみでしょうがなかったのだ。

具体的には、昨夜少しばかり取り掛かり始めた“Principles of Systems Science (2015)”というシステム科学を包括的に扱った専門書を読み進めたい。昨日の進展状況と合わせると、第一章と第二章を本日中に読むことができればと思う。

本書は全14章で構成されているため、うまく読み進めていけば、一読目を10日間以内に完了することができそうだ。また、本書と並行して、引き続き“Netowork sicence (2016)”というネットワーク科学を網羅的に扱った専門書を読み進めたい。

昨夜突如として、「右腕にシステム科学を、左腕にネットワーク科学を、両足に複雑性科学を、胴体に発達科学を、心臓に形而上学を」という言葉が自分の内側から姿を現した。それほどまでに、今の私にとって、システム科学とネットワーク科学に対する関心は高いと言える。

人間や組織の発達現象を発達科学の観点のみを持って眺めることは、全くもって不十分であり、それは探究の足掛かりでしかない。今の私は、人間や組織の発達現象をシステムとネットワークの観点から探究をしていきたいと強く思う。 昨夜も気づいたのであるが、“Principles of Systems Science (2015)”を読んでいる時、システム科学に対して、もはや好きだという感情は消え失せていた。その書籍の中で展開される文章の一つ一つ、言葉の一つ一つを食い入るように読んでおり、自分が文字を読んでいるか、文字が自分に入ってきているのかわからなくなった。

さらに、本書を読んでいる最中に時間の感覚が消散していた。そこで起きていたのは、間違いなく対象との結合であり、合一化である。

私は純粋にシステム科学に触れたいという思いだけを持って、この本に接していた。それは無条件の愛にも似たような気持ちだった。

やはり、いかなる探究においても、それを好きだという気持ちは「前」であり、対象を愛する気持ちは「超」だと思うのだ。前超の虚偽に陥ってはならない。

その対象を好きだと思う気持ちは、真の探究活動がまだ始まっていないことを示す。その気持ちが無条件に注ぐ愛に変わる時、真の探究活動が始まる気がしてならない。

真の探究活動は、普遍性に至る道を歩むことであるがゆえに、超越的であり、それを支える愛はまさしく超越的だ。2017/3/15

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