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154. 認知レベルと次元について:内的宇宙と物理宇宙の共通事項


自分が視野狭窄に陥っていると感じた時、あるいは発想を大きく展開したい時に、私は科学雑誌「ニュートン」を眺めるようにしています。特に、宇宙をテーマとして扱った号に目を通すと、不思議なことに、意識の拡張現象が起こり、視界が開け、再び俯瞰的な視野を持って物事を考えられるような感覚になります。

認知的発達心理学の中でも、知性発達理論に焦点を当てて探求をしていると、物理的な宇宙と人間の心という心的宇宙(内面宇宙)は共通事項が多いことに気付かされます。例えば、認知レベルが上がるという内的宇宙内の現象と次元を上げるという物理宇宙内の現象は、ほぼ同義なのではないかと思います。

どういうことかというと、人間の知性段階が上がるという現象は、まさに思考の次元が上がるということを意味しており、一つ上の次元に跳躍すると、これまでの次元では掴むことのできなかった現象を理解することができるようになるということです。

例えば、一次元の直線上の点の前後に仕切り線を入れると、その点は直前上から逃れることができません。その点を開放してあげるにはどうしたらいいかというと、その点の周りに二次元平面を作ってあげれば良いのです。そうすることによって、点は二次元平面で活動できるようになります。

それでは、その点が二次元平面の中で四角形の檻に入れられて身動きが取れない場合、どのようにして開放してあげればいいのでしょうか。同様の議論で、二次元平面に高さを加えてあげると、点は見事に二次元平面から脱出ができます。

さらに、三次元空間の檻に閉じ込められた人間を脱出させてあげるには、四次元空間を活用してあげれば良いのです。要するに、この例で言わんとしているのは、「低い次元で不可能なことであったとしても、高い次元であればそれは可能になる」ということです。

これと同様のことが認知レベルという思考の次元においても当てはまります。つまり、思考の次元が上がることによって、これまで見えなかったものが見えるようになり、これまで解決の糸口を見つけられなかった問題の解決策を発見できるになるということが生じます。

こうした思考の次元拡張は、現代の多くの職業人に求められていることではないでしょうか。企業人に話を限って言えば、CEOであれば思考の次元を上げて、より高い視点で経営に携わる必要があるでしょうし、営業担当やコンサルタントであれば、クライアントに何かサービスの提案をする場合、クライアントの課題が何かを把握するために思考をクライアントよりも一次元高く引き上げる必要があるでしょう。

人材育成に携わるトレーナーであれば、トレーニングを受ける者よりも当然ながらトレーニングマテリアルに熟知しておく必要があり、トレーニングを受ける者と同じ次元の思考をしていては有意義なトレーニングを提供できないでしょう。

このように認知能力を活用する多くの職業人の場合、思考の次元を上げることができなければ、クライアントに対して有益なサービスを提供できないと思われます。

【追記】

「地球はとても複雑だ。しかし、天空はもっと複雑だ。しかし、宇宙はもっと複雑だ。しかし、人間の心はもっとずっと複雑だ。」引用元不明

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