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11440-11450: フローニンゲンからの便り 2023年11月29日(水)



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成人発達理論とインテグラル理論を楽しく学んでいただける「成人発達コラボラジオ」を2023年7月14日より始めました。

タイトル一覧

11440. 今朝方の夢

11441. 今朝方の夢が正夢になって:シロシビン ・マッシュルームの収穫をして

11442. 青く美しく輝くシロシビン・マッシュルーム

11443. 菌糸体的関心ネットワークの無限拡張

11444. 優れたサイコノートになるために:宇宙飛行士の在り方から学ぶこと

11445. 今後のシロシビン・マッシュルームの栽培に向けて/本日のサイケデリック研究の予定

11446. サイケデリクスと日本思想を絡めた研究を使命・天命として

11447. 意識構造とサイケデリック体験

11448. 収穫したシロシビン・マッシュルームの乾燥を無事に終えて

11449. 「インテグラル·サイケデリックラジオ」の収録から見るサイケデリクスへの潜在的な関心

11450. 汎神論・汎心論・京都学派の思想・認識論とサイケデリック体験


11440. 今朝方の夢


闇と冷たさ。いよいよそれらの両方に満ちた季節となった。昨夜はみぞれのような雪が降っていて、午前3時半を迎えようとしている今も寒い。外気は1度とのことで、今日の日中も3度までしか気温が上がらず、今夜の最低気温に至ってはマイナス4度まで下がる。12月を目前にして本格的に冬に到来した感じだ。ここからはもうずっと最低気温はマイナスが続く。闇と寒さの双方に満たされた世界の中で、魂は健やかにより強靭なものになるだろう。

今朝方はいくつかの断片的な夢を見ていた。まず印象的だったのは、日光がよく差す見慣れないマンションに住んでいて、そこでシロシビン·マッシュルームを育てている場面があったことだ。場所はおそらくアメリカのどこかの町で、都市の中心部から離れたそのマンションはとても落ち着きがあった。マンションからの眺めも良く、周りには緑があって、居心地が本当に良かった。眺めの感じからすると、5階かそこらに住んでいるようだった。そこのキッチンで育てているマッシュルームがぐんぐんと育っていく様子を見ていると、こちらも元気が湧いてきた。順調に育っている様子からすると、明日が収穫かなと思ったと頃で夢の場面が変わった。そのような場面があったのだが、確かに今朝方今の自宅で育てているシロシビン·マッシュルームの栽培キットを眺めると、昨夜よりも遥かに成長していて、現実世界でも収穫は明日ぐらいかと思った。もうそれくらいに大きくなっているマッシュルームが何本も生えていた。夢の世界と現実の世界がどこかシンクロしているようである。そうであれば、夢の中のマンションに似たような場所で住む日も近いかもしれない。

次に覚えているのは、小中学校時代の小柄な友人(KS)が現れた場面である。彼は喘息とアトピーの両方を持っていて、とても苦しそうにして学校生活を送っていた。とりわけアトピーの悪化を防ぐために直射日光を避ける必要があるとのことで、彼はガーゼを顔を含めて、肌の露出が全くないように身体中をぐるぐる巻きにして登校していた。その姿はまるで包帯を巻いたミイラのように思え、実際にそのようなことを言われて彼はからかわれているようだった。そんな彼を気遣いながらクラスで話をしていた場面があった。

最後にもう1つ覚えているのは、天井のない開放的な教室で授業を受けている場面である。私の右隣には小中学校時代の男性の友人(MS)がいて、その隣には女性の友人(NI)がいた。私たち3人はあまり熱心に授業を聞いておらず、真ん中に座っている友人が最近先生から指摘されて改善に向けて努力していることを話題に取り上げて話をしていた。彼の話をしばらく聞いていると、どういうわけか2人に鳥肌が立った。それを見て私は思わず笑みがこぼれ、2人もなぜ鳥肌が突然立ったのかは不明のようで驚きながら笑顔を浮かべていた。それがきっかけとなってか、彼が抱えている課題の突破口が閃き、それを彼に伝えたところで夢から醒めた。フローニンゲン:2023/11/29(水)03:42


11441. 今朝方の夢が正夢になって:シロシビン ・マッシュルームの収穫をして


時刻は午前4時半を迎えたところだ。今、今朝方の夢が正夢になったことに驚いている。夢日記を書き留めて改めてシロシビン·マッシュルームの栽培キットを確認したところ、傘が開いているマッシュルームを見つけた。そのマッシュルームよりも大きなマッシュルームはまだ傘が開いていない状態だったが、説明書によれば傘が開く直前に収穫するのがベストとのことだったので、先程収穫に踏み切った。自分にとって人生初めてのマッシュルームの収穫だった。そもそも育てるのも初めてだったので初めて尽くしである。まだ人間の子供を育てたことはないが、人間の子供を育てるのもきっと初めての連続で、奮闘と発見の連続なのだろう。

収穫したのは大きなマッシュルームで、それは10本ぐらいになった。中でも大きいものは10cmを超えているのではないかと思う。そのマッシュルームの根本に生えている小さなマッシュルームも合わせて収穫することになったが、栽培キットにはまだ何本か小さなものが残っている。それについてはもう1日キットの中で育ててみて、明日にまた収穫しようと思う。あるいは2日後に収穫するのが良いかもしれない。

収穫した10本を超すマッシュルームは、早速オーブンで乾燥させることにした。手順としては、まず栽培キットからマッシュルームの柄の下の方を優しく持って右に左に軽く回して地中からマッシュルームを抜く。意外と簡単に抜けて驚いたが、そこからは根本についている土をナイフで切り落とし、アルミホイルを敷いたオーブンに入れていった。シロシビンという物質は72度を超えると死に始めてしまうので、オーブンの温度は設定最低温度の50度とし、推奨されているようにオーブン内の換気扇を回すことにした。 本当はさらに温度を低くすることができたら40度ぐらいで6時間から8時間ぐらいをかけてじっくりと乾燥させることが理想だったが、自宅のオーブンの設定最低温度が50度だったので仕方ない。中にはもっと高い設定最低温度のオーブンもあるだろうが、その場合にはオーブンを少し開けて稼働させることが推奨されている。自宅のオーブンは扉を開けると止まってしまうので、50度とファンを全開で回す形で乾燥させるしか手段がなかった。ここからは1時間に1度を目安にマッシュルームを裏返し、均一に乾燥させるようにする。マッシュルームの様子を見ながら、どれだけの時間乾燥させるかを決めていきたい。自宅のオーブンの最大設定可能時間は5時間なので、とりあえず5時間と設定し、乾燥が十分に終わったらそこでやめたい。無事に乾燥させることを祈っているが、栽培キットを開けてからここまでのプロセスは至ってシンプルで、おそらく収穫までは誰でも可能なのではないかと思う。シロシビン·マッシュルームの栽培は、それに対する愛情の気持ちがどんどん増していくことに加えて教育効果もあり、それでいて手頃に栽培できるので非常にお勧めである。フローニンゲン:2023/11/29(水)04:55


11442. 青く美しく輝くシロシビン・マッシュルーム


今日はいつにも増して早朝から幸福感に満ち満ちている自分がいる。時刻は午前5時を迎え、日の出まであと3時間ほどがあるが、闇の中で幸福感に輝いている自分がいるのを感じる。それはきっと自分が愛情を持って育てたシロシビン·マッシュルームを無事に収穫したからだろう。

今、収穫したマッシュルームがオーブンの中で乾燥されている最中だ。今し方モーニングコーヒーを淹れ、その最中にもオーブンの様子を眺めていた。早いもので、おそらくこの日記を執筆し終えたら一度オーブン内のマッシュルームを裏返す必要があるかと思う。そこからも1時間に一度を目安に裏返していこうと思う。

収穫をしたマッシュルーを見て1つ気づいたことがある。収穫の前の段階で、マッシュルームの柄の部分が少し青味がかっていた。菌類学者のポール·スタメッツ教授が述べるように、全てのシロシビン·マッシュルームではないらしいが、シロシビンが含まれるマッシュルームは青く変色する傾向がある。青く変色するからと言ってシロシビン·マッシュルームと限らないことにも注意であり、そうなってくると専門家でない限りはシロシビン·マッシュルームの特定は野外では難しいだろう。いずれにせよ、収穫の最中にうっすらと絵の部分が青くなっていたのが印象的だった。そして根本の部分(ツボと言うらしい)には土が付いていたので、動画で見たようにその部分をナイフで切り落とした。すると切り落とした部分がしばらくすると青くなり始め、やはりこの品種にはシロシビンが多く含まれていそうだぞと思った。今回育てたのは、発見されている200種類ほどのシロシビン·マッシュルームの中でもシロシビンの含有量が最大の“Psilocybe Azurescens”という品種だ。天然のシロシビン·マッシュルームにはシロシビン以外にも有効成分がたくさん含まれていて、それらとの相互作用で内的ビジョンをもたらす効果がありそうであり、そうした通称「アントラージュ効果」があるであろうから、シロシビン含有量が最も多いから強い体験をもたらすかどうかはまだわからない。いずれにせよ、先ほどの観察では、美しい青色の変色現象を見れたことが感動的だった。

その感動を思い出してコーヒーを一口飲んだところで意外と時間が経っていたので、オーブンのところに行って全てのマッシュルームを一度裏返した。その様子を見る限りだと、順調に乾燥されているようだ。オーブンの最低設定温度50度ぐらいであればシロシビン成分を壊すことなく、それでいて乾燥プロセスを円滑に進めていけるような気がする。無事にオーブンでの乾燥を終えたマッシュルームは、空き瓶に入れて冷蔵庫で保存しようと思う。来週に予定している第20回のシロシビン·セッションで自分で育てたマッシュルームを活用できそうだと思うと、今からその体験が楽しみで仕方ない。服用量は少なくとも、テレンス·マッケナが提唱した「英雄の服用量」、すなわち乾燥マッシュルーム5g以上にしようと思う。この服用量は品種を無視して一般化したものであり、今後は品種ごとに英雄の服用量と言われる分量を見つけていきたいと思う。そうした細かな調査も惜しまないほどにこの分野の研究と実践に没頭している自分がいる。 フローニンゲン:2023/11/29(水)05:35


11443. 菌糸体的関心ネットワークの無限拡張


無事にシロシビン·マッシュルームの収穫を終え、オーブンでの乾燥プロセスも順調に進んでいることに心躍る自分がいる。昨日20冊ほどの書籍を受け取り、それを早めのクリスマスプレゼントだと思ったが、それに加えて、収穫されたシロシビンは命のクリスマスプレゼントだと思った。このプレゼントを大切に受け取り、それを摂取することを通じて、その贈り物に応える形でここからのサイケデリック研究と実践を進めていきたい。

研究も実践も日々これ以上にないほどに順調に進んでいるのは、やはり自分の心身が健全だからだろう。特に身体の健全さが鍵を握っていると感じ、全ては身体を基盤にして出発すると実感している。確かにサイケデリクスは、ボディ、マインド、ソウル、スピリットにおける存在の入れ子上、最も上位の階層にまで働きかける。しかしそれもまた健全なボディがあってこその現象かと思う。思うに、脳が意識を生むのではなく、脳はあくまでも意識のフィルターであるという「ベルグソン·ハクスリー理論(減量バルブ理論)」を自分は採用しているが、脳と意識が相関関係を持っているのもまた事実だ。昨日サイケデリック哲学者のピーター·ショステッドの書籍を読みながら、ベルグソン·ハクスリー理論は仮説的な理論を超えて、インペリアル·カレッジ·ロンドンの実証研究によって、その仮説の妥当性が数年前に証明されていたことを知って驚いた。これは一般の人にはあまり知られていないだろうし、残念なことに心の哲学に従事する哲学者にもほとんど知られていないことなのではないかと思う。意識とは何かについて探究する際に、サイケデリクスを摂取する必要は必ずしもないが、サイケデリクスについて理解を深めることは必須であると言うショステッドの意見に自分は賛成である。サイケデリクスに理解を深めようとしているからこそアンテナが立ち、上述のインペリアル·カレッジ·ロンドンの実証研究の結果を知ったのである。こうした実験や結果を知っているのと知らないのとでは、心の哲学の探究も随分と違う結果をもたらすのではないかと思う。少なくとも自分は、自らの直接体験を豊かにし、その体験を通じて意識とはなんぞやといことを深く考えていくために、これからもサイケデリクスを摂取していく。それに加えて、インペリアル·カレッジ·ロンドンの功績にあるように、最先端の科学的な研究にも常に関心のアンテナを張り巡らせておきたい。まさに関心のアンテナがネットワーク状に大きく広がっている様子は、菌糸体ネットワークと同じである。私たちの脳のニューロンが菌糸体ネットワークのように張り巡らされているだけではなく、意識空間·知的空間においては関心もまた菌糸体ネットワークのように無限に張り巡らされていくのである。ニューロンは物理空間に縛られているため、確かに膨大な数に及ぶが数は限られている。しかし物理空間に縛られない関心のネットワークは無限にどこまでも広げることが可能で、それによって自分は知識ネットワークの拡張をこれからも自然と行い続けるだろう。自分の姿勢も在り方もナチュラルで、「ナチュラルマインド」と形容できるような自然な形でマインドが健全に機能してくれていることに感謝したい。自分のマインドはこれからもまだまだ発展を遂げていき、それがソウルの成熟の養分となっていくだろう。フローニンゲン:2023/11/29(水)05:49


11444. 優れたサイコノートになるために:宇宙飛行士の在り方から学ぶこと


つい今し方執筆し終えた日記についてふと思いを巡らせたとき、途中から本来書こうと思っていたことではないテーマに分岐し、そこで日記の終わりを迎えていたことに気づいた。日記の執筆は本当に音楽的であり、即興的であり、創造的な営みである。また分岐のプロセスは、シナプスの分岐と対応しているようにも思え、それもまた菌糸体的な姿を彷彿とさせる。

先ほどの日記で自分が書こうとしていたのは、脳は意識を生み出さないが、脳と意識には確かに相関関係があることからの脳の機能を健全にすることの大切さについてであった。確かにサイケデリクスは地球上ではそれ以外にはないほどに強力な手段として私たちの意識の扉を開ける。しかも様々な意識の階層の扉を半ば強制的に開けるため、脳がさほど健全ではなかったとしても強烈な知覚体験をすることはあり得るし、実際には多くのサイケデリクス摂取者はまだまだ脳の健全さの改善に多分な余地があるように思える。端的にはそれは、食事·睡眠·運動の三位一体を通じた形でのボディの実践を通じた脳の健全さを高める話である。 アルコールがシナプスを麻痺させるという実証研究はすでに存在しているし、アルコールが身体の細胞を老化させることはすでに明らかになっている。これ以外にも脳や身体に害悪を与える物質はたくさん存在していて、そうしたものを知らず知らず摂取しているのが現代人の多くなのではないかと思う。今の自分は食事には細心の注意を払っていて、それはアメリカ生活の1年目の終わりから始まったので、かれこれ12年間ほど口から取り入れて身体を構成し、脳のシナプスやニューロンを構成する元になる食事にはこだわっている。それに加えて、週に数度は適度な運動を行い、睡眠の質も時間も自分にとって最良のものを確保しているという生活を12年間ほど送っている。こうした生活があって今の自分の脳の状態があるのだと思われる。そして、そうした健全な脳の状態が自らのサイケデリック体験に大きな影響を与えていることに改めて気づく。この気づきは主観的な体験と感覚に基づくものだが、そうした主観的な体験と感覚を担保する脳と意識の相関関係を明らかにする研究はいくつも存在しているのだ。

意識のフィルターとしての脳の話をすると、脳が意識のフィルターとして機能しているのであれば、そのフィルターの機能が高ければ高いだけ、知覚体験もまた豊かになることは目に見えている。サイケデリック体験が豊かになるというのは端的には、地獄も天国もより広く深く覗くことができるということである。地獄と天国のメタファー以外で言えば、フィルター機能がより良いものになれば、知覚宇宙での見晴らしが当然良いものになり、視野も解像度も確保された形で知覚宇宙を探索できるのである。サイケデリクスを活用した内面探求者としての「サイコノート(psychonaut)」には、食事·睡眠·運動の三位一体を通じた形でのボディの実践を推奨したい。おそらくそれをしない人はサイコノートにはなれない。外面宇宙を旅する宇宙飛行士(astronaut)が食事·睡眠·運動の三位一体を通じた形でのボディの実践をしていることを見習う必要がある。その他にも宇宙飛行士からサイコノートが学ぶべきことは、勉強と技術涵養の鍛錬である。宇宙飛行士はそれになる前にもなってからも膨大な量の勉強をする。また、宇宙空間でのミッションを遂行するための高度な技術を磨くための鍛錬にも余念がない。こうしたことはサイコノートになろうとする者にも等しく当てはまり、少なくともサイコノートは意識や心に関する哲学や心理学に習熟しておく必要があるし、内面宇宙の旅の最中での意識の働かせ方を含めた技術的なことも修練していく必要がある。これはここからサイコノートとしての自己を涵養していくための自分へのメッセージのようなものであり、少なくとも自分は宇宙飛行士をモデルにする形で日々の学習と技術の高度化に向けた努力は何一つとして惜しまない。フローニンゲン:2023/11/29(水)06:08


11445. 今後のシロシビン・マッシュルームの栽培に向けて/

本日のサイケデリック研究の予定


本日の収穫、そして明日か明後日の収穫を終えたら、今度は2回目の栽培が始まる。今回購入した栽培キットでは合計で3回ぐらいは収穫できるようなので、非常にお得感がある。もちろん最初の収穫が一番収穫量が多いようなので、ここから収穫量が低減していくことについては念頭においておこう。おそらくそれは徐々に栽培キット内の土の養分が減るからだと思われる。もしそれが最大の理由であれば、土に養分を足せば収穫量は維持できるかもしれないが、今のところシロシビン·マッシュルームの養分として何が最適なのかについての知識はなく、変な物を与えて逆に収穫量が減っても困るので、自然に任せたい。だが今後は手元にあるポール·スタメッツ教授やテレンス·マッケナが執筆したシロシビン·マッシュルームの栽培方法についての書籍を読み返し、養分になるものが何かを特定しておきたいと思う。今後もまた栽培キットを購入して栽培をしていくであろうから、近い将来の栽培の際にはその養分を活用して収穫量を一定にするか、はたまた増大させるようなことを実現させたい。

それでは今日もまたサイケデリック研究の一環としての読書に打ち込もう。午後に「インテグラル·サイケデリックラジオ」の収録があり、それまでは昨日届けられた書籍を片っ端から読み進めていく。今日の段階で5冊以上は初読を完了できるのではないかと思う。まず取り掛かるのは、ハワイ大学出版から出版された日本思想に関する書籍である。これは先日のボストン滞在中に街の書店で見かけた書籍で、その時から気になっていたものである。とりわけ今は京都学派の思想とサイケデリック体験を絡めることに関心があり、京都学派の思想を扱う章はとりわけ注目したい。その他にも道元の思想にも大変共感·共鳴するものがあり、道元の思想も今後丁寧に追っていきたいと思う。

日本思想に関する書籍を読んだ後は、オックスフォード大学出版から最近出版されたドラッグの規制に関する論考で有名なデイヴィッド·ナット教授の書籍を読み進める。そこからは、存在論に関する論文集を読み、無について扱った学術書を読み進める。さらに時間があれば、オックスフォード大学出版から出版された形而上学に関する分厚い論文集の初読にも着手したい。それでもまた正午を迎えていなければ、さらに認識論に関する学術書を読む。一番楽しみにしているのは、ブラジル生まれのオランダ人の思想家バーナード·カストラップの書籍群を読み進めることであり、その初読の開始は明日か明後日からになるかもしれない。全てをサイケデリック学の探究につなげていくための没頭的·爆発的な研究に今日も従事していく。フローニンゲン:2023/11/29(水)06:20

11446. サイケデリクスと日本思想を絡めた研究を使命・天命として


本日最初に取り掛かった日本思想に関する書籍“Japanese philosophy: A sourcebook”は、1400ページに及ぶ大著であるが、本書を購入して本当に良かったと思う。英語を通じて日本思想の深層に出会うことになるとは思っても見なかったことであるが、本書にはサイケデリクスと心の哲学を宗教思想の観点から考えていく洞察がふんだんに盛り込まれていたことは嬉しい喜びである。本書は網羅的な書籍であり、様々な日本思想家を古代から現代まで辿っていく形で彼らの思想のエッセンスを紹介している。なので今後は興味のある思想家の学術書や論文を読んでいくことを行っていきたいと思う。いずれにせよ本書は辞書的にも活用できるし、エッセンスの理解と研究アイデアの醸成などにも役立てることができる素晴らしい書籍だ。ボストンのSeven Starsという書籍で見つけて目をつけていた書籍だけある。本書とボストンで出会えたことも何かの縁だろうし、今こうしてその書籍が自分の手元にあって自分の思考と存在全体を刺激し、ここからのサイケデリック研究の種をたくさん撒いてくれていることに感謝したい。

サイケデリック研究における自らの役割に絶えず立ち返り、役割の意味を涵養し、意味の射程を拡張していくこと。それを行うに際して、ここからの自分は当面は日本思想を核に据えるだろう。もちろん欧米のサイケデリック哲学者の先端的な論考に触れたり、今後も過去の偉大な欧米の思想家が残した思想に触れていくだろう。しかし、今の自分を惹きつけてやまないのは日本思想の奥深さである。意識とは何か、リアリティとは何かを考えるに当たって、ここまで広く深い思想を日本は持っていたことに今更ながら気付かされたり、その驚きを隠すことはできない。同時にそこには大きな喜びがある。それは自分の実存性や霊性と深く繋がった実存的·霊的な喜びと言っていいかもしれない。何か日本人の自分の存在の根っこを再発見し、張り巡らされた根と繋がりながらサイケデリック探究ができることを本当に嬉しく思う。少なくとも上述の書籍は何度も読み返し、手持ちの英文で書かれた日本人思想家の学術書も繰り返し読み込んでいく。サイケデリクスと日本思想を絡めて研究している人間はこの世界には自分が知る限り1人もおらず、それを行うのは自分の使命·天命なのだろう。それを全うする形で自分はサイケデリック学の分野に独自な貢献を果たすことがきっとできるだろうと確信している。フローニンゲン:2023/11/29(水)07:03


11447. 意識構造とサイケデリック体験


時刻は午前8時を迎え、ようやく辺りが明るくなってきた。日の出の時間も本当に遅くなったものである。おそらくこの時期の日の出の遅さがピークかと思う。夜が明け始めてくると、家の前の車庫の屋根に雪がうっすらと積もっているのが見えた。やはり昨夜は雪が降っていたようである。今の部屋の室温はシロシビン·マッシュルームを育てるのに必要な最低の温度である20度で、室温はそれほど低くないのだが、それでも二重に閉められた窓からでも冷たい風がうっすらと吹いてくる。それを防ぐために、二重窓をカーテンで閉めて、熱が逃げないようにすること、寒さが部屋にやって来ないようにする工夫をした。

早朝から行っているマッシュルームのオーブンでの乾燥は無事に着実に進んでいる。どうやら方法は間違っておらず、ゆっくりと確実にマッシュルームが乾燥している姿を確認できて嬉しい。先ほどもマッシュルームを裏返してみたところ、乾燥が進んでいて、あと1時間強ほどオーブンにかければ乾燥は完了したと言えるだろう。50度の温度設定であれば、合計で5時間ほどの乾燥で十分のようである。

先ほど、本日2冊目の書籍として、オックスフォード大学出版から出版された最新刊“Psychedelics as psychiatric medications”の初読を終えた。本書の価値は何と言っても、2人の科学者がある種システマティック·レビュー的に様々なサイケデリクスに関する実証研究の結果を提示してくれていることである。それに加えて、「サイケデリック·ルネサンス」を迎えた第三次ブームに至るまでのサイケデリクスの歴史が1枚の図にまとめられているものは非常に参考になり、現在にかけてのサイケデリクスの歴史をひと目で把握するのに非常に役に立つ。本書も自分の中では網羅系のサイケデリクスに関する書籍と位置付けているが、さすがオックスフォード大学出版の書籍だけあって、学術的に信頼に足る議論がなされているのに好感を持つ。本書もまた今後も繰り返し読む1冊の1つとしてリストに加えた。

昨日、ウィルバーの“Integral Buddhism and the future of spirituality”を改めて読み返していると、意識構造の記述に目が止まり、改めて意識構造は体験の解釈だけではなく、体験をどのように経験するのかにも関わっていることを考えさせられ、このことはサイケデリック体験においてとても重要な現象だと思わされた。サイケデリック科学の中に発達心理学の叡智が取り込まれていないことは危険ですらあることが見えてくる。研究者の目で他者の意識段階とサイケデリック体験の記述を見ていくだけではなく、自らの意識段階とサイケデリック体験の開示と解釈に注目をしていきたいと思う。それはサイケデリック実践者、すなわちサイコノートとしての自分にとって大切な観点である。発達理論の記述からだけではなく、自らのサイケデリック体験の開示内容そのものとそれに対する自分の解釈から、冷静に自らの意識構造を振り返り、それをさらに育んでいく実践に従事したいと思う。フローニンゲン:2023/11/29(水)08:27

(追記)本日改めて昨日乾燥させたマッシュルームを瓶から取り出してみたところ、まだ水分が完全に蒸発していなかったようなので、さらに3時間ほど乾燥させた。これで完全乾燥が実現し、さらに保存期間が伸びるだろう。フローニンゲン:2023/11/30(木)19:31


11448. 収穫したシロシビン・マッシュルームの乾燥を無事に終えて


つい今し方仮眠から目覚めた。今、小鳥の鳴き声が聞こえてきて、確かに外は寒いが今日は晴れているので、穏やかさを感じる世界が広がっている。

仮眠前に無事に6時間のオーブンでのマッシュルームの乾燥を終えた。早速測りで重さを測ってみると、何と33.7gもあった。これはテレンス·マッケナが提唱「英雄の服用量」の6回分超に当たる。一応もう1時間ほど乾燥させていて、完全乾燥させている最中なのだが、完全乾燥が終わった段階で何gmあるのかを計測してみたいと思う。先ほど触ってみたときにはもう完全乾燥の状態と言っても良かったので、あと1時間は念押しの乾燥で、水分が含まれない状態を作ることによって冷蔵庫での保存を長くさせる意図がある。うちの冷蔵庫には冷凍機能がないので、完全乾燥させたマッシュルームは、瓶の中にキッチンペーパーを敷いて、しっかり瓶の蓋を閉めて冷蔵庫で保存しようと思う。冷凍保存の場合は、何と数年ほど保存が効くらしく、冷蔵庫でも相当に保存が効くらしい。どれほどの期間かはインターネット上の情報では随分とばらつきがある。一応数ヶ月を目処に使い切りたいと思う。しかし、明日にもまたもう何本か収穫できそうであるし、あと2回は収穫ができそうなので、1個の栽培キットで少なくとも50gmから60gmは収穫できるのではないかと思う。そうなってくると、英雄の服用量の12回分に該当する。今回の栽培キットの値段が約4,500円ぐらいだったので、市販でシロシビン·トリュフを購入するよりも圧倒的に経済的である。ここから楽しみなのは、明日か明後日の収穫を終えて、2度目と3度目の栽培でどれだけの収穫量があるかである。一応収穫量についても記録しておきたいと思う。日付と収穫量をグラムで記憶しておこう。

晴れて無事に収穫したマッシュルームだが、保存が数ヶ月もつと言ってもそれくらいの期間なので、収穫されたマッシュルームはできるだけ早めに摂取していこうと思う。そうなってくるとやはり少なくとも3週間に1回はシロシビン·セッションをする必要がある。もしくは月に2回、2週間に1度のペースでセッションを重ねていくことも検討したい。またそもそも、今回収穫した乾燥マッシュルーム5gが本当にテレンス·マッケナが述べるような英雄の服用量に該当するのかを検証してみなければならない。最初のセッションは慎重を期して5gmか6gmぐらいで行ってみて、その結果を見て服用量を上げることも検討する。そうすれば、早めにマッシュルームを使い切ることができる。

今回収穫したマッシュルームは非常に立派なものが多く、柄の部分が長く太いものが多かった。そこでふと、内的ビジョンを知覚されるシロシビンが最も含まれる部位はキノコのどこに多く含まれるのか気になった。おそらく柄の部分よりも、ヒダの部分にある無数の胞子が他の生命でいうところの卵に該当するであろうから、卵の栄養価が高いことを考えると、ヒダの部分にシロシビンが一番含まれているのではないかと思われる。もちろん柄の根本をナイフで切ったときにもシロシビンが含まれていることを示すような青色に変色したので、柄の部分にもシロシビンは含まれているのではないかと思う。アントラージュ効果を期待して、実際にセッションの際に摂取するのは一物全体とする。トリュフの時と同様に、乾燥させたマッシュルームをみじん切りにして、カカオパウダーをお湯に溶かしたものに刻んだマッシュルームを入れる形で摂取したいと思う。フローニンゲン:2023/11/29(水)12:46


11449. 「インテグラル·サイケデリックラジオ」の収録から見る

サイケデリクスへの潜在的な関心


——次の仏陀はコミュニティになるだろう——仏教の格言


時刻は午後3時半を終えた。先ほど、「インテグラル·サイケデリックラジオ」の第43回の収録を終えた。その後、ラジオを終えた後の習慣にしている部屋の掃除を行った。2階の両側の窓を開けて掃除を掛け、1階にも掃除をかけてトイレ掃除をした。窓を開けたときには冷たい風が入ってきて、今もパラパラと雪が待っている。

トイレ掃除を終えて手を洗ってから、乾燥させたシロシビン·マッシュルームを空瓶に詰めて冷蔵庫に保存した。どれだけ効き目があるのかわからないが、冷蔵庫の光にもあまり当てないようにするために、乾燥したマッシュルームをアルミホイルに包んでそれを空瓶に大切にしまった。50度の温度で6時間乾燥させたところ、33.7gで、そこからもう1時間半ほど乾燥させると30.7gまで重さが減った。さらにラジオの最中に1時間ほど乾燥させてみると、27gまで重さが減り、見た目と触った感じだとこれくらいが限界かと思った。大切に冷蔵庫に保管したマッシュルームを早速今週の金曜日の第20回のセッションで摂取してみようと思う。自分にとってトリュフではなくマッシュルームとしてシロシビンを摂取するのは初めてのため、どのような体験になるのか今から楽しみである。

今日のラジオでは、嬉しいことに3名のリスナーの方々からレターをいただき、それを読み上げる形での収録となった。本編ではシロシビン·マッシュルームの栽培の話から、最近の自分の就寝時間と起床時間の早さが話題となり、それを実現させてくれる食事と身体実践の話をさせていただいた。食事と運動に加えて良質な睡眠を取ることは本当に大事であり、自分にとってはサイケデリック·セッションと同じぐらい夢の世界で夢を見ることが重要なので、今後も夢の体験を豊かにするための工夫と努力を惜しまないようにしたいと思う。夕食後に集中力が落ちた状態で、また1日の疲労が蓄積された状態で探究活動を含めた頭を使う実践をするのではなく、また動画などをだらだらと視聴したりするのではなく、夕食がある程度消化されたらゆっくりと入浴し、入浴後に足つぼや肩や背中などをマッサージ器具を使ってほぐすことをして早々と寝るということを今後も徹底させたい。それに伴ってとにかく夜の付き合いをしないようにしたいと思う。元々夜の付き合いはない方だが、夜に会食することがあった場合にも、8時半には自宅に帰れるようにしたい。それであればリズムはほとんど崩れない。

今日のラジオを通じて、リスナーの中にサイケデリクスに密かに関心を持ってくださっている方々が一定数いることを嬉しく思った。日本のサイケデリック規制は厳しいが、そんな中、やはり欧米のサイケデリクスを取り巻く情報を見聞きすることがこのネット社会においてはやはり多いのだろうか、潜在的には日本にもサイケデリクスに真面目な関心を持ち、より探究をしたいと思っている人がいるのである。それを知れたことを嬉しく思うことに加えて、ラジオの場がまさに仏教用語で言えば良きサンガになっていることを思った。すなわち、ラジオの場が学びと実践の良きコミュニティになっていると感じたのである。仏教の格言にあるように、次の仏陀は特定の個人ではなく、多様性のある無数のコミュニティなのだと思う。そうしたコミュニティの1つにこのラジオがなってくれればと思うし、毎週末に開催しているゼミもそれにつながるコミュニティになってくれればと願う。フローニンゲン:2023/11/29(水)16:05


11450. 汎神論・汎心論・京都学派の思想・認識論とサイケデリック体験


時刻は午後4時半を迎えた。もう辺りは随分と暗い。このところは午前3時過ぎには起床していて、そこから5時間弱は日の出まで真っ暗な時間を過ごし、夕方もすでにこの時間帯では随分と暗くなっている。今ぼんやりと窓から外を眺めてみると、雪がパラパラと舞っているのに気づく。気温が低い中を小鳥がピチチ·ピチチと繰り返し健気な鳴き声を上げている。その健気さと鳴き声の美しさに心打たれる。

今日もまた充実と至福以外の何物でもない形の1日を過ごしていた。まずはそれに深く感謝である。午前中の読書を思い返してみると、今サイケデリック哲学の観点においてスピノザに関心を持っている。もちろんそれはスピノザの汎神論への関心に由来し、汎神論からの汎心論にも強い関心を示している。遍くところに神性が宿っていて1つの巨大な神性を作り出しているという汎神論の考え方は自分のサイケデリック体験でよく得られる知覚と洞察に似ている。また、遍く存在に意識のようなものが宿っているという汎心論もまたサイケデリック体験から非常に共感するところである。

スピノザの生きた時代とオランダに開国していた出島の時代は年代的に重なっており、その時代の日本思想とスピノザの思想の接点を探ってみたい。また、汎神論及び汎心論と神道のアニミズム的思想との接点も合わせて探究していきたいところである。それは日本人としての自分のルーツに関わることでもあり、自身のサイケデリック体験にも深く関わることである。

今朝方は京都学派の無の思想に関する学術書を読んでいたのだが、改めて京都学派の思索の深さと日本思想に存在する心の哲学理論に感銘を受けた。そもそも欧米人でこれほどまで広く深く京都学派の思想について研究している研究者がいるのだと知って驚いた。京都学派からは色々と参照するべき考え方があり、それらをサイケデリック体験の知覚内容と絡めて研究し、しばらくその切り口で査読付き論文を執筆していこうと思う。おそらくそれは自分にしかできない貢献になるだろう。

また認識論に関する論文集を読み進めながら、サイケデリクスの摂取を通じて得られる超越体験をどのように知識として正当化していくのかというプロセスを認識論の観点から今後探究していこうと思った。認識論には知識や信念の正当化に関する手順への議論が分厚いのでそれは非常に参考になるだろう。それと、自分の信念や考えを建築的にどのように構築していくのかについて言えば、体験的知識、知覚的知識、書物などの概念的知識、さらにはサイケデリクスの摂取などによる超越的な知覚体験から得られる知識などが建築物としての信念や思考の材料になるだろう。自分がどのような材料をどれだけ持っているのかの整理と、それらの材料をどのように組み合わせながら信念·思考体系を構築しているのかのプロセスにもより自覚的になろうと思った。このように今日の読書もまた、これからの探究の窓をさらに広げてくれ、日々の実践として何を意識していけばいいのかが新たにわかると言いう体験をもたらしてくれた。今日も充実感に包まれながら就寝できそうである。フローニンゲン:2023/11/29(水)16:54

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