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11023-11029: フローニンゲンからの便り 2023年10月4日(水)



その他のカリンバ即興演奏曲はこちらからご視聴いただけます。

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成人発達理論とインテグラル理論を楽しく学んでいただける「成人発達コラボラジオ」を2023年7月14日より始めました。

タイトル一覧

11023. シロシビン・DMT・カンナビス/足跡を作る人

11024. 今朝方の夢

11025. サイケデリクス・セッションによるデフォル·モード·ネットワークの解体/ストーンドエイプ仮説について

11026. 日本国籍を捨てる覚悟で

11027. ヒトヨタケは食べられるのか?/シロシビン·マッシュルームの解剖図

11028. 無意識の導き/第18回のシロシビン・セッションに向けて/イスラム神秘主義とシロシビン・マッシュルーム

11029. MAPSのサイケデリクスに関する基礎講座を受講し始めて/誰かのガイドとして


11023. シロシビン・DMT・カンナビス/足跡を作る人


時刻は午前5時半を迎えた。静けさと闇に包まれた朝の世界に佇みながら、この瞬間を味わっている。この瞬間に立ち現れている自己感覚を堪能していると言ったらいいだろうか。自己が絶えず自己として新たに自己産出されながらここにあるという存在実感。それが満ちている。


今の気温は12度ということで、それは今日の最低気温のようだが、明後日以外はこの1週間はずっと最低気温が12度ぐらいで安定している。この気温であればそれほど寒さを感じないので有り難い。日中の最高気温は17度で、10月初旬のフローニンゲンは確かにそれくらいの気温かと思う。


昨日ふと、これからのサイケデリクス研究の焦点は天然系のシロシビンと合成系のDMTにあるという考えから、そこにカンナビスも加えたいと思った。実際に今毎日CBDオイルを使っているし、カンナビスも自宅で鉢で1株育てている。カンナビスの中にも内的ビジョンをもたらす種類もあるが、多くはそうした効果は持たず、身体に浮遊感を持たせ、精神を活性化させるものが多い。カンナビスの医療効果を含め、商業的にも注目されている存在でもあるため、自分もカンナビスユーザーとしてカンナビスについては深く理解したいと思う。そうすれば、いつかカンナビス業界にも貢献できる日が来るだろう。なので天然系においてはシロシビンとカンナビスを加えたい。だが、カンナビスのCBDオイルなどは、製造会社で分離·合成されて作られたものなので、合成系に括れなくもない。このあたりの分類はなかなか難しいものだ。分類というのはあくまでも説明をしやすくするための区分に過ぎず、実際には分類の境界線はそれほど厳密なものではないということを念頭に置いておく。シロシビンでさえも、研究機関で活用される時には、研究室で分離·合成されたタブレットのものを活用することが多いのである。いずれにせよ、菌類に関してはシロシビン、植物類に関してはカンナビス、合成系に関してはDMTにとりわけ注目して研究を進めていき、それらを三位一体として捉えていこう。


道無き道を歩くことは多くの人にとって困難であり、足跡の無い道を歩くこともまたその人を迷走させてしまう。そうしたことを考えると、少なくともサイケデリクス研究においては自分は多くの人にとって道を作るような存在でありたい。道を作れなかったとしても、何かしらの足跡を残していく存在になりたい。そうすればその足跡を辿りながら色々な発見が得られる人もいるだろうし、救われる人もいるだろう。自分はそうした思いでこれからのサイケデリクス研究と向き合っていく。フローニンゲン:2023/10/4(水)05:40


11024. 今朝方の夢


時刻はゆっくりと午前6時に近づいてきている。今は少し小雨が降っているようだ。


今朝方はいくつか断片的な夢を見ていたので、それらについて早速振り返っておこう。


夢の中で私は、現在「インテグラル·サイケデリックラジオ」を一緒に運営している早田航さんと一緒に、テニスのダブルスの国際大会に出場していた。その大会はプロテニスプレイヤーが参加するものなのだが、プロではない私たちも参加し、なんとあれよあれよという間に決勝まで勝ち進んでいた。決勝の相手は非常に強く、外国人ばかりの応援席の雰囲気も私たちにプレッシャーを与えていた。強豪との対戦の中、ゲームは拮抗しており、最後までわからない展開が続いていた。重要な局面で相手のサーブになった時、私は早田さんに「集中!」と声を掛け、そして声を出して戦っていくぞと伝えた。それによって、私たちの集中力はさらに高まり、ゾーンの状態に入る形でここからの最終局面を戦えることになった。そのような場面があった。


次の場面では、学校を上げてのスポーツ大会と文化祭に参加していた。面白いことに、自分が通っていた高校と大学が合同でそれを開催していた。なので高校時代の知り合いと大学時代の知り合いの双方にたくさん会うことができた。どういうわけか私は空を飛んで休憩していて、そう言えば大学のクラスのメンバーたちが今野球の試合をしていると思ったので、応援に駆けつけようと思った。応援というのは声を出しての応援ではなく、自分がピッチャーかバッターとして試合に出場してチームを助けるという意味での応援である。野球場の上空に近づいてきた時、同じようにあるクラスメートが応援に駆けつけようとして道を走っていた。私は高度を落とし、彼に声を掛けて、一緒に野球場に到着した。すると残念なことに、たった今試合が終わり、チームは負けてしまったとのことだった。すると私の脳内でハイライトが見え、最後にあるプロサッカー選手にホームランを打たれてしまった様子が見えた。自分がピッチャーだったら抑えられていたかもしれなかっただけに残念であった。負けて落ち込んでいるクラスメートを励まし、今から露店に行って何か食べようと提案した。


すると私たちは瞬間移動し、様々な露店が並ぶ場所にいた。ゆっくり何かを食べようと思っていたら、高校時代のクラスメートの男性の2人が自転車レースを終えた瞬間が目に飛び込んできた。彼らはかなり健闘し、上位でのゴールだった。そう言えば私もこれから自転車レースに出場することを思い出したので、今ゴールした2人のうちのどちらかに自転車を借りようと思った。すると彼らの自転車はマイ自転車とのことで、彼らの身長や体重、さらには骨格の作りなどに合わせて作られているとのことで、私に貸すことはできないとのことだった。片方の友人がサンフランシスコのメインの駅で自転車を借りられると教えてくれたので、そこに行こうと思ったが、今日は炎天下だったので駅に行くのが面倒臭くなり、大会に参加するのはやめようかなと思った。というよりもスポーツ大会と文化祭を切り上げて、家で本でも読もうかと思った。そこで夢から覚めた。フローニンゲン:2023/10/4(水)05:55


11025. サイケデリクス・セッションによるデフォル·モード·ネットワークの解体/

ストーンドエイプ仮説について


時刻は午前6時半を迎えた。朝の諸々のルーティンを終え、ここから正午までの5時間半をサイケデリクス研究に充てていく。朝のルーティングの中でも呼吸法とアニマルフローの実践は、心身を活性化させる上でもうなくてはならないものになった。そして、デジタル絵画を2つ描き、カリンバの即興演奏作曲を4-5曲作ることも朝の創作活動として完全に定着している。そうして心身と創造性が活性化された後に知的活動に十全に従事することができており、だからこそ毎日知的探究が着実に前進していくのだと思う。


セロトニン系やトリプタミン系のサイケデリクスのセッションによるデフォル·モード·ネットワークの解体は、心身共に再度新たな自己として生きることを可能にしてくれる。これまでの自分の脳内ネットワークと意識ネットワークをリセットし、再び新たな自己として生きることを可能にしてくれる機会を提供してくれるのがそれらのサイケデリクス·セッションのなのだろうと感じる。自分もこうして日常が絶えず新たなものとして知覚されている感覚が常にあり、それはセッションを定期的に継続することによって深まりを見せている。多くの人たちは基本的に自己をリセットすることをしない。確かにリトリートなどを通じて若干ながらのリセットはできるが、それは自己認識の転換や世界認識の転換をもたらしてくれるほどのものではない。ロビン·カーハート·ハリスらによるシロシビンがもたらすデフォル·モード·ネットワークの解体による治癒と変容は、他には代替の効かないものとして非常に貴重な体験となる。


先日、テレンス·マッケナの「ストーンドエイプ仮説」について改めて考えていた。この仮説に対する反論として、類人猿がシロシビン·マッシュルームを摂取して知覚変容を起こすと、その間に捕食者に襲われる可能性があるというものだった。シロシビンの摂取は生存を脅かす可能性があり、生存のためを思えば、それを摂取することは確かに賢明ではないのかもしれない。しかし、進化を促すのはいつでもアウトライヤー(統計的異常値)的存在であり、彼らが危険と分かってでも挑戦をすることによって生命は進化していく。人類の進化においても、シロシビンの摂取による知覚変容を興味深く思い、それに魅せられた類人猿たちがそれを繰り返し摂取して、類人猿たちはまず内的ビジョンを得て、それを音として伝えようとし、そして言語が生まれたのではないかと思う。シロシビン·マッシュルームを摂取し続けた類人猿たちが人類への進化を促していったという仮説は十分にあり得る。因果関係の説明は容易ではないが、少なくともシロシビン·マッシュルームと人類の進化の間には強い相関関係ならありそうである。これを科学的に証明するにはどのような方法があるのか。今注目しているのは、DNAを用いた考古学的手法である。太古の人類が実際にシロシビン·マッシュルームを摂取していたのかどうかをDNA分析を用いて明らかにしていくことも自分の関心の1つである。そのようなことを考えていた。フローニンゲン:2023/10/4(水)06:47


11026. 日本国籍を捨てる覚悟で


現在の自分の取り組み。それは兎にも角にもサイケデクスの研究と実践である。それはいつの日か日本社会に役に立ち、貢献できるという思いから毎日探究を進めている。そう思って書斎の窓の外を見ると、時刻lは午前7時を迎えたので、ようやく空が明るくなってきた。夜明けを迎えようとしているフローニンゲン。サイケデリクスを取り巻く日本の文化と制度に夜明けはやってくるのだろうか。


今後自分が研鑽を積み、研究を進めていく過程の中で、日本の様々な協働者と一緒に仕事をすることが今後増えてくるだろう。しかし、容易に予想できるのは大衆の一部からの批判や、大衆ではなくて権威ある人たちからの批判もあるだろう。それについては覚悟しておかなければならない。今自分が足を踏み入れた分野はそのような分野なのである。そうした分野の研究と実践を進めていくにあたっては、チームが必要になる。今後日本でサイケデリクスのリテラシーを高めるための文化を醸成していくことや制度を変えていくための試みに着手していくためにはチームが必要で、それを1人で行うことはできない。


日本人であるという明確な自覚と、外面的に付与された日本人国籍というのは全く別物である。自分には前者がある。日本人であるという明確なアイデンティを持ちながら、それに囚われない自己がここにいる。自己は日本人であるというアイデンティを超えた存在なのだ。ゆえに今後自分の取り組みを前に進めていくに際して、日本人国籍というものが弊害になるのであれば、それを喜んで手放さそうと思う。それくらいの覚悟がある。日本人国籍というのは単に自己に付帯されたアクセサリーに過ぎないのである。そのアクセサリーが自分が成し遂げたい活動の障害になるのであれば、捨ててしまえばいいのである。それを手放すことによって、日本社会に真の意味のある活動と貢献ができるのであれば、自分は国籍上の日本人であることを心底喜んでやめるであろう。サイケデリクス研究と実践にかける想いはそれくらいに強いのである。そのようなことを思って再び窓の外を見ると、先ほどよりも少しばかり世界が明るくなっていた。フローニンゲン:2023/10/4(水)07:23


11027. ヒトヨタケは食べられるのか?/シロシビン·マッシュルームの解剖図


うっすらと朝日が空に見え、小鳥のさえずりが小さく聞こえてくる。


先日、庭の車庫の前に生息していたヒトヨタケは果たして食べられるのか気になって調べたところ、一応食べられるらしいが、注意しなければならないことがあるようだ。食用にもなるヒトヨタケには毒成分が含まれていて、それはコプリンと呼ばれる。コプリンは、肝臓でのアセトアルデヒドの分解を阻害する力を持っている。端的にはアルコールなどの酒を摂取しながらヒトヨタケを食べると、酷い酒酔い状態になり、吐き気や動悸を生じさせるとのことである。ヒトヨタケが命を終えていく時のあの黒いインクのような姿を知っているため、あまり食べたいと思えないが、一応調べてみた次第である。


そこから、ボストン旅行から帰ってきてのシロシビン·マッシュルームの栽培にあたり、ふとマッシュルームのどこの部分にシロシビンが含まれているのか気になって調べてみた。マッシュルームの解剖図について正しい知識を持っていなかったので、色々と参考になった。傘、傘の裏、軸など、それぞれの名称を抑え、どこにシロシビンが多く含まれているのかを調べてみたところ、端的には傘の裏に一番シロシビンが含まれているとのことだった。そこからは胞子が放出されるのだが、胞子を放出するそここそシロシビンという宝のありかなのである。この点を含め、シロシビン·マッシュルームの解剖図について、今からパワーポイントのスライドを1枚作り、その解説動画をゼミの方で共有しようと思う。


それに加えて、先日まで重厚していたUCバークレーの“Psychedelics and the Mind”の講座の全てのレクチャーのスクリプトをコピーアンドペーストしてワードフィルに落とし込んだので、それを音読し、その内容を解説する動画をゼミの皆さんに共有したいと思う。ワードファイルをPDF化したものも合わせて共有しておこう。フローニンゲン:2023/10/4(水)08:06


11028. 無意識の導き/第18回のシロシビン・セッションに向けて/

イスラム神秘主義とシロシビン・マッシュルーム


ーー無意識のそれを意識化するまでは、それはあなたの人生を導き、あなたはそれを運命と呼ぶだろうーーユング


今の自分の無意識にあるもの。その巨大な存在が自分の人生を導いてくれていて、それを自分は天命と捉えている。そして徐々に自分の内面の成熟が進んでくると、無意識のものが意識化されてくる。するとまたさらに一段深い無意識の存在が顔を現して、それがまた自分の人生を新たな方向に導いてくれる。自分という存在は無意識と共にあり、無意識の導きによって生かされている。ここから人生が大きく変化していく予感をひしひしと感じているが、それはまさに無意識のおかげなのである。無意識という途轍もなく大きな存在に感謝したい。この感謝の念を持ち続けていれば、自分は常にしかるべき場所に無意識によって導かれていくだろう。無意識の手綱を握るのではなく、無意識に自分の手綱を握らせるのである。自分という存在を無意識に明け渡してしまえばいいのである。そのようなことを考えていた。


昨夜、Spotifyの中で、スタジオジブリの懐かしくの曲が4時間分収録されているプレイリストを見つけた。10日後の月曜日に行う第18回目のシロシビン·セッションでは、そのプレイリストを活用するのが良いのではないかと思った。ジブリ作品は大人になっても楽しめるが、とりわけ幼少期にそれを見た記憶と印象が強く私たちの内側に残っているだろうし、作品を見ていた頃の自分の過去の体験を思い出すことができ、過去のトラウマの治癒と変容の効果を期待できる選曲ではないかと思った。日本から来られる方にジブリ作品を幼少期に見ていたかどうかを確認し、その曲が適切そうであれば次回のセッションはジブリの曲集をかけることにする。


イスラム神秘主義のスーフィーたちもまた、シロシビン·マッシュルームをサイコスピリチャルな発達のために活用していたという記述を目にして興味深く思った。キリスト教、ユダヤ教、ヒンドゥー教、仏教の背後にもシロシビン·マッシュルームの存在があることは文献調査から明らかになっているが、そこにイスラム教も加わることによって、シロシビン·マッシュルームが宗教に与えた影響は計り知れないと改めて思う。フローニンゲン:2023/10/4(水)09:06


11029. MAPSのサイケデリクスに関する基礎講座を受講し始めて/誰かのガイドとして


ーー適切なガイドがいなければ、2日かかる旅は200年を要するーールーミー


時刻は午後4時半を迎えた。今日も振り返ってみれば大変充実した時間を過ごしていた。朝からのサイケデリクス研究はすこぶる捗り、数冊の書籍の初読を終えただけではなく、UCバークレーのサイケデリクスに関する講座のレクチャーを日本語で解説することを行い、その解説動画をいくつか作成していた。そして午後からは「インテグラル·サイケデリックラジオ」の収録を行い、そこでも重要な対話を早田航さんと行っていた。ラジオの収録を終えて一息ついたところで、UCバークレーの講座も全て視聴し終えていたので、今度はMAPS(Multidisciplinary Association for Psychedelic Studies)の“Psychedelic Fundamentals Course”を受講してみることにした。先ほどコースの申し込みをし、早速コースを開始してみたところである。全部で42あるこのコースからも得られるものは多いだろう。コンテンツとしてサイケデリクスについて学ぶだけではなく、オンラインコースの作成に関する工夫の仕方も注目して、それをゼミナールのコンテンツ作成にも活かしたいと思う。


そのようなことを考えながら、イスラム神秘主義詩人のルーミーの言葉を思い出した。「適切なガイドがいなければ、2日かかる旅は200年を要する」という言葉は、そっくりそのままサイケデリクスの研究においても、そして実践においても当てはまる。自分はインテグラル理論や成人発達理論の学びを通じて、意識に関する他にはない大きな見取り図を獲得していたことに本当に感謝したい。そうした見取り図がガイド役となり、今の自分のサイケデリクス研究を順調に前に進めてくれている。当然ながら道に迷うこともあり、紆余曲折もあるが、修復不能なほどに迷い込んでしまうことはガイドのおかげで全くないと言っていいだろう。また実践においても、これまで読んできた文献の記述が良い導き手となり、サイケデリクスの実践においても途方もなく無駄なことをしでかすことから自分を遠ざけてくれているように思う。まさにルーミーが述べた洞察の深い言葉の通りである。今後は自分がサイケデリクスに関する誰かの学びや実践のガイド役になることができたらと思う。それが他者から受けた恩恵を他者に返すということなのだ。自分にとってのガイド役を務めてくれた無数の人たちの恩を受け取り、それを多くの他者に返すような試みにこれからより一層従事していきたい。そんな思いで一杯である。フローニンゲン:2023/10/4(水)16:51

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