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10348-10353: フローニンゲンからの便り 2023年5月16日(火)



No.4754 輝きの蜘蛛の巣_A Cobweb of Brightness


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本日の3曲


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タイトル一覧

10348. 今朝方の夢

10349. 知的活動拠点としての英語空間

10350. 今日のVerbalセクションの模擬試験からの学び

10351. 箏の稽古(71):『Summer』の稽古を通じての学び

10352. ここからの数学セクションの取り組み方/GREとマインドフルネスの興味深い関係性

10353. 自己と音楽/己の価値学の錬磨


10348. 今朝方の夢


時刻は午前7時を迎えた。今、いつものように小鳥たちが澄み渡る鳴き声を上げている。その鳴き声に加えて、自動で作動した暖房の音が聞こえてくる。季節はもう5月の半ばを迎えたというのに、まだ自動で暖房が入る。しかし、それも朝方だけのことであり、最近は日中の気温が上がってきた。確かに今日や明日は12度ぐらいまでしか気温が上がらないが、先週には20度を越す日があったし、来週からは20度を超える日が増えてくる。少しずつではあるが、着実に暖かい方向に向かってきていることを感じる。20度を超え始めたらもう半袖で外出できるだろう。今日は結構冷えるし、午後もそれほど気温が上がらないので、市場に行く際にはジャケットを羽織っていこうと思う。


今朝方の夢をいつものように振り返っている。夢の中で私は、数人の見知らぬ男女が集まって話をしたり、食事をしたりする会合に参加していた。そこに集まったのは同年代の人たちで、それゆえに話も合い、自然と話も弾んだ。会合が行われたのは天空にある眺めの良いホテルだった。そこは王宮を改築して作られたものらしく、外装も内装も荘厳極まりなかった。だだっ広い部屋に案内された私たちは、まずは簡単に自己紹介し、そこからは男女がペアになって話をすることになった。しばらくすると夕暮れ時になり、それに合わせて豪勢な食事が運ばれてきた。それを見て、一同テンションが上がり、そこからの話はさらに弾んだ。まずはそのような場面があったのを覚えている。


もう1つ覚えているものとしては、最近の日本の若者の文章力が弱体化していることについて議論する場面だった。おそらくこの現象は若者に限ったことではなく、日本国民全般に言えることだろうし、世界を見渡しても、世界中の人たちに当てはまるように思えた。文章を書く力だけではなく、そもそも読む力もまた弱体化していることが問題に取り上げられ、読み書きの双方で活字離れが進んでいるという問題が浮上してきた。その問題を生んでいるのは社会文化的な要因が大きく、それとテクノロジーの発展が相まって生み出されたものかと思われる。そのような仮説に基づいて議論を進めていく中で、私は全く別の方向性として、読み書きの力の弱体化を退化と捉えるのではなく、文字を読んだり書いたりする代わりに、別の形でコミュニケーションを取る未来の可能性について考えてみると、読み書きの力の弱体化は新たな能力に必要な進化の跳躍台なのかもしれないと思えた。この点については賛同する人はその場に全くいないように思えたので、私はこの考えを自分の中だけに留めて温めることにし、引き続き一般的·常識的な範囲での議論の方向性に則って話を進めていった。フローニンゲン:2023/5/16(火)07:20


10349. 知的活動拠点としての英語空間


キッチン側、そして庭の方向から小鳥たちの鳴き声が聞こえてくる。確かに今は自動で暖房が入るほどに寒さがあるが、朝日が燦然と輝いていて、小鳥たちの鳴き声の美しさと朝日の美しさの双方に包まれている。こうした環境の中で自分は、絶えず心に養分が満ちた状態で日々の取り組みに従事することができている。絶えず充実感に満たされながら、自らの取り組みを今日もまた前に進めていこうと思う。


昨夜、数学には未解決の難問がいくつもあるのと同じく、倫理学にも未解決の難問がいくつもある点について考えていた。そんな倫理学上の難問の解決に着手してみたいという思いが日に日に強くなる。そうした難問の解決に向けて、まずは倫理学の基礎をしっかり学んでいこうと思う。やはり自分の仕事の拠点は英語空間であり、そこで得られたものを日本語空間に還元していくという方向性を忘れたくないと思う。日本にも優れた倫理学者はいるのだが、彼らの日本語の論文や書籍を読むよりも、優先するべきは世界の倫理学者が英語で執筆した論文や書籍である。その優先順位を間違えたくはない。自分なりのユニークな貢献は、日本語の文献を読んでいるだけでは行えず、むしろ極限まで日本語の文献に触れることを減らしながら、英語の文献を読み続けていくことで実現されるはずだ。これまでの自分の探究の進め方はまさにそうであった。そうした原点を思い出したい。


毎週末に行われているゼミナールでは依然として日本語での文献を取り扱っていることから、昨年の10月から今にかけては日本語の文献に触れる機会が多かった。それはそれで実りが多かったが、やはり今後どこかのタイミングで洋書に切り替えることを真剣に考えたい。このアイデアは前々からあり、受講生の方々にも伝えていたが、どのタイミングが最適かはわからなかった。おそらく言霊学を扱った後に一度洋書を扱うことにしてみて、それでそこでの学びの質がどのように変化するのかを観察してみたい。この夏にはまた一括して倫理学と美学に関する学術書を購入しようと思う。美学に関してはすでにいくつか古書を持っているので、最先端の美学論文が収められた論文集を購入しようかと思う。倫理学については読みたい洋書が山のようにあり、その山から厳選して30-40冊ぐらいの書籍をまずは購入して読んでみようと思う。少なくともメタ倫理学に関して出版されている洋書は全て購入し、そこから派生したトピックや規範倫理学に関する書籍も購入して旺盛に読書に励みたいと思う。フローニンゲン:2023/5/16(火)07:41


10350. 今日のVerbalセクションの模擬試験からの学び


穏やかな朝日を眺めながら、先ほど解き終えたGREのverbalセクションの模擬試験について振り返っている。一昨日と昨日に解いた問題に対しては正答率は高くなかったが、今日は比較的正答率が高かった。しかしまだ正答率が安定しておらず、ばらつきがあることを見ると、アプローチを洗練させていく余地と形式に慣れる余地がまだまだ残されていることがわかる。これまではverbalセクションを1つの塊として正答率を出していたが、そのセクションを構成する3つの問題ごとにさらに細分化して正答率を算出してみると、面白いことがわかった。これまでは自分の思い込みでreading comprehensionの正答率が低いと思っていたが、今日に限ってはそうではなく、その正答率は83%を超えていて、逆に他の2つの形式における正答率が60%を少し超えるほどに留まっていた。自分の中ではsentence equivalenceを最も得意にしているはずなのだが、ここ数日間は正答率がさほど高くなく、必ず誤答がある。本番ではこの問題形式では間違えたくはなく、仮に難問が出されたとした場合には1問間違えるぐらいに留めたいところだ。text completionの問題に目を移してみると、一概には言えないが、3つの空欄を埋める形式の問題はやはり時間を要するので、ここは最低後回しにして仮置きの解答をして速やかに次の問題に移っていくのが賢明そうだ。与えられたパッセージを2度繰り返し読むことはあっていいが、2回読んで空欄が埋まらないようであれば、3回読んでもあまり変わらず、逆に3回も繰り返し読むことで時間を使ってしまうのは惜しい。自分の中で明確になってきているのは、3つの空欄問題の選択肢の中によくわからない単語がある場合には、正答率は低くなるということだ。本番でも仮に3つの空欄問題の選択肢の中によくわからない単語がある場合には、割り切って解答をしていく必要がある。逆に、選択肢の単語の意味が全てわかっている3つの空欄問題は正答に導きやすい。今回は、2つの空欄問題で間違いを犯した。関係代名詞の掛かる対象を読み間違えたのである。そこから、text completionの問題は、文法構造により慎重に注目して解析的に読むことが重要だと改めて思った。一方、reading comprehensionは、とにかく著者の主張と論理の流れを追うことが重要であり、それぞれのセンテンスの本質的な意味を捉えながら読み進んでいくことが大切になる。reading comprehensionの問題に関して言えば、パッセージの主張を強化したり、崩したりする問題形式において、時に選択肢の文章が何を言っているのかすぐに掴めないことがあり、そうした問題は受験者全体の正答率も低く、自分の中でも捨て問の1種であるため、そうした問題で時間を使いすぎないようにすることが重要だ。少しずつではあるが、IELTSの時と同様に、自分の弱点と自分なりの攻略方法が明確になりつつあるのを実感する。それもこうして毎回問題を解くたびにリフレクションジャーナルを執筆していることのおかげだろう。フローニンゲン:2023/5/16(火)09:39


10351. 箏の稽古(71):『Summer』の稽古を通じての学び


時刻は午後1時を迎えた。今日は午前中のGREの対策を終えて、昼前に箏のオンラインレッスンがあった。今日のレッスンも大変充実しており、GREの対策に関するリフレクションジャーナルやジークンドーのパーソナルレッスン後のリフレクションジャーナルと同じように、今日の箏のレッスンに関する振り返りをしておきたい。こうした形で学びを自分の言葉にして書き残しておくという地道な作業をしていくことが、その体験を経験に昇華させ、確かな知識と技術を育む。それについてはもうこうやって7年ほど毎日日記を綴っていることから学んだことである。


今日のレッスンからジブリシリーズを一旦離れ、いぶくろ聖志さんの楽譜を用いていくことにした。引き続きハ長調の曲を練習していくことにして、今日からは久石譲さんの『Summer』を練習することにした。この曲は名曲で、CMでもおなじみの曲である。メロディーを知っている分、初見でも演奏のイメージが持てた。しかし演奏のイメージが持てることと、実際に演奏するのとはまた異なることも実感した。この曲では、8分音符と16部音符のリズムをきちんと区別して演奏することが重要になり、技術的には合わせ爪や突き色という技術が求められる。特に前者の合わせ爪は随所に現れ、ジブリの曲を練習している際にはあまり登場しなかったので、久しぶりに合わせ爪を曲の中でたくさん弾くことになる印象を受けた。実際に演奏してみると、次の音の弦に当てない形での合わせ爪はさほど難しくなかったが、次の音の弦に当てながら力強く合わせ爪をしていく際には、音がばらけてしまう問題が浮上した。この曲を通じて、合わせ爪の練習をしていくことになるだろう。以前慣れていた合わせ爪の感覚を思い出し、それを磨いていくことを行っていきたい。この曲はその目的に合致している。それ以外の学びとしては、前回改めて重要さを学んだ添え指について、それはどこの弦に添え指をするかは決まっておらず、自分の手の大きさや指の形、そして演奏しやすさを勘案して自分なりの最適な位置を見つけていく必要がある。それは曲によって当然異なってくるが、ひとたび自分の感覚に合致する添え指の位置がわかってくると、どんな曲に対しても柔軟に添え指をすることができるだろう。添え指をする目的は、音を安定させることと迷子になることを防ぐことである。この2つの目的を念頭におきながら、逆に添え指をしない方がいい箇所では添え指をせずに演奏していく柔軟性も求められる。このように、基本的な原理と方針がありながらも、自分の手の大きさや指の形、さらには好みに応じて柔軟に演奏できることは箏の楽しさでもあり奥深さでもある。今日からは、歌う曲ではなく聞かせる曲として、『Summer』に集中して練習したいと思う。この曲を毎日弾きながら、フローニンゲンが夏に近づいていく姿を楽しみたい。フローニンゲン:2023/5/16(火)13:21


10352. ここからの数学セクションの取り組み方/

GREとマインドフルネスの興味深い関係性


今、通り雨が少し降り始めた。この通り雨が過ぎたら散歩がてら中央市場に買い物に出かけようと思う。


今日のGREの数学セクションの模擬試験のプロセスと結果を改めて振り返っている。結果としては、間違えた問題は1問だけだった。しかし、プロセスに関しては今後より工夫していく余地がまだ多分に残されている。GREの数学セクションのほぼいかなる問題も、最大90秒ほどで解けるような解法が存在している。今後はそうした最も効率的に問題を解ける解法を即座に思いつけるように訓練していく必要がある。仮に初手がすぐに思いつかないものはもちろん飛ばす必要がある。そして時に数学の技法というよりも、問題文が長かったり、意味の取りづらい問題文に出会すことがあり、そうした問題も後回しにして最後にじっくり読みながら取り組むのが賢明である。それ以外に注意するべきことは、解法はすぐに思いつくが、その解法が最善手ではない場合には答えに辿り着くまで時間がかるので、途中の計算などでミスを犯したくない場合には後回しにして最後にじっくり取り組むようにする。こうした意思決定を迅速に行っていく訓練をここからの問題演習では意識したいし、特にコンピューター上で模擬試験を実際と同じ形式で解く際には意識する。


先ほど、GREに関するポッドキャストを聞いていると、面白い話題が取り上げられていた。GREは4時間ほどの集中力を要する試験であり、1問1問集中してミスを極限まで減らすことが重要となる。実際、160点を超える実力を付けると、あとはミスの数で点数が左右されるようになる。160点からさらに点数を伸ばしていくためには、どちらのセクションにおいても目の前の1問に集中するという高度なマインドフルネスの力が求められる。面白い調査として、実際にマインドフルネス瞑想を2週間にわたって訓練した場合はそうでない場合よりも、GREの試験のパフォーマンスにかなりの統計的有意差が見られたようだ。それを受けて、これからは夜寝る前だけではなく、朝にも20分ぐらいマインドフルネス瞑想をするか、GRE本番では各セクションごとに数分間ほどの休みを工夫すれば取れるので、短い時間のマインドフルネスを1日に何度か行うようにするようにしたい。とりわけ細切れの休息を取りながら各セクションの問題を解いていくことは疲労を蓄積されることを防ぎ、同時にそれぞれのセクションをフレッシュな頭で解くことができるので大切な工夫になる。とにかくマインドフルネスの力をこれから高めていき、短い時間でも脳を回復させ、活用した集中力をセクションの区切りごとに再び高められるような訓練をしていきたい。これは日頃の心掛けと小さな実践の積み重ねで高度にその力を育んでいくことができるはずだ。フローニンゲン:2023/5/16(火)14:51


10353. 自己と音楽/己の価値学の錬磨


自己。言葉の世界の中の自己。言葉の外の世界の自己。言葉としての自己。自己としての言葉。


その瞬間に頭の中に浮かぶことを書き留めたらそのような言葉が生まれてきた。


時刻は午後7時を迎えたが、まだ夕日が燦然と輝いている。今日は午後には少し曇り、小雨がパラつく瞬間もあったが、それはほんの数分の出来事だった。全てが一回限りの現象として流転している。自分という存在もまたそうした現象性を持つ。自己はそうした現象性を持つのであって、その現象そのものではないのだろうか。自己はそうした現象そのものではなく、自己は永遠を体現した流転そのものだという考えが浮かび上がってくる。


音楽のある生活の素晴らしさに今日は改めて感謝した。正午前の箏のオンラインレッスンを通じて、改めて箏の世界の奥深さと楽しさを実感し、それがどれだけ日々の自分の生活に彩りをもたらしてくれているかを思った。音楽の演奏を通じて、脳と心が潤い、身体もまた活力に満ちてくる。音楽演奏にはそのような不思議な力がある。もちろん音楽を聴くことにも素晴らしさがあるだろうが、なんと言っても自分の音を生み出す以上に音楽の力を真に実感する瞬間はないのではないかと言えるぐらいにその恩恵に感謝している。当然ながら一流の音楽家の演奏を聴くことによる感動は極めて大きいものだが、自分にしか出せない自分だけの音を聴くことのあの感覚をどのように表現すればいいだろうか。自分の声に耳を傾けるというのはそういうことなのかもしれない。音を通じて表出する魂の声にこれからも毎日虚心坦懐に耳を傾けること。それをこれからも続けていきたい。今夜もまた再度箏の稽古をしようと思う。


自分の中の価値学。それは自分の美学と倫理学によって構成されている。それは学術的な研究を通じてのみによって磨かれていくのではなく、むしろ芸術や武術の鍛錬によって大いに磨かれていくものであるような気がしているし、日々の何気ない所作や言葉によっても磨かれていくものであるという確信めいたものがある。自分の価値学の錬磨。それをここからより一層意識して毎日を生きたい。それが自分の魂を輝かせること、ひいては自分の存在を肉体的にも知的にも輝かせることなのだと思う。フローニンゲン:2023/5/16(火)19:27


本日の自由詩(free verse)

No.2965, Gradualness

This reality is constructed by gradualness.

We develop only gradually.

So does everything.

Groningen; 08:12, 5/16/2023

No.2966, Surrendering Myself to the Wind

I just surrender myself to the wind.

It’s a wise choice because I can go anywhere as the wind does.

Groningen; 13:05, 5/16/2023


No.2967, A Serene Energy Stream

A serene energy stream is flowing in my body.

It is the source of my absolute calmness.

Groningen; 17:39, 5/16/2023

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過去の曲の楽譜と音源の保存先はこちらより(MuseScore)

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