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8811-8815: ストックホルムからの便り 2022年7月24日(日)

更新日:2022年7月31日



No.3859 ヨーテボリへの到着_Arrival at Gothenburg


本日の散文詩(prose poetry)& 自由詩(free verse)

No.1697, A Sunday Morning of Stockholm

A Sunday morning of Stockholm is smiling right now.

It gives us a blessing.

Stockholm; 07:00, 7/24/2022


No.1698, Two Worlds

I’m threw into two worlds.

One is the world which is full of meanings.

The other is the world which has no meanings; it is vastly empty.

Aurora Executive Lounge @ Stockholm Airport; 10:11, 7/24/2022


No,1699, My House by My Language

I’m building my house by my language everyday.

The more I engage in doing it, the robust my house becomes.

Aurora Executive Lounge @ Stockholm Airport; 10:36, 7/24/2022


No.1670, The End of the World

A world ends, and it is enfolded into the world itself.

The world itself creates a new world again.

My subjective world will end someday.

But it will be enveloped into the intersubjective world about me.

Aurora Executive Lounge @ Stockholm Airport; 11:07, 7/24/2022


下記のアートギャラリーより、本日のその他の作品(3つ)の閲覧·共有·ダウンロードをご自由に行っていただけます。

本日の3曲


全ての楽曲はこちらのMuseScore上で公開しています。

楽曲の一部はこちらのYoutubeチャンネルで公開しています。

タイトル一覧

8811.【ストックホルム滞在記】出発の朝を迎えて

8812.【ストックホルム滞在記】スウェーデン滞在最後の日に見た夢

8813.【ストックホルム滞在記】ストックホルム空港での嬉しい誤算

8814.【ストックホルム滞在記】世界の終わりについて

8815. オランダに戻って来て



8811.【ストックホルム滞在記】出発の朝を迎えて


時刻は午前5時半を迎えようとしている。今、ホテルの自室の窓を開け、朝の爽やかな空気を取り入れている。宿泊先のホテルは湾に面していることもあり、海鳥の鳴き声が聞こえてくる。今日のストックホルムは快晴であり、日中は気温が24度まで上がるようだ。昨日は随分と気温が下がっており、今まだその影響もあって、気温は15度ほどである。


いよいよ今日はストックホルムを出発し、オランダに帰る日となった。フライトは午後1時のものだが、ホテルは少し早めに9時前に出発しようと思う。ストックホルム空港でも1ヶ月前に混雑を経験していたようである。ただし、ストックホルム空港は急遽ターミナルを1つ増やすことによってその対応を行い、今はもうセキュリティーで長蛇の列が並ぶ混雑はしていないそうだ。とは言え、念のため少なくとも3時間前には空港に到着しておこうと思う。行きはラウンジに行く時間的余裕がなかったが、今回はラウンジが利用できそうだ。4年前にストックホルム空港を利用した時にそのラウンジを利用したのか記憶が定かではないが、行ってみたらわかるだろう。


昨夜の段階で荷造りの大半が終わっているので、今朝方は時間的なゆとりがある。いつものように作曲実践をしたり、デジタル絵画を描いたりして過ごそう。また、一昨日と昨日に購入した2冊の学術書の初読が終わっていないので、それらの読書もしたい。今日オランダに帰る時にはそれらの2冊を読み進めたい。書籍の原稿の2度目の加筆修正は、オランダに戻った明日から落ち着いて行う。ホテルを9時前に出発することもあって、今朝は朝食を少し早めに食べようと思う。昨夜の夕食は早く、早めに就寝していたこともあって、今朝はお腹が空くのも早いはずである。ホテルでの最後の朝食もじっくりと味わい、満足した形で旅を締め括ろう。ストックホルム:2022/7/24(日)05:34


8812.【ストックホルム滞在記】スウェーデン滞在最後の日に見た夢


起床した時にはうっすらとした雲が空を覆っていたが、雲に切れ間が見え始め、今日の天気良さを予感させる。午前5時半を迎えた日曜日のストックホルムは、もう動き出している。今宿泊しているホテルは、街のど真ん中ではないが、それでもフェリー乗り場の近くであり、観光客も多いエリアなので、日中だけではなく夜も幾分賑やかであった。寝られないほどの賑やかさではなかったことは救いだが、やはり自分は静かで落ち着いた環境を好み、フローニンゲンの自宅周辺の静かな環境が最も寛げる場所なのだと改めて実感した。


ストックホルムを出発する朝に見た夢について振り返っておこう。スウェーデン滞在の最後の日に見た夢は断片的だが、覚えていることを書き留めることによって、また何か思い出すかもしれない。夢の中で私は、スペインを彷彿とさせる街にいた。しばらく1人で散策をし、良さそうなカフェがあったのでそこに入った。カフェで寛いでいると、見知らぬ男性に声を掛けられた。その男性は自分と同じぐらいの歳だった。その男性は突然、自分の関心事項に合致した学術的な文献について教えてほしいと述べた。私はその男性に、世界の第一線級の学術書は日本ではほとんど翻訳されておらず、翻訳されているものの大部分は一般書なので、その人には英語で学術書を読んでいくことを勧めた。それはこれまでの自分の学術探究から自信を持って言えることであり、自分が読んできた学術書の良著はことごとく翻訳されていない。翻訳も売れなければ成り立たない側面もあるため、難解な学術書よりも、言語レベルを落とした一般書の翻訳の方が好まれるのだろう。そうした事情もあって、残念ながら翻訳大国と言われる日本ですら、学者が読むような英語の学術書の大半は未翻訳なのだ。翻訳されているものは雀の涙ほどしかない。そのようなことを伝えると、その男性は英語で学術書を読んでいく気になったようである。そのような夢の場面があった。その他にも、自分が無性に感動している夢があった。その夢には見知らぬ子供が登場していて、彼らの姿や彼らとのやり取りに感動していたのだと思う。マルメ、ヨーテボリ、ストックホルムと今回は10日間ほどスウェーデンに滞在した。今回の旅行で得られた知見は多く、そうした知見も含め、旅で得られた刺激がまた今日からのフローニンゲンでの生活に良い影響をもたらすだろう。今夜はどのような夢を見るだろうか。きっと、ストックホルムからフローニンゲンに戻るまでに得られた刺激が夢の形となって現れるのではないかと思う。ストックホルム:2022/7/24(日)05:48


8813.【ストックホルム滞在記】ストックホルム空港での嬉しい誤算


時刻は午前9時半を迎えた。今朝は朝食を随分と早めにとり、予定よりもチェックインを早めてストックホルム中央駅に向かった。今日は日曜日であるためか、駅に向かうまでの道は人がほとんどおらず、地元の人がランニングや犬の散歩をしている姿を見かけるぐらいか、あるいは家のない移民の人やホームレスをちらほらと見かけたぐらいである。ストックホルムも他のヨーロッパの街と同様に、華やかな観光地の背後には移民やホームレスの社会問題が横たわっている。このあたりにもグローバル化の過度な進行や現代の経済·金融の問題を見る。福祉国家であるスウェーデンでさえそのような問題があるのだ。


さて、今はストックホルム空港のラウンジにいる。ストックホルム中央駅から空港駅までは空港エキスプレスに乗った。最初、路線の混雑で少し出発が遅れ、途中にも一度停車して他の列車の通過待ちをした。4年前に空港エキスプレスに乗った時にはそのような問題はなく、コロナ後の観光客の増加や電力不足の問題などがあるのかもしれないと思った。空港駅に到着する直前に、女性の乗務員が各車両にやって来て、ターミナル2には到着するが、セキュリティーのため、それ以外のターミナルに向かう場合には、ターミナル2から歩いて向かう必要があると謝りながら述べた。自分は国際線のターミナル2に向かう予定だったので、問題はなかったが、アムステルダム空港と同様にセキュリティーが混雑しているのかと思って少し不安になった。だが事前情報では、ストックホルム空港は臨時でターミナルを1つ増やし、セキュリティーの待ち時間も随分減ったと聞いていた。1ヶ月前に混雑している時でも1時間ほど待つだけであり、アムステルダムの4時間弱と比べれば可愛いものである。とは言え、またセキュリティーで並ぶのは好ましくなく、仮にそうであったとしても、アムステルダム空港の時と同様に、読書をしながら列を進んで行こうと思った。そしていざ空港駅に到着すると、列車の乗客の99%は、ターミナル3や4といった国内線の方に向かって行き、国際線に乗る人が少ないことが窺え、この様子だとセキュリティーも大して並ばないのではないかと期待した。プラットホームからターミナル2に向かう傾斜角度が激しく長いエスカレーターを上って行き、いざチェックインカウンターやセキュリティーのあるフロアに到着した。すると、そこで目を疑う光景が待っていた。なんと、人が全くいなかったのだ。これは本当に嬉しい誤算であった。アムステルダム空港ほどではないにせよ、セキュリティーで並ぶことを覚悟していたのだが、セキュリティーに行ってみると、誰1人として並んでおらず、係員は十分すぎるほどいて、自分が一番乗りをしてセキュリティーを速やかに抜けることができた。本当に拍子抜けをしたのだが、10日前に3時間半ほどセキュリティーで並んでいた経験があるので、かなり嬉しく感じた。搭乗予定のKLMのゲートの近くにあるラウンジにも速やかに入ることができ、ラウンジにも人はほとんどおらず、今とても静かな環境の中でこの日記を書いている。搭乗開始まであと2時間半ほどあるので、読書に勤しもうと思う。Spotify経由でスウェーデンのピアノ曲を聴きながら、昨日国立美術館で購入した“The End of the World: Contemporary Philosophy and Art”の続きを読み進めていこうと思う。Aurora Executive Long @ ストックホルム空港:2022/7/24(日)10:00


8814.【ストックホルム滞在記】世界の終わりについて


今、ストックホルム空港のラウンジで世界の終わりに関する哲学的考察を展開している書籍を読み進めている。ラウンジに入ってから1時間弱が経つが、今日は日曜日のためか、ラウンジにはあまり人がいない。空港にもそれほど人の姿が見えず、人混みを避けて日曜日に移動するのは賢明なのかもしれない。今から2週間後には、協働者の方がオランダに遊びに来て、国内旅行を数日間共にする。そうしたこともあり、8月はオランダ国外には出かけて行かない。その代わりに、9月の初旬にアイスランドとアイルランドに行こうと思う。アイスランドの首都レイキャビクとアイルランドの首都ダブリンに行こうと思っている。どちらの国も本来自然が豊かであるため、将来は両国の自然を満喫したいと思うが、今はまだ足を運びたい美術館や博物館がたくさんあるので、しばらくは都市に滞在することになるだろう。アイスランドに行く日は大体決めていて、アイルランド滞在中にラスキー博士とのセミナーの初日を迎えることになりそうである。10月の頭には日本に一時帰国するので、アイスランドとアイルランドに行くのはこのタイミングが最も良い。9月に入ればサマーバケーションも終わっていて、アムステルダム空港の混雑も解消されている頃だろう。


さて、先ほど読書をしながら、イギリスの思想家ティモシー·モートンが、世界の終わりはやって来ることはなく、その代わりに世界の終わりがすでに起こっているのだと指摘していることに注目した。これは本書の冒頭の論文に掲載されていたように、具体的に世界が終わっているかは重要ではなく、核兵器を含め、世界を終わらせる技術があることが世界の終わりを意味しているという主張につながるものがある。モートンの関心からすれば、今は温暖化を含め、昨今の異常気象や新たなウィルスの目まぐるしい誕生からも明らかなように、地球環境の問題が悪化の一途を辿っている。それはまるで、終焉から逆算して表面的に色々な現象が起こっているようにも思えて来る。世界はすでに終わってしまっているのかもしれない。これは単なる虚無主義ではなく、イギリスの哲学者レイ·ブラシアーが述べた「思弁的虚無主義」と呼べるような発想のように思える。


この世界の終わりはおそらく、世界そのものの終わりではないのだろう。この世界の終わりは、世界そのものの内に折り畳まれていき、世界そのものからまた新たな世界が誕生するのだと思われる。世界は終わるのだが終わらないということ、世界は終わらないのだが終わるということはそういう意味なのだ。そのように考えてみると、個人としての自分の世界の終わりは、自分を取り巻く集合の世界に溶け出して行き、自分の主体的な世界は終わりを迎えるが、間主観的な世界は永続するのだろう。そこでもまた間主観的な世界が終わり、世界そのものの内側に折り畳まれていくという現象が起こるに違いない。Aurora Executive Long @ ストックホルム空港:2022/7/24(日)11:00


8815. オランダに戻って来て


時刻は午後4時半を迎えた。今、アムステルダム中央駅のプラットホームにいる。おそらく日曜日はスキポール空港からフローニンゲンへの直通の列車がないのだろう。どの時間帯を見てもその路線が見当たらなかったので、Google Mapに表示されていた通り、空港駅から3駅ほどにあるアムステルダム中央駅に行き、そこからフローニンゲンへの直通の列車に乗る。アムステルダム空港に到著した時に、今日のアムステルダムの気温が27度に達していたので暑さを感じた。今日の空港の様子を見る限り、セキュリティーを抜けた後のフロアにはさほど人がおらず、あの地獄のような混雑は改善されたのだろうか。セキュリティー辺りを見ることができなかったので、今度日本から協働者の方が来て、オランダから日本に戻る時にセキュリティーの混雑が改善されているのか聞いてみよう。フローニンゲンに向かう列車はもう40分弱でやって来る。日記を書いたり読書をしていたりするとあっという間だろう。今日はストックホルムの空港のラウンジで十分な時間を過ごすことができ、機内でも2時間ほどの時間があったので、未読の書籍の2冊の初読を終えた。これにて、持参した書籍、そして旅の最中に購入した8冊の書籍の全てを読み終えた。フローニンゲンに戻ってからも再読したい書籍があるので、それらについてまた明日から再読していこうと思う。


機内でふと気付いたのだが、ラウンジでも機内でも学術書を読んでいるのは自分だけだった。そもそも本を読んでいる人が少数であり、読んでいたとしても小説のようだった。機内では機内誌を眺めている人が少数いて、あとはスマホでゲームをしたり、スマホで動画を見ている人が多数であった。このような観察をしてみると、情報次元においても自分はマイノリティーのようである。逆に言えば、触れる情報が学術的な次元にあるために、自分の知識体系や世界観がユニークなものになっているのかもしれないと思う。その他にふと思い出したのは、スウェーデンのトイレは男女兼用のところが多く、それに驚いたことである。最初男女兼用のトイレと知らず、女性用のトイレに入ってしまったのかと思って焦ったが、すぐに男女兼用のトイレだとわかり、そこからスウェーデンにおけるジェンダーの考え方が進んでいることを思った。厳密には、男女兼用というよりも、LGBTQの人たちも使えるような表示になっていたように思う。


今、久しぶりにアムステルダム中央駅にいるのだが、駅の大きさで言えば、ユトレヒトの方が大きく綺麗なように思える。ただしフローニンゲンなどと違うのは、フランクフルト行きの列車やパリ行きの列車などがあることであり、そのあたりにアムステルダム中央駅の国際性を感じさせる。タリスという列車が隣国へ行ける列車なのだが、この列車で思い出すのは、映画にもなっているように、数年前にテロリストが列車に乗り、一般人の男性3人がテロリストを取り押さえた事件である。そのようなことを思い出しながら、もうしばらくプラットホームで列車を待とうと思う。オランダに帰って来ると、自分の国に帰って来たという安心感がある。アムステルダム中央駅のプラットホーム:2022/7/24(日)16:40

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