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3523. 書籍の完成に向けて


時刻は午後の七時半を迎えた。つい先ほど夕食を摂り終え、ここから就寝までの時間を再び有意義に過ごしていきたいと思う。

今日は午後の三時あたりに街の中心部に散歩がてら出かけた。天気予報の通り、マイナス1度の世界は寒く感じたが、思っていたよりも寒さは厳しくなかった。

チーズ屋に行くことしか用事がなかったため、スポーツウェアのまま自宅を出発し、軽くジョギングをしながら街の中心部に向かった。クリスマスが近づいているからか、街の中心部はイルミネーション用の飾りが多くなってきている。

そうした光景を目にしながら再度フローニンゲンの街を眺めてみると、この街で迎える三回目の冬も充実したものになりそうだという予感がした。オランダの冬は長く、ここから五月末まではマフラーと手袋が必要になる。

しかし、そうした長い冬ですらも深く味わえるような自分がいることに気づく。今年の冬は本当に楽しみだ。

買い物から帰ってくると、来月末に出版される書籍の再校のレビューを行い始めた。全七章あるうちの二章を今日中にレビューしておこうと思い、最初から一字一句読み始めた。

編集者の方からのメールにあったように、基本的に原稿の修正は今回が最後になる。今から再び、レビューの続きを行おうと思う。誤字脱字がないかをもう一度念入りに確認しながら読み進めていく。

昨年の冬に今回の書籍の出版計画を練り、それがもうすぐ形になることを嬉しく思う。協働執筆者の方が書いたストーリーを改めて読み返しているが、何度読んでも面白く感じる。

そして、何かしらの新たな気づきがもたらされることにも気づく。同時に、物語そのものが持つ力も感じている。

物語は、いっときの間私たちを日常から解放し、非日常空間としての物語の世界の中に私たちを招き入れる。そこでしか起こりえない治癒と変容作用があることに気づく。

こうした点は、表現は違えど、小説家の辻邦生先生も似たようなことを述べていたように思う。いずれにせよ、より良いものを世に送り出すために、ここから数日間かけて、原稿を丹念に読み返したいと思う。

この書籍が世に出されることによって、再び何かが動き出すような予感がする。フローニンゲン:2018/12/14(金)19:58

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