top of page

2084. 四年振りの米国生活へ向けて


早朝、薄い虹色の空がフローニンゲンの上空に広がっていた。空を見ながら、地底から地上へ、天上へという上昇の運動と、天上から地上へ、地底へという下降の運動について思いを馳せていた。

今日もこの世界での歩みを進めていこうと思う。朝食がてら果物を食卓に取りに行き、それを持って食卓の窓から外を眺めていた。

すると、小鳥が目の前の裸の木に止まっていた。その小鳥をじっと観察してみると、その小鳥は随分と小刻みに頭を四方八方に動かしていることがわかった。

周りの世界を随分と警戒しているようだ。何かを警戒し、何かを恐れているがゆえの多動というものがあるのかもしれない。

午前中の仕事に取り掛かる前に、断片的に様々なことを考えていた。誰かについていこうとすることと誰かについてきてもらうようにすることの難しさ。

前者は従属という意味であれば、人間は比較的容易に他者に従属をする。しかし、他者に寄り添うという意味でのそれであるならば、それは意外と難しい。

一方、誰かを隷属させる形で率いていくことはそれほど難しくないだろうが、他者が自律的に動きながらも自らについてきてもらうように他者を導いていくことは容易ではない。そのようなことをぼんやり考えていた。

今日はこれから集中して、客員研究員の応募のための研究計画書を最終稿に仕上げていく。二週間ほど寝かせた文章であるため、まずは全体を最初から読み返し、細かな文言の修正を行っていく。

よほどのことがない限り、無駄な文章を付け加える必要はないだろう。研究計画書は簡潔でなければならない旨の記載が募集事項の説明の中にあった。

再び米国の地に戻り、そこで研究生活を始めることになれば、その場所でしばらく落ち着きたいと思う。今度の場所での生活はきっと長いものになるだろう。

そして、そこはそれに価する場所であると思っている。早いもので、四年間生活をしていた米国を離れたのは、今からもう三年も前になる。

仮に今年の秋から米国に戻ることになれば、そこでの生活はおよそ四年振りとなるだろうか。この四年間の自らの歩みを確認する上でも、今年の秋から米国の大学院で研究を継続させられたらと思う。フローニンゲン:2018/2/24(土)09:59  

No.803: Silent Snowfall

It suddenly began to snow.

Since I was being absorbed into writing a scientific article, I couldn’t recognize it.

What a beautiful and silent snowfall is. Groningen, 18:34, Sunday, 2/25/2018

過去の曲の音源の保存先はこちらより(Youtube)

過去の曲の楽譜と音源の保存先はこちらより(MuseScore)

bottom of page