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2039. 組織と社会の精神病理の探究に向けて


組織や社会の集合的病理への関心が高まり、明日からはまたアーネスト・ベッカーの書籍に取り掛かろうと思う。具体的には、 “The denial of death (1973)”というベッカーの最も有名な書籍に取り掛かる。

この書籍との出会いについては先日の日記に書き留めておいた。本書を手元に置きながら、組織や社会の集合的病理のメカニズムとプロセスを研究している者はいないかを少しばかり調べていた。

すると、驚くほどにその数が少ないことに気づく。特に経営学の領域でそうした関心事項を持っている研究者はほとんどいないのではないかと思われる。

それはもしかすると、経営学の分野においては、組織の成長を絶対視する暗黙的な傾向が蔓延しているからなのではないかと思う。

領域を社会学にまで広げられば、もう少し研究者の数は増えるかもしれない。そうした考えが浮かび、改めて調べ直してみると、幾人か興味深い研究者を発見することができた。

その中でもイスラエルのある研究者に関心が向かい、その人物が執筆した “Organizational Pathology: Life and Death of Organizations (2012)”という書籍を購入した。

現在の私は、組織開発に対してどうしても発達科学や教育科学の枠組みから関与することが多いが、それらの領域は組織の病理的側面に踏み込んでいくだけの力がないように思える。それはもちろん、それら二つの学問領域は成長や学習という側面に焦点を当てることを念頭に置いて成立しているから仕方ないと言えば仕方ない。

ただし、今の自分の取り組みには組織や社会の集合的病理に関する知見が不可欠になってきており、事実そうした現象に対する私の関心も高まっている。とりあえず当面は、自分なりに参考文献を見つけながら組織や社会の精神病理について探究を進めていこうと思う。

この点については、以前書き留めていたように、今後はシステム科学やネットワーク科学の観点から組織や社会の精神病理の発生原理や組織や社会の崩壊メカニズムについて探究を進めていく。哲学的な考察と科学的な考察の両方を通じてこの問題に向き合っていく。

結局今私が抱える個人的な種々の問題というのも、それは組織や社会の精神病理と密接に関わっているものであるがゆえに、この現象の探究に駆り立てられているのかもしれない。フローニンゲン:2018/2/13(火)19:57    

No.758: After Constant and Diligent Practice

It will take at least three years for me to compose music without referring to previous great composers’ works.

I thought so last night.

After constant and diligent practice for such a long time, finally I’ll be able to compose at will. Groningen, 05:59, Friday, 2/16/2018

過去の曲の音源の保存先はこちらより(Youtube)

過去の曲の楽譜と音源の保存先はこちらより(MuseScore)

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