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1756. 夢遊病とライフワーク


夕方を迎え、そろそろ明日の試験に向けての最終確認を再開させようと思う。数時間ほど学術的な文章から離れ、気の済むまでに和書を読んでいた。

文章の内容とは全く関係なく、東京芸大の作曲科について調べている自分がいた。今のような形で日本企業との協働プロジェクトを進めていけるのであれば、急いで大学の教授になるよりも、しばらくは自分の探究活動を納得いくまで進めるような生活を送ってもいいのではないか、という考えがある。

もし仮に、日本の大学で今後学びを得ようと思うのであれば、東京芸大ぐらいしか行き先がないのではないかと思った。仮に大学院に入学するのであれば、どのような条件が課せられているのか確かめてみた。

調べる前から当然わかっていたことだが、自分のような者には到底入学できない前提条件がそこで課せられていた。日本に戻る道はどうもないらしい。

やはり欧米の総合大学の中で研究生活を続けながら、その合間合間に音楽科の作曲コースを聴講することが賢明であるように思われた。 作曲について探究をしたいという思いが膨らめば膨らむほど、人間発達の探究を行いたいという思いが膨らむ。探究衝動の膨張的共鳴。

作曲実践を行おうとする膨張的な意志と、人間発達に関する研究を行おうとする膨張的な意志が重なり合う時、膨張の協和音の中に自分が溶け込んでしまいそうな感覚がする。それら二つの探究と実践を、もう私は止めることなどできないだろう。

来年に席を置くであろう米国の大学では、それらの二つの探究に存分に従事できるだろうという大きな期待がある。作曲を通じて人間発達について考察と研究を行い、人間発達の考察と研究の成果を作曲に取り入れることができたらどれほど幸せな日々であろうか。

自分はまだ夢を見ているのかもしれない。これほどまでに覚めて欲しくない夢は他にあるだろうか。

おそらく、全ての人は独自の夢の世界の中で毎日を生きているのだが、それが夢であるということに気づけないがゆえに、実生活での夢遊病を患う。自分が絶えず夢を見ていて、夢の中の世界に絶えずいるのだという明晰な自覚。

この明晰な自覚があれば、人生の最後の日まで自分の夢の中で生きていくことができるのだろうか。 昨日、どう生きるかについて、仮に既存の社会的構成概念を適用するなら、どう表現されるのかを自分に問うていた。つまり世間一般で「職業」と括られる概念で自分の生き方を捉えると、どのような回答を自分が真っ先に発するのかを待っていた。

すると、「音楽家のように、詩人のように生きること。そして、科学者であり、哲学者としても生きたい」という回答が生まれた。それは本当に自分の純粋な想いであるように思えた。

音楽家のように生き、詩人のように生き、科学者として生き、哲学者として生きること。この世界は、そうした生き方に充実感と幸福感が感じられないような世界ではないと信じたい自分がいる。

それら四つの職種に関する仕事ができなくてもいい。望むのは、それら四つの仕事に内在する本質的な特性を携えて日々を生きることである。

自分自身を信じることがますます難しい世の中になり、この世界を信じることがますます困難な時代になっている。科学、哲学、芸術の中に、そうした時代に対する救済の道は残されていないのだろうか。

そこに救済の道があるのかないのか。その道の存在を確かめることだけに残りの人生の全てを捧げてもいいのではないか。そのような思いが自分の内側から湧き上がってくる。

むしろ、そうした救済の道を自らの存在をかけて見出していく以外に、自分の生きる方法はないように思える。「ライフワーク」という浅薄な用語の仮面の奥にある深遠な意味に気づくことができるだろうか。

一人の人間の短く、そして小さな人生をかけ、生きることそのものの中で創ることを「仕事」だと述べてはダメなのだろうか。そうした仕事を通じて、このような現代社会への救済の道を見出そうとすることを仕事だと述べてはダメなのだろうか。

それを社会的な存在として宿命づけられた人間として生きることだと述べてはダメなのだろうか。2017/11/8(水)17:15

No.401: Vincent van Gogh’s Comprehensive Letters and Paintings Since I could start today’s work in the early morning, my work has been going very well.

One last thing I want to write down here is that I will closely read van Gogh’s letters to understand his philosophy of art and human nature.

Also, I want to grasp his developmental process as a painter. I purchased a book of paintings of van Gogh, which is a Japanese translation.

Because I wanted to read an English translation, I was looking for another book about van Gogh.

Fortunately, I found a splendid edition which has six sets of books with full color pictures and comprehensive letters.

This book is marvelous in that each letter corresponds to a picture of a painting, which fosters my understanding of the context of van Gogh’s paintings.

Although the price of the book was relatively expensive——£360 (€400)——, I regarded it as an early Christmas gift and a late birthday present for me. 08:52, Tuesday, 11/21/2017

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