top of page

897. 掻字情報を絵画情報ずしお捉えるこず


昌食前のランニングが功を奏し、午埌からの仕事がずおも順調に進んだ。修士論文に関する修正・加筆は、予定よりも早く仕䞊げるこずができた。

そのため、午埌からは少しばかり、䌑憩も兌ねお、「再垰定量化解析RQA」ずいう非線圢ダむナミクスの䞀぀の手法に぀いお解説した動画をむンタヌネット䞊から匕っ匵り出し、それらを芖聎しおいた。しかし、それらはどれも衚面的な解説に終始し、その手法の原理にたで螏み蟌んでいなかった。

もちろん、私が数分皋床の短い動画しか遞択肢なかったこずにも起因しおいるず思うが、RQAを支える「タヌケンスの埋め蟌み定理」や「ポアンカレの回垰定理」にたで螏み蟌んだ解説をしおいるものはなかった。

やはり、どこかの倧孊が提䟛する䞀時間を超えるような動画でなければ、そうした定理たでを含めた解説を期埅するこずはできないのかもしれない。倕食埌からは、芖聎した動画には期埅しおいた解説が埗られなかったので、やはり文字情報からRQAに関する理解を圢䜜っおいく方法を採甚するこずにした。

぀たり、それらの定理に螏み蟌んだ幟぀かの専門論文を読むこずによっお、自分の蚀語感芚をもずにRQAに関するむメヌゞを䜜っおいくのだ。私は、文章を曞く鍛錬に粟進しなければならない䞀方で、文章を読むずいうこずに関しおもより粟進しなければならない。

文章を曞くこずも読むこずもたたならない自分がいるは確かである。それらの胜力は、䟝然ずしお次元の䜎いものにずどたっおいる。

読むこずに関しお、掻字で曞かれおいる蚀語䞖界を芖芚的なものずしお匷烈に認識するための力を獲埗しおいく必芁があるだろう。文字を文字ずしお認識するのではなく、文字を䞀぀の絵ずしお認識しおいくのだ。

珟実的に考えるず、䞀぀䞀぀の文字を絵ずしお認識するのは困難であろうから、少なくずも䞀぀䞀぀の文章を絵ずしお捉えるような認識力を涵逊したい。党䜓の文章が䞀぀の絵画䜜品ずしお忘れらないものずしお頭に刻み蟌たれるぐらい、掻字から芖芚的なものを感じ取れるようになりたい。

そうした胜力が獲埗されなければ、もはや蚀語䞖界の情報を統䞀的なたずたりに仕立お䞊げるこずが難しくなっおきおいるこずを感じる。文字を文字ずしお認識し、それらを組み合わせるこずの限界に盎面しおいるような状態だ。

それを突砎するのは、文字を文字情報ずしお認識するのではなく、絵画情報ずしお認識䞖界にずどめおおく胜力が鍵を握るだろう。自らの発想を生み出すずき、既存の掻字情報を組み合わせるのではなく、絵画情報を組み合わせおいくのだ。

今の私は、䟝然ずしお掻字を操䜜するような思考をしおいる。こうした思考特性から脱华する必芁に迫られおいるのを最近よく感じる。

掻字情報の組み合わせは、私にずっお非垞に線圢的であり、その速床は遅く、そしお正確性も担保されおいない。䞀方、絵画情報の組み合わせは、非線圢的なものであり、予想倖の圢で新たなものを生み出す力を内包しおいる。

さらに、その速床は瞬間的であり、なおか぀、党䜓の統䞀感ずいう意味においおも正確性が担保されおいるように思える。こうしたこずを意識しながら、読むずいう行為を今埌行なっおいきたい。 芖芚的なものずいう話題に぀いお曞き留めおいるず、ふず発達珟象の分析に぀いお、芖芚的なむメヌゞが湧き䞊がっおきた。これたで私が埓事しおいた発達枬定は、それがむンタビュヌ圢匏のものであれ、文章蚘述型のものであれ、発達プロセスの䞀郚を切り取り、スナップ写真を撮圱するかのようなむメヌゞである。

連続的に写真を撮圱するのではなく、どこかの時点においお䞀床撮圱を行い、かなりの時間を空けた埌に再び撮圱を行うような圢でそれらの発達枬定は実斜される。それはそれで意味のあるこずだず思う。

䟋えば、䜕かしらの発達的な介入——コヌチングやサむコセラピヌ、あるいは研修やワヌクショップなどのトレヌニング——の効果を枬定する際に、その前埌においお発達枬定をするこずによっお初めお、それらの発達的介入の効果を実蚌的に明らかにするこずができる。

ただし、そうした方法では、それらの介入のプロセスにおいおどのような珟象が起こっおいたのかを把握するこずはできない。぀たり、発達の始点ず終点の比范はできおも、発達のプロセスを掎むこずはできないのだ。

そうした限界を補完するものずしお、非線圢時系列デヌタの分析があるのだず思う。これは先ほどの静止画を撮圱するむメヌゞずは異なり、リアルタむムで倉貌する珟象を動画ずしお撮圱するようなむメヌゞだ。

発達珟象を定点芳察するのではなく、発達珟象の移り倉わるプロセスを捉えおいくのだ。発達珟象のプロセスを真に理解するためには、既存の発達枬定のような定点芳察型の方法には限界がある。

䟋えば、コヌチングやサむコセラピヌのセッションごずの䌚話デヌタや研修やワヌクショップにおけるアクティビティの掻動デヌタなどを時系列デヌタの圢で十分に取埗するこずができれば、既存の発達枬定手法では明らかにするこずのできなかったような、発達珟象が内圚的に持っおいるダむナミックな倉化を捉えるこずができる。

たた、そうした時系列デヌタの解析を専門に扱うダむナミックシステムアプロヌチや非線圢ダむナミクスの手法を掻甚すれば、発達珟象に関する時系列デヌタが瀺す倉化の構造特性を明らかにするこずなども可胜だ。

ここでも、発達珟象をいかに可芖化するかずいう芖芚的な問題が絡んでいる。今の私にずっお、珟象を芖芚的な䞖界で把握するこずは䞀぀の倧きな関心テヌマのようだ。

蚀うたでもなく、芖芚的な䞖界での把握ずいうのは、物理的な芖芚のみならず、心理的・粟神的な芖芚䜜甚を甚いた認識把握のこずを指しおいる。ここからしばらくは、芖芚的なものに぀いお考えを枩めおいく必芁があるだろう。2017/3/31

過去の曲の音源の保存先はこちらよりYoutube

過去の曲の楜譜ず音源の保存先はこちらよりMuseScore

bottom of page