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10433-10436: フローニンゲンからの便り 2023年6月3日(土)



その他のカリンバ即興演奏曲はこちらからご視聴いただけます。

8617個のピアノ曲・箏曲の全ての楽曲はこちらのMuseScore上で公開しています。


下記のアートギャラリー(Instagram)より、本日のアート作品(3つ)の閲覧·共有·ダウンロードをご自由に行っていただけます。

タイトル一覧

10433. 今朝方の夢

10434. 即興演奏の方向性

10435. 第32回のクラスからの学び

10436. ChatGPT4.0の実力をGREを通じて検証してみて


10433. 今朝方の夢


時刻は午前6時半を迎えた。今、朝日が神々しく輝いていて、小鳥たちも高らかに鳴き声を上げている。ここ最近は本当に夜明けが早くなったものだ。起床する頃には辺りがもう明るくなっていて、明るさの中で1日の活動を始めることができるのは嬉しい限りだ。とにかく今は光に満ちた季節なのだ。その光を目一杯享受して、今年もまたやって来る長い冬の時代に備えたい。


今朝方の夢についていつものように振り返っている。まず覚えているのは、小中学校時代に実際に住んでいた社宅のアパートにいる場面があった。時刻は深夜で、普段なら就寝している時間だったが、両親も起きていて、3人で談笑をしていた。その後、ようやく就寝に向かおうとした時に、玄関のドアノブを外から回している音が聞こえ、何事かと思った。ドアの覗き穴から外を見ると、見知らぬ不良青年たちが数多くいて驚いた。どうやら彼らは自分に用があるようだった。私は彼らを知らなかったし、彼らに何か復讐されるようなことをしたとも思えなかったので、彼らが何をしに来たのかは謎のままだった。しかし彼らは怒っているようで、その怒りをドアにぶつけていた。両親に迷惑をかけるわけにはいかず、ここは速やかに警察に通報しようと思った。自分がドアを押さえておく間に母に警察に通報してもらうか、父にドアを押さえてもらっている間に自分が警察に通報しようと思った。その瞬間に夢の場面が変わった。確か警察に通報しよう思った瞬間に、彼らが自分を襲おうとしていたのは、私がどこかで行ったフリースタイルラップの内容が気に食わなかったからかと思ったことを覚えている。


それ以外に覚えている夢として、小中学校時代の親友(HS)の運転する車に乗っている場面である。彼が自分の家まで車で送り届けてくれていて、家が近づいてきた時に、せっかくなので昼食を一緒に食べようということになった。私は明日から日本を離れることになっていて、その餞別がてら昼食をご馳走してくれると彼は述べた。彼に奢ってもらうのは悪いような気がして、断ろうとしたが、断るのも悪いように思ったので、母に昼食はいらない旨を伝えて、彼と一緒に近くのイタリアンレストランに向かった。その途中で、ある一軒家に住んでいる元気そうな初老の男性が庭で体を動かしていて、孫と遊びながら笑顔の姿が見えた。その光景を見てとても微笑ましいと思った後に、親友の彼と先ほどの話の続きを始めた。そのような夢を見ていた。フローニンゲン:2023/6/3(土)06:48


10434. 即興演奏の方向性


小鳥の鳴き声と鳩の鳴き声、そして朝日を背景に、先ほどカリンバの即興演奏作曲を楽しんだ。ここから朝の呼吸法と動的ストレッチをして、コーヒーを淹れて、デジタル絵画を2枚ほど描いたらまた即興演奏作曲を楽しみたい。


とにかく今は即興演奏の巧拙は問わず、とにかくフローの状態でその瞬間の自分の内側のエネルギーを音の形にしていくことを重視する。とりあえずの目標はそれだけである。フローの状態で時にゾーンに入りながら内的エネルギーをメロディーやハーモニーの形にしていくことだけに当面は焦点を当てていく。その芸術性は問わないことを大切にし、フローやゾーンの状態を楽しみ、その状態を映し出すものとして音楽を作っていく。自己を表現するというのはそういうことなのだろう。


箏の即興演奏においては、とにかく指先と脳の神経回路を開発していくことを絶えず意識し、音を生成するいかなる意思にも対応できるような指と脳との神経回路を開拓していく。昨夜もそれを意識して即興演奏を楽しんでいた。また、課題曲の練習は自分の演奏の幅を広げてくれる意味で今後も継続していく。自分で弾きたい曲を見つけてくることに加えて、先生から推奨してもらった曲を積極的に演奏していきたい。今後は少しずつ箏らしい技巧を要求する曲の演奏もしていきたい。それをすることによって、即興演奏の際に活用する演奏技術の幅が広がるはずである。


デジタル絵画において、自分の内側から自然と幾何学模様が止めどなく溢れてきたように、そしてそれがとても自分に固有の色彩と形となって現れきたように、音楽でも即興的に毎日生み出していくと、自分なりの音の形がきっと見えてくるはずである。その時が来るまで焦らずひたすらに曲を生み出していこうと思う。自分の内側で自分の音が造形されてくる日が必ず来ることを信じて、今はただ純粋に音の誕生を楽しみながら、喜びながら即興演奏作曲を続けていく。楽しさと喜びの感情を通じて自己が表出し、それが現れた跡としての証として曲が生まれる。今はとにかく曲の出来にこだわるのではなく、その瞬間の自分を即興的に音を通じて映し出していくことに焦点を当てたい。フローニンゲン:2023/6/3(土)07:08


10435. 第32回のクラスからの学び


時刻は午後7時を迎えた。今、土曜日の穏やかな夕方の世界が目の間に広がっている。最近は日がずいぶんと伸び、午後10時を迎える段階でもまだ明るい。明るい状態で就寝し、朝起きてみると今度は日の出の早さゆえにそこでもまた明るい状態を経験する。この時期はずっと光に包まれた状態で過ごすことになる。この季節を謳歌し、光の恩恵を存分に得ながら自己を引き続き育んでいこう。


今日は午前中から正午にかけてゼミナールの32回目のクラスがあった。今取り扱っている死生観に関する書籍も佳境を迎え、いよいよ残すところ2章となった。本書を扱った後にも今度は日本人の死生観に焦点を当てた書籍を扱い、そこでも6回ほどかけて死生観について深い理解を得ていく予定だ。今のところ、4回ほど死生観について受講生の方々と対話をさせてもらい、自分の中でも死生観の変容が起こりつつあるのを実感する。それは死と生への捉え方の変化として現れているだけではなく、まさに日々の生き方そのものに変化をもたらしているように思う。死生観というのは未来に向かってどう生きるのかを決めるだけではなく、今この瞬間をどのように生きるのかに決定的な役割をもたらしていることがわかる。この点については実際に今日のクラスの中でも話題に上がった。死生観というものが過去や未来という時間軸を行き来することに関係するだけではなく、今この瞬間をどう生きるのかに関係するものなのだ。すなわち死生観は、複数の時間を行き来させてくれるものであり、なおかつ今ここに意識を当ててくれるものでもある。宗教的な儀式は今ここを感じさせてくれ、宗教に固有の死生観は過去や未来に意識を向けさせてくれるものであり、どちらも重要なものである。宗教の本質にはその2つの機能があったのである。そのような気づきを得た。


今日はイスラム教の死生観を扱ってきたわけだが、イスラム教に見る決まった戒律を遵守する性質は、ある意味シンプルに生きることを可能にしてくれ、あれこれと複雑なことを考えることを防ぐという意味での幸福感や生きやすさを生み出しうるという話は印象に残っている。自分はイスラム教を信奉しているわけではないが、イスラム教から学ぶことは多く、先般トルコに行った時にもそれを感じていたが、自分の中に戒律的なものを設けて日々それに従う形で実践を進めている側面があることも見えてくる。もちろんそれは自分で生み出した戒律的ルーティンのため、定期的に検証することが重要になるが、そうしたルーティンがあるからこそ、それに則ってあれこれ考えずに実践に取り組むことを可能にしてくれ、実践を通じた学びの経験値が蓄積されることが実現されている。


それ以外にもある受講生の方が指摘してくださったように、学びや実践において、楽しさと喜びに加えて、気持ち良さや仲間との一体感を大切にすることも今後より一層大切にしていきたいと思う。今日のクラスもまた自分の学びと実践をさらに押し広げてくれる非常に充実した回になったことを嬉しく思う。フローニンゲン:2023/6/3(土)19:22


10436. ChatGPT4.0の実力をGREを通じて検証してみて


時刻は午後7時半を迎えた。夕方のそよ風が夕日に照らされた木の葉を優しく揺らしている。その様子をぼんやりと眺めていると、脳が自然全体と一体化し、なんとも言えない癒しの感覚をもたらしている。


今日のゼミナールのクラスの中で、ひょんなことからChatGPTの話題となり、ChatGPTと死生観を絡めた話題が最後に出た。それが印象的で、そのテーマについてクラスが終わった後にもしばらく考えた後に、受講生の方からの投げかけを受けて、ChatGPTが洋書の要約をどれだけ的確にしてくれるのかを検証した動画を作成してみた。これをやってみて面白かったのは、どうやら今のバージョンのChatGPTは、2021年9月までのデータしか取り入れていないそうで、それ以降に出版された書籍の要約はもちろんできなかった。なのでそれよりも前の年に出版された書籍の要約をお願いしたところ、結論から述べると機能として相当に欠陥があることがわかった。おそらくChatGPTの中に学術書のデータはほとんど取り込まれていないのではないかと思うような結果が次々と出てきた。今から40年ほど前のロバート·キーガンの書籍について要約を尋ねてみたところ、それについては見事な要約が返ってきた。ところが、書籍の各章の要約を尋ねたところ、それについては全く答えることができず、どうやらChatGPTが最初に提示してくれた書籍の要約はWikipediaやウェブ上での書評の要約に過ぎないことが如実なものとなった。


そこから非常にマニアックだが、ChatGPTの実力をGREの問題を通じて試してみることを考えた。というのも、クラスの中で今のChatGPTはすでにアメリカの司法試験の問題や看護師の試験に上位で合格するぐらいの力を持っていると聞いたからである。まずは実験として、GREのライティングのargumentタイプの問題をChatGPTに読み込ませてみた。すると、採点記述と照らし合わせてみると、6.0点中4.5点は取得できるぐらいだったが、5.0を超えるものではなかった。4.5というスコアは、大体上位20%ぐらいの得点である。そこからせっかくなので、verbalセクションのreading comprehension、sentence equivalence、text completionの問題を解かせてみたところ、結果は散々で、人間の私に勝てないスコアであった。こうしたことから、なぜ司法試験や看護試験で結果を残せたのか不思議に思ったが、それらは知識を問う選択肢形の問題だからだろうか。一方のGREは、語彙力と論理推論能力を試すもので、ChatGPT4.0は論理力が高度に改善されたと明記されていたので期待したが、その期待にはまだ十分に応えるものでなかった。このようなものを含め、面白い発見がいくつもあった。明日は数学の問題に対してどのようなレスポンスをするのか試してみたいと思う。その名前からわかるように、ChatGPTは会話をするためのものなので、数学の問題を解くようにはできていないだろうが、試しに検証してみたいと思う。その検証動画をまたゼミナールの中で公開しようと思う。現状、ChatGPTは世間で騒がれているほどの能力を持っていないと感じたが、自分の盲点を突くような観点を提供してくれたり、面白い知識を提供してくれたりするので、これからのさらなる発達に期待し、ティーチングアシスタントや相棒として、絶えず自分の考えや学びの内容をメタ的に捉えることに活用していく可能性を模索してみようと思う。フローニンゲン:2023/6/3(土)19:53

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