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6385-6386: アートの国オランダからの便り 2020年11月6日(金)


No.1534 ルーツ_Roots

本日の言葉

It has taken four billion years of evolution to generate this kind of organism with this kind of brain, and yet we wake up in the morning and feel bored. Stephen Batchelor


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本日生まれた8曲

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タイトル一覧

6385. 象徴界の癒しに関する今朝方の夢

6386. フローニンゲンに向かう列車の中より


6385. 象徴界の癒しに関する今朝方の夢


時刻は午前4時半を迎えた。辺りはまだ真っ暗であり、昨日の様子だと、オランダで日が昇るのは午前7時半頃になることがわかった。


今日はいよいよフローニンゲンに戻る。まさかアムステルダムがロックダウンされているとは予想だにしなかったことであり、昨日からそれが強化されるというのもまた思ってもいないことだったが、結果として昨日はホテルの自室で自分の取り組みに集中することができた。


日本にいる時は観光をしていたこともあり、作曲実践に充てる時間があまりなかったが、昨日は8曲ほど短い曲を作り、映画を5本ほど鑑賞した。それに加えて読書もしていたので、自分としては実りある1日だったように思う。


ホテルのチェックアウトが11時なので、それまでゆっくりとして、スキポール空港を11:04に出発する列車に乗ってフローニンゲンに帰ろうと思う。それはフローニンゲンに直行する便であり、フローニンゲンに到着するのは13:13とのことである。


昨日と同様に、ホテルの朝食が始まる午前6時にレストランに降りて行き、そこでフレッシュジュースと暖かいコーヒーを一杯もらおう。


今のスキポール空港近辺の気温は7度であり、フローニンゲンに戻ったら、今夜の気温は2度まで下がるようだ。気温はもう冬のそれである。


気温は低いが、幸いにもこれから1週間は秋晴れが続く。こちらの秋を楽しみながら、ゆっくりとオランダでの生活にアジャストしていきたいと思う。


今朝方は印象に残る夢を見ていた。場面として印象的というよりも、そこでモチーフとして現れていた自分の考え方が印象的であった。


夢の中の私は、精神分析家のジャック·ラカンが言うところの象徴界の癒しに向けた取り組みを進めていきたいようだった。象徴界は言語とイメージの産物であり、象徴界を構成している言語とイメージの治癒に向けて自己を捧げようとしている自分がいた。


夢の中には「一瞬一生の会」の前回の受講生のある方が現れ、その方に象徴界の特徴と現状、そしてこれからの自分の取り組みについて自分の思いを伝えていた。私は日本の地方都市を訪れていて、現地の人だけではなく、日本人では気づけないような、その土地の象徴界の病理を特定し、その病理を癒す処方箋的取り組みを考えついていた。


夢から覚めた時、自分の脳裏にはビジョンの残像が残っていて、それらは1つ1つがとても美しい絵だった。中には、病理が持つ独特の美しさもあったが、それが絵画化されることによって、元の病理が治癒されているような印象を持った。


それらの絵についてはもう具体的なものは覚えていないが、これから描いていく絵に何らかの影響を与えるだろう。アムステルダム2020/11/6(金)04:46


6386. フローニンゲンに向かう列車の中より


たった今、スキポール空港駅を出発する列車に乗り込んだ。ここからフローニンゲンまでは2時間ほどの旅となる。


アムステルダムは現在部分的なロックダウンがされていて、オランダ全土で不要不急の外出は控えるように通達が出ている。そうした状況のため、列車はがら空きかと思ったが、乗客がまばらにいる。


今、世界はコロナの第2波で騒がしくなっているが、車窓からの長閑な眺めを見ていると、そうしたことを忘れさせてくれる。世界は慌ただしくもあり、穏やかでもあるということ。


そうした二律背反性は、コロナ下における今に限った話ではなく、世界はいつもそうなのだと思う。世界は私たちを超えた形で存在しており、私たちには世界からの投げかけとしての知覚体験があるだけなのだ。


今日から再びフローニンゲンでの生活が始まる。今日からゆっくりと家探しをしていこうと思う。


登録しているいくつかのサイトから、条件に合致するような物件情報がメールで送られてくる。それを眺める限りだと、なかなか良い物件がちょくちょく出てくる。


今度の引っ越し先には今の家と同様に、少なくとも4年は住むであろうから、慎重に選びたいと思う。これだと思える物件に巡り合えるまでは、ここから毎晩不動産屋のウェブサイトをチェックしようと思う。


昨日、幸せのありかはいつもこの瞬間のここにあり、それは探す必要もなく常在遍満するものであるという実感を得ていた。そうした感覚を絵と曲として表現していた。


今こうして穏やかな朝の太陽光を浴びれることもまた幸せの1つである。オランダの朝の光は随分と柔らかいものになった。その柔らかさは冬のそれである。


日が昇るのは遅くなり、日が沈むのは早くなった。長い冬の時代を楽しむ精神的ゆとりがあり、それは精神のゆとりをさらに深めていく。オランダでの生活はゆとりに満ちている。


今回宿泊したスキポール空港近くのホテルの従業員たちの明るい対応を思い出す。ちょうど、感情労働に関するテーマについて昨日考えていた。


一般的にホテルを含めた接客業において、感情が管理され、感情をサービスの一環として売ることが求められているが、オランダの接客業の人たちは、実に自然体で客と接しているため、感情が管理され、それがサービスの一環として売られているということをこちらに感じさせない点はとても好感が持てる。


今朝方ホテルのレストランで、昨日いただいたストロベリージャムをもらおうとしたところ、「申し訳ありません。今日はもうストロベリージャムはなく、アプリコットジャムしかないんです。それをストロベリージャムだと思って食べてください(笑)」という冗談交じりの言葉をレストランの人が述べ、私はその冗談に心が和んだ。


日本であれば、きっとストロベリージャムがないという事実だけが伝えられ、それに対する謝罪しかないであろうということが想像され、その対照的な状況について考えざるを得なかった。


感情が管理され、事実だけがやり取りされるような状況は実に寂しい。車窓から田園風景を眺めながら、今朝方のそのような出来事を思い出していた。フローニンゲンに向かう列車の中2020/11/6(金)11:24

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