top of page

3429. 音楽理論・作曲理論の優れた書籍との出会い


たった今、エリオット・アイスナーの“The Arts and the Creation of Mind (2004)”の初読を終えた。250ページほどの書籍であったから、今日の早い段階で読み終わると思っていたのだが、結局全てを読み終えたのは夕食前のこの時間だった。

もちろん今日は、本書を読むことだけをしていたわけではなく、バッハとシベリウスに範を求めて二回ほど作曲実践をし、協働プロジェクトに関する仕事も進めていた。とはいえ、本書の一読に随分と時間を充てたことは確かだ。

本書はそれぐらいに自分の関心を引く箇所が多く、一読してみて思うのは、本書から得るものは本当に多かったということである。何度も立ち止まり、自分の考えを余白に書き込むことを行っていた。

気がつけば、時刻は午後六時を迎えていたという形だった。昨日読んだマキシン・グリーンの“Releasing the Imagination: Essays on Education, the Arts, and Social Change (2000)”と合わせて、本書は近々再読をしようと思う。今後も何度も目を通し、芸術教育哲学の理解を深めていく。

今はもう辺りは真っ暗となり、明かりをつけた車が闇の中を走っているのが見える。また、今日は一日中曇りであったから、太陽の光を見ることは一切なかった。

一日を通して、フローニンゲンの街にはどこか寂寥とした雰囲気が漂っていた。しかしながら、そうした辺りの雰囲気とは対照的に、自分の内側には情熱的なエネルギーが絶えず充満していたように思う。それが学術探究と創造活動の双方を後押ししていた。

今日は偶然にも夕方に、音楽理論に関する素晴らしい書籍と出会うことができた。これまで私は洋書を通じて音楽理論を学習してきたのだが、結局その学習は散発的であり、まだ体系的な知識がしっかりと身についてないことを感じる。

本日出会ったのは和書であり、『作曲基礎理論~専門学校のカリキュラムに基づいて~』という書籍だ。本書のサンプルの中身を確認することができたのでざっとそれを眺めてみたところ、その内容の濃さと構成の素晴らしさに感銘を受けた。

私のような初学者でも読み進めていける親切な説明がなされており、なおかつ高度な事柄までも学ぶことができる作りになっている。これは紙媒体の書籍ではなく、PDFとしてダウンロードする書籍なのだが、すぐに販売サイトから購入した。

振り返ってみると、これまで作曲理論の理解が脆弱な中で600曲ほど直感的に曲を作ってきた。毎日過去の偉大な作曲家の楽譜を参考にしながら思うのは、楽譜の中に明示的・暗示的に示されている事柄の多くが、自分の音楽理論の知識の不足によって理解できぬままになっているということだ。

そうした事柄の中にその曲の秘密や作曲者の意図が隠されており、同時にそれらを理解していくことが自分の作曲技術を高めることにつながる、と今一度強く思った。今夜から、購入した書籍を用いて、音楽理論を集中的に学んでいく決意を固めた。

本書を何度も繰り返し読み、音楽理論の理解を一気に高めていくことを行っていきたい。そのためには、毎日の一回分の作曲実践を減らしてもいいぐらいだ。フローニンゲン:2018/11/22(木)18:06

過去の曲の音源の保存先はこちらより(Youtube)

過去の曲の楽譜と音源の保存先はこちらより(MuseScore)

bottom of page