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3016. 憤怒と落胆の夢


今朝は六時過ぎに起床し、六時半を少し回ったあたりで一日の活動を始めた。六時過ぎに起床した時は、すでに夜が明けているようであった。

秋に近づき始めたとはいえ、まだ日の出の時間は早い。今日は少しばかり暖かくなるようだが、明後日以降からはついに最高気温が20度を下回る日が続く。

北欧旅行に出かける土曜日は16度ほどになるとのことだ。気温が下がれば下がるほど、秋の様相を呈してくる。これから新たな季節が始まり、自分の人生もまた新たなフェーズに向かっていることを静かに感じている。

今朝方、印象的な夢を見ていた。覚えているのは一つのシーンだけだがそれを書き留めておく。

夢の中で私は、自然の豊かな場所にある旅館で開催される学会に参加していた。それは発達心理学に関するものだった。

旅館の和室に何人かの人たちが集まり、これから始まるセッションを楽しみに待っていた。日本の最難関大学を卒業し、その後欧米の名門校に留学し、現在は日本を代表する大学で教鞭をとっている女性の教授がレクチャーをすることになっていた。

その場にいた皆は一様にその教授のレクチャーに大きな期待を寄せているようだった。レクチャーが和やかに始まり、その女性教授は会場にいる人から質問を受け付け始めた。

すると、その場にいたごく少数の人だけが質問をし始めた。それらの質問に対して淡々と回答を終えた女性教授は、まだ質問をしていない人に対して意見を求め始めた。

その場にいた人たちは一様に若い研究者であり、中には大学院生や学部生も混じっていた。おとなしそうな男子学生が意見を求められ、一瞬躊躇しながらも、面白い質問をその教授に投げかけた。

男子学生:「先生の説明の前提は、そのアセスメント結果が信頼に足るものであるということを前提にしていますよね。そのアセスメント結果が信頼に足ると言えるのはどのような理由からでしょうか?」

女性教授:「ええ、なぜかというと・・・このアセスメントを開発した会社が業界ナンバーワンだからです。ナンバーワンの会社が作ったアセスメントなので信頼に足ると思うんです。そうじゃないですか?」

男子学生:「は、はい・・・」

私はその女性教授の回答を聞いて、何て腑抜けた回答なのかと憤怒の念を覚えた。アセスメント結果が信頼に足るかどうかは、そのアセスメントを開発した会社が業界ナンバーワンかどうかとはほとんど関係なく、心理統計の概念で言えば種々の信頼性と妥当性が担保されているかどうかに依存するというのは基本的な知識ではないだろうか、と怒りの念を抑えながら思っていた。

男子学生の次に、女子学生が意見を求められた。

女子学生:「ええっと、そのグラフで示されている発達段階の分布はどのように算出されたものなのですか?」

女性教授:「私もそれを知りたいんです(笑)もちろんきちんとしたアセスメントによってなんだけど、どのような観点やプロセスでアセスメントをしているのかは私も関心があります」

その回答を聞いた時、憤怒の念は消え、もはや諦めの感情が私を包んでいた。日本や欧米の名門大学を卒業し、日本を代表する大学で教授になったとしても、その程度かと大きな落胆をした。

だが冷静になって考えてみれば、大学教授などというのは所詮その程度だろうと思った。そのような思いに至った時、目を覚ました。

目を開けると、辺りはまだ薄暗く、起床するには少しばかり早いと思ってそこからまた数十分ほど眠ることにした。フローニンゲン:2018/8/22(水)07:15 

No.1251: The Ocean of Light

Although the outside world was completely dark, I had a feeling as if I dived in the ocean of light and were swimming in it. Groningen, 20:40, Friday, 9/21/2018

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