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2045. 学びと関与


今日は早朝に雪が降り、今は雨雲が空を覆っている。外の世界は低音を伴う鋭い風の音楽を奏でているかのようである。

小雨が降る午前中、今日もある日本企業との協働プロジェクトの仕事を進めていた。昨夜も少しばかり考えていたのだが、組織と協働させていただく時に、成人発達に関する知見を活かしたコンサルタントとしての役割、発達を支援するコーチとしての役割、コンサルティングやコーチングの過程の中で得られた発見事項やデータをもとに実証的な見解を示していくという研究者としての役割が自分の中にあることに気づく。

このような形で複数の役割を自己に持たせながら組織開発の支援を行っていくことは、今後も大切にしていきたいことである。実際に現場の方とコーチングを通じて対話をしてみなければ見えないものがあり、一方で実証的なデータに基づいて分析を行ってみなければ見えないものがある。

現場への関与と客観データに基づく俯瞰的な分析の双方によってコンサルティングを進めていくことが自分の特性に合っているのだろうし、そのような形でなければ自分は意味のある形で組織に関与できないと思っている。

これは私の思い込みなのかもしれないが、断片的な関与ではなく、包括的な関与で組織と向き合っていくことは、今の私が大切にしていることである。

組織への関与の仕方の一つである自分のコーチングについては、その内容と方法を見直す時期にあるかもしれない。昨日も、成長支援を意図したコーチング、プロセスコンサルテーション、アクションリサーチを用いた関与の仕方の三つについてあれこれ考えていた。

それぞれの名称が示唆するように、最初のものはコーチとしての力量が問われるであろうし、次のものはコンサルタントとしての力量が問われる。そして最後のものは、研究者としての力量が問われてくる。

今の私は、自分の関心が多岐にわたっているという点のみならず、企業との関与の仕方に関しても複数の領域にまたがるものになっていることを実感する。本当に色々と学ぶことが多い。

しかし救いとしては、学ぶことを迫られていることと自分が内発的に学びたいと思っていることが完全に合致していることだろう。企業社会に何かしらの形で関与し続けていくというのは、自らに課せられた一つの大切な役割のように最近思えてくる。

企業社会の精神性や制度、組織と個人の発達に関しては、今後も自分なりの観点で探究を進め、自分なりの方法で関与を継続させていきたいと思う。学びと関与は別個のものではなく、一なるものなのだ。フローニンゲン:2018/2/15(木)10:52  

No.764: Toward the Season of Bloom

While going back to my house from the university campus in the evening yesterday, I noticed that the time between sunrise and sunset gradually became long.

It foretells that winter ceases to end, and that a new season, in which flowers bloom, will come soon. Groningen, 10:50, Saturday, 2/17/2018

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