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2082. 夢の続き:奇妙な文章表現と人間の生活空間


八時を迎える頃になり、辺りはようやく明るくなり始めた。私は相変わらず、今朝方の夢と向き合っている。

いやむしろ、そこに向かわせる何かが夢の中にあると言った方が正しいだろう。それと向き合わなければ前に進ませてくれない確かなものが夢の中にある。そんな気がしている。

そういえば、四枚のテレフォンカードから始まったあの夢の続きがあったことを思い出した。続きと言ってももちろん場面も内容もガラリと変わるものである。

夢はどうやら穏やかな転調をするというよりも、激しい転調を好む傾向にあるのかもしれない。自分の夢の場合は特にそうだ。

続きの夢として現れていたのは、女性の友人の結婚相談を受けるものである。その友人は私の友人と結婚することに決めていたのだが、どうやらその話は立ち消えたらしい。

男性の友人の方が結婚を突然断ったそうなのだ。彼女の自宅は豪邸であり、その豪邸の一室で彼女の話を聞いていた。

女性の友人:「ちょっと、これ見てくれる?彼からこんなメールが届いたのよ」

そう彼女が述べ、私はそのメールの文章を眺めた。メールの文章を読もうとするために画面をスクロールすると、その男性の友人の肉声が吹き込まれており、メールの文言の文字を目で追うごとに彼の声が流れてくる仕掛けになっていた。

メールの冒頭は、「XXさん、ベートーヴェンの荘厳な音楽が激しい情熱を伴った風のように流れる今日この頃・・・」という文言で始まっていた。

その男性の友人がそもそも彼女のことを「さん付け」で呼ぶのは不自然であったし、そもそも彼はクラシック音楽など一切聞かない人間である。また、小難しい二字熟語を用いることなど私の記憶を辿る限りこれまで一度もなかったように思う。

彼のメールの続きを読んでみると、その吹き込まれた声の後ろで、別の友人が台本に書かれた文言を棒読みするかのように声を上げているのが聞こえた。メールの差出人である彼は、別の友人が棒読みする台本をさらにまた棒読みしているかのようだった。

メールを途中まで読み終えると、女性の友人は結婚を断られた悲しみを通り越して、もはや呆れ顔を示していた。

「ベートーヴェンの荘厳な音楽が激しい情熱を伴った風のように流れる今日この頃」という冒頭の書き出しを読んだ時、それがどのような日々なのかを想像できてしまう自分には思わず笑みがこぼれたが、その後に続く文言は私には決して想像できない世界観が込められており、その独特な文章表現には目を見張るものがあった。

ただし、彼のそうした文章表現に感心していては、今目の前にいる彼女に申し訳ないと思い、私は豪邸の一室で引き続き彼女の話を聞き続けていた。

その夢の続きとして見ていたのは、企業へ成人発達理論に基づいたワークショップを提供するものだった。そのワークショプでは、成長支援に関する具体的な手法を紹介し、そのツールを活用できるようになることが焦点に置かれていた。

ワークショップが行われる会議室は少し変わった形になっており、高さのあるステージが部屋の前方にあった。それは学校の体育館のステージのような印象を私に与えた。

しかも、その会議室のステージのど真ん中にピアノが置かれており、ピアノの椅子に一人の参加者が座っており、その方は会議室に背を向けている。

私はファシリテーターとしてその場に参加していたのだが、そのステージで説明することはせず、参加者全員と同じ目線の高さで説明をしていた。ワークショップの途中で、私はピアノに腰掛けるその方に声をかけた。

:「XXさん、これまでのところいかがですか?」

その方:「はい、これまでの内容はとてもわかりやすく、非常にためになっています」

そこから私はどうしてかわからないのだが、少しばかり突飛な切り返しをした。

:「よく高層マンションなどに住もうとする人がいますが、あれは心身に悪影響を与えますよね。人間が本来立って歩くことのできないような場所に生活空間を築こうとすると、目には見えない不安に一日中取り憑かれることになるんです」

その方:「はぁ、ええ、そうですね」

:「人間は高さの高い場所にずっといてはならないんです。ましてや高層マンションの上に住むなんてもってのほかです。そういえば、XXさん、ここはステージの上ということもあり、少し高さが高いと思うのですが、大丈夫ですか?」

その方:「ええ、大丈夫です」

私はその方とそのようなやり取りをした後、ステージから降り、再び他の参加者の方に向けて説明を続けた。すると、一人の方からかなり細かい点に関する質問を受けた。

その質問に対して私は、質問者が期待している以上の情報量の説明を与えてしまい、質問者の方はそれに圧倒されているようだった。私は質問者の方の表情を見て、少し説明し過ぎてしまったと反省をした。

その後もワークショップは進んでいく中で、私はやはり先ほどの会話にあった、人間が本来足を踏み入れることのできな場所で生活空間を構築することの危険性について考え続けていた。フローニンゲン:2018/2/1(木)08:27

No.713: Weather and State

The weather does not have stage characteristics.

Instead, it is a state per se.

The snow from the early morning already stopped before lunch.

I can see snowmelt on the road. It indicates that the weather is a transient and variable phenomena. Groningen, 14:40, Saturday, 2/3/2018

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