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1341. 顕在意識下の自分と無意識下の自分の齟齬


夜にもかかわらず人があちこちに溢れる東京の街を歩いている夢。どうやら私は、有名な二人の日本人の格闘家の試合を観戦するために、人ごみをかき分けながら東京の街を歩いているようだった。

ガラス張りの三階建ての建物が、その試合の会場だった。そもそもこの街は渋谷だろうか。見たことのある風景がそこに広がっている。

この風景は、欧米の都市の感じとは異なっており、やはり東京のそれであり、渋谷のそれだ。試合会場の建物が視界に入ると、すでに入場者が辺りに溢れていた。

いや、よくよくそれらの群集の数を考えてみると、明らかに会場の収容量を超えている。おそらく、彼らは会場の外に取り付けられた大型スクリーンを見ながら、試合のパブリックビューイングを行うためにそこにいるのだろう。

会場を遠目から眺めながら、私はそのようなことを考えていた。会場に群がる人々ではなく、自分自身について改めて考えてみると、そういえば観戦チケットなど持っていないことに気づいた。

どうやら、私もパブリックビューイングをするらしい。今回の試合に関して、二人のうちどちらを応援すればいいのか少しばかり戸惑う。

自分の心の中で、一応どちらを応援するかを決めてから、会場の近くに到着した。すると、ガラス張りの建物の最上階に、自分が応援しようとしている格闘家がウォーミングアップをしている様子が見えた。

同時に、もう一方の格闘家が二階でウォーミングアップをしている様子を確認した。観戦チケットを持っていなかったのだが、一応その建物の中に入ってみることにし、一階から四列ほどの大きなエスカレーターを登っていくと、二階が試合会場らしかった。

二階のトイレに立ち寄り、その建物から出て、パブリックビューイングの会場に行くと、なんとすでに試合が終わっていた。結局、私が応援しようと思っていた格闘家が勝利を飾ったようだった。

二人の格闘家のインタビューが大型スクリーンに流れており、両者が互いの健闘を讃え合っている姿には清々しいものを感じた。清々しさを感じたところで、私は夢から覚めた。

起床後、いつもと同じように一杯の水を飲む。水を飲みながら、夢を見ていたあの自分について考えていた。

起床して今この瞬間に水を飲んでいる自分と夢の中の自分がどうも同じ自分ではないような感覚。顕在意識下の自分と無意識下の自分との若干の齟齬。

夢の中の自分が夢を見ていることに気づけない不思議さともどかしさ。仮に気づくことができればそれは明晰夢となり、だがそれでも、明晰夢を見ている自分と顕在意識下の自分が完全に合致しないような妙なズレの感覚。

以前見た、顕在意識下の自分と無意識下の自分が鉢合わせとなり、お互いに一瞬戸惑った表情を見せたあの滑稽な夢。論文の存在意義も論文を書くことの理由も未だに謎めいているが、夢というものも未だに謎のベールに包まれている。

今の私は、わからないものだらけの世界の中にいる。自己を取り巻く未知の世界が大海のようであるならば、その海水をコップで一杯一杯飲みながらでも、大海の謎を明らかにしていきたいと思う。2017/7/24(月)

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