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1258. 近未来を訪れる夢


昨日の夢の印象を携えたまま、先ほど起床した。寝室に朝日が差し込むことはなかったため、どうやら今日は曇りであることがすぐにわかった。

寝室の窓を開けると、今日は小鳥の鳴き声ではなく、ハトの鳴き声が聞こえた。その鳴き声の音は低く、そして重たかった。

寝室から書斎に向かう最中、昨日の夢の内容を思い出していた。夢の中で私は、ある二つの地点を高速で移動する乗り物の中にいた。

最初私は、その乗り物が上下動するエレベーターのようなものだと錯覚していた。その乗り物の動きが止まり、外に出た時、景色の視線の高さが変わったのではなく、全く別の景色が広がっていたことから、その乗り物は左右のどちらかに動いていたことがわかった。

到着した地点で何をしていたのかは覚えていない。だがそこは、現代社会の都市とは似ても似つかない、より科学技術の進んだ都市のようだった。

その時、あの乗り物は、現在から近未来に運ぶタイムマシンのようなものだということに気づいた。その気づきを得ることが、ここへ来た唯一の目的であったかのように、それに気づいた私は、すぐさまあの乗り物に乗って、もといた世界に戻ることにした。

あの乗り物に乗れる駅のような場所に到着し、再び乗り物の到着を待っていた。それはすぐにやってきて、一つの小さな個室のようなその乗り物に乗り込んだ。

それに乗り込むと、すぐさまそれは出発し、もといた世界に戻り始めた。今度はその乗り物が進行する向きと動きが確実にわかった。

と言うのも、私が座った向こう側の壁がガラスになっており、ガラス越しに外の様子が見えたからである。外の世界は晴れ渡っており、薄青色の空が広がっていた。

景色を見ながらその乗り物に乗っていると、辺りには人はおらず、複数の個室が連なったその乗り物に乗っているのは私だけのように思えた。しかしながら、私は間違いなく、その個室の中で別の人間と話をしていた。

だが、その人間の姿形は見えなかった。終着地点である、もといた世界が見えてくると、それはこの現代社会でよく見かける何の変哲も無い駅だった。

線路の上を歩道橋が通っており、そこに人影が幾分見えた。その瞬間、夢の場面が変わった。 夢の第二幕では、最初の夢の内容を引きずっているかのようだった。それは夢の世界の情景に関することではなく、自分が近未来に足を運んだことにより、この世界を見る認識のあり方が変容しているようだったことから、二つの夢はつながっているように思えた。

その影響はあまりに強く、主観的な世界での認識のみならず、物理的な世界での私の認識までも大きく変容させ、私はまるで酩酊状態のようだった。私は大学時代の友人と一緒に一つの目的地に向かって歩いていた。

しかし、あるところから、友人とはぐれてしまい、友人が進む方向とは全く逆の方向に一人で歩き出していた。正直なところ、自分が全く逆の方向に歩き出したことは何となく気づいていた。

しかし、その足を止めることはできず、ふらふらとしながら大きな国道の歩道を歩いていた。あるところまで歩いた時、自分が目的地と逆の方向に進んでいることが完全に自覚され、友人にも迷惑になるだろうから、来た道を引き返すことにした。

その後、私はおぼつかない足取りで長時間歩き続けていた。目的地らしき場所に到着する前に、大量の砂の山が築かれた空き地の存在に気づいた。

その空き地に足を踏み入れると、私はこけてしまい、口の中一杯に大量の砂利が入った。だが、私はそれをその場で吐き出すことをしなかった。

そのまま目的地に到着し、友人に声をかけようとしたが、大量の砂利が口に入っているため、声など出しようがなかった。洗面所のような場所で砂利を吐き出し、口をすすぎながら、砂利が全て外に出るようにした。

その後もいくつかの場面が続いていくが、それらの記憶は断片的なものになってしまっている。近未来に足を運んだ最初の夢と、そこから戻ってきた後の夢の中の現実世界に関する夢は、一つのつながりを持っているようだった。2017/7/5

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