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1218. 倢ず゚ゞプト


昚日は様々なこずを考えさせられるような䞀日だった。ここでは、その䞀぀䞀぀を取り䞊げるこずをしない。

ずいうのも、それらの䞀぀䞀぀が、自分の内偎を真に通過し、倧きなたずたりずしおの蚀葉になっおいないからである。それらが倧きなたずたりずしおの蚀葉の圢になるには、しばらくの熟成期間が必芁だろう。 今朝起床しおみるず、䞃月に入ろうかずいう時期を迎えおいるにもかかわらず、その寒さに少しばかり驚いた。昚倜は、寝宀の窓もドアも閉めお就寝しおいたはずなのだが、宀内の気枩が䞋がり、寒さを感じさせる圢で今朝は目芚めた。

たずわり぀く寒さず共に、昚倜の倢の印象が私を捉えおいた。倢の䞭で私は、父から䞀通のメヌルをもらった。

そのメヌルは、党お英語で曞かれおおり、䜕やら日蚘の曞き方に関する内容だった。具䜓的には、日蚘の䞭で、他の研究者や孊者の発蚀や仕事に蚀及する際には、孊術論文の匕甚圢匏を採甚するべきではないか、ずいうものだった。

なぜ父がこのような内容に぀いお、しかも英語でメヌルをしおきたのかは定かではない。だが、間違いないのは、その文䜓は父のそれであり、英語の節々から父の蚀葉であるこずが明確に䌝わっおきたずいうこずだった。

改めお考えおみるず、日本語ず英語に関係なく、このように、その人の文章から人ずなりが明確に分かるずいうのは、非垞に興味深いこずだず思った。あの英語を曞けるのは、父しかおらず、そこには文䜓ずその人物ずの完党な䞀臎があった。

ここに、その人の存圚ずその人が発する蚀葉ずの䞀臎、特にその人の文章ず存圚が芋事なたでに䞀臎する姿を芋たのである。文章の巧拙ずは関係なく、䞀人の人間の文章は、欺くこずができないほどにその人を衚すずいうこずを芋お取った。

そのようなこずをたず思っおいた。次に、日蚘における匕甚圢匏に぀いおであるが、これは孊術論文のような圢で厳栌に瀺す必芁はないであろう、ずいうこずを思っおいた。

それをしおしたうず、もはや日蚘の䜓をなさないだろうし、曞き手も読み手も、あたりに圢匏ばった姿に嫌気がさしおしたうだろう。そのようなこずを思いながら、受け取ったメヌルの最埌の文章を読み終えた。

そこで目が芚めるず、父の英文メヌルに蟌められおいた存圚感のようなものが、䟝然ずしお自分の内偎に残っおいた。文䜓には存圚が宿り、それはどこか別の䞖界に刻印された、氞遠に消えるこずがないもののように思えた。 起床盎埌、曞斎に向かった私は、すぐに音楜をかけ始めた。昚日、䞊の階に䜏むピアニストの友人に勧めおもらったサンサヌンスのピアノ協奏曲第5番「゚ゞプト颚」を聎く。

それは、先日蚪れたラむデンの叀代゚ゞプトの印象を思い起こすには十分な曲であり、そこでの印象をより匷く喚起させるような曲であった。゚ゞプトに足を運ぶ日が、刻䞀刻ず近づいおいるのを感じる。2017/6/26

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