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1086. 夢と熱量の充満


今朝は五時半に目が覚めた。目覚めと共に、昨夜の夢の印象が身体に絡みついているのがわかった。

昨夜は夢の中で、ある音楽教師に対して批判的な意見を述べていた。学校の校庭のような場所で、私は友人と少しばかり運動をしており、その後、音楽室のような場所に向かっていった。

この場所が学校なのか定かではなく、運動をしていた場所が校庭なのかどうか、そしてその後に向かった場所が音楽室と呼べるようなものなのかは定かではない。音楽室のような場所に到着した時、教室の前方にオーケストラの一団が何らかの曲を演奏しているのが見えた。

教室に入り、私は教室の後方に着席し、その演奏に聴き入っていた。その演奏の音色が美しかったためだろうか、私を含め、隣にいた日本人の友人、そして少し離れた場所に座っていた見知らぬ欧米人の表情からは、自然と笑みが漏れた。

すると、教室の前方にいた音楽教師が、私たち三人が笑顔で音楽を聴いていることに対して注意をし始めた。その教師は年齢が非常に若く、音楽に関する知識と経験の未熟さから私たちに軽んじられていると勘違いしているようであり、私たちの笑みを嘲笑と受け取っていたようだった。

その音楽教師が私たち三人に懲罰として課題を与えようとした瞬間、私は自分の意見を述べ始めた。 「先生は何か誤解されているようです。音楽教師になることができたというのは、音楽に関する十分な知識と経験をすでに持っていることを証明しています。私たちが先ほど笑顔になっていたのは、演奏されている曲の音色を楽しんでいたからです。

音を楽しみ、その感情が思わず笑みとして現れるというのは自然なことなのではないでしょうか。それこそが『音楽』だと思うのです。

先生が施そうとしているのは『音殺(おんさつ)』教育です。音が持つ豊かな世界を殺し、音から私たちが汲み取る豊かな感情世界を殺すような、真の音楽教育とは程遠いことをやろうとしているように私には思えます。」 私が意見を述べ終わると、その音楽教師は何か忘れていたものを取り戻すかのような表情を見せた。その音楽教師は何も述べることなく、ただその場にたたずんでいた。

その様子を確認した私は、静かに教室を後にした。そこで夢から覚めた。 夢から覚めてみると、自分の内側にほとばしるような熱量が充満しているのを感じた。綺麗な青空が広がる爽快な春の朝にあって、私の内側は真夏を先取りするかのような熱気を帯びていた。2017/5/23

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