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939. 一年間に読んだ論文の量について


昨日は、「創造性と組織のイノベーション」の試験を午前中に終え、そのコースで課せられている共同論文の執筆に向けたミーティングを行った後、社会科学キャンパスに足を運んだ。いよいよ来週から、フローニンゲン大学での最初の一年目の最後の学期となる。

最後の学期には、「タレントアセスメント」と「成人発達とキャリアディベロップメント」というコースを履修する。前者は、私たちの創造性をどのように測定するのかに関する心理統計学のコースである。

一方後者は、成人発達とキャリアの発達の関係性を考える産業組織心理学のコースである。社会科学キャンパスに足を運んだのは、それらのコースで取り上げられている課題論文をプリントアウトするためだった。

図書館に到着し、コンピュータールームで課題論文を印刷していると、それらのコースで課題とされている論文は、合計で50本ほどに及ぶことに気づいた。どちらのコースもこれまでの私の専門と関係するものでありながらも、心理統計学や産業組織心理学の観点から発達測定や成人発達を捉えることは、私にとって少なからず新しい観点をもたらすことが予感された。

実際に、50本の論文をプリントアウトしながらそれらを眺めていた時に、これまでの私にはない観点がそれらの論文で取り上げられていることに気づいた。最後の学期においても、知識の体系の裾野を広げるようなことが私に突きつけられていると思った。

これは私にとって喜ばしい要求である。なるべく早い段階で、50本の論文を全て一読しておきたいと思う。今現在、執筆中の論文が3本ほどあるが、それらのうちの2本は来週中に完成するであろうから、来週のどこかの時点から本格的にそれら50本の論文を読み進めていきたいと思う。

この一年間を通じて、合計で6つのコースを履修し、それらのコースで課せられている論文は合計で150本ほどに及ぶことがわかった。それらはあくまでもコースで課せられているものであり、その他に修士論文を執筆するために読んでいた論文や、自分の関心に従って読み進めた論文などを含めると、およそ250本ほどの論文をこの一年間で読んできたように思う。

この数に関しては、当初の私が全く予期していなかったものであり、この一年間を振り返ってみて初めて気づいた数だ。正直なところ、読んだ論文の数に重要な意味は含まれていないのだが、それでもこの一年間で気づかない間に随分と論文を読んでいたものだと驚かされた。

しかも、6つのコースを受講しなければ、決して発見することのできなかった論文と出会うことができ、それらは自分の探究領域を押し広げるような役割を担っていた。また、科学論文ばかりを読むのではなく、時に休息として、自分の関心のある専門書を読み進めていたことは、私の内側に調和をもたらしたように思う。

特に、自分の関心テーマに関する哲学書を読むことは、探究活動の刺激になり、そこから励ましを得ると同時に、私の心を休めてくれるような働きがあったように思う。一年目のプログラムも最後の学期となったが、これまでと変わらず、多数の論文や専門書と向き合い、文章を執筆していくということを継続させたいと思う。2017/4/14

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