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4. カート・フィッシャーの発達理論「ダイナミックスキル理論」が誕生するまで


ハーバード大学教育大学院のカート・フィッシャーは、ロバート・キーガンと並んで、現存する発達心理学者の中でも最も著名であり、70歳を迎えた今もなお研究活動に情熱を注ぎ、学術論文も旺盛に執筆されています。

昨年の秋にハーバードを訪れた際にカート・フィッシャーと面会する機会があり、生徒からの信望がとても厚いということが頷けるぐらい人柄も素晴らしい教授でした。

現在インターンとして参画しているLecticaのLASという発達測定手法は、カート・フィッシャーの理論を織り込んでいることもあり、これから少しずつカート・フィッシャーの理論と研究成果を紹介していきたいと思います。

カート・フィッシャーといえば「ダイナミックスキル理論」と言われるぐらい、発達理論の研究者の中でこの理論は広く知れ渡っています。カート・フィッシャーはイェール大学卒業後、当時ハーバード大学に在籍していた行動心理学の始祖スキナーの下で学び、博士号を取得しました。また、ジャン・ピアジェとも交流がありました。

そのため、フィッシャーは研究者として駆け出しの頃、スキナーから行動心理学を学び、ピアジェから発達心理学を学んでいました。

その後、1980年にダイナミックスキル理論の原型となる「スキル理論」を提唱しました。ここからフィッシャーはさらに脳科学とシステム理論(一般システム理論を越えて、最新のダイナミックシステム理論)の知見を基に研究活動を展開し、ダイナミックシステム理論を提唱するに至りました。

ダイナミックスキル理論に含まれる様々な概念を一度で紹介することができないので、今後少しずつ鍵となる概念や研究成果を紹介していきたいと思います。

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