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3060.【北欧旅行記】聖地アイノラより


アイノラのシベリウス博物館の中にあるカフェでくつろいでいると、突然シベリウスの協奏曲が流れ始めた。おそらく受付のハンネさんが気を利かせてかけてくれたのかもしれない。

シベリウスが何十年も住んだアイノラの邸宅を訪れることによって、私は改めて、「そこでしか育まれぬもの」の存在を目の当たりにしたように思う。別の言い方をすれば、ある特定の場所に身を置くことによってしか生み出せえぬものがあるようなのだ。その点を改めて実感させられた。

シベリウスの音楽に流れているものは、やはりこのアイノラの地の豊かな自然に根源がある、と思わずにはいられなかった。

なんと静かな環境だろうか。自然の瞑想的な静けさが辺りに満ち満ちている。それは私たちの生命力を満ち満ちとさせてくれる。

シベリウスの邸宅のように、自然の中で暮らしながら探究活動と創造活動に打ち込みたいと強く思う。いつかそうした日が実現されるだろう。もう自分の心はそこに向かっている。

もうしばらくカフェで休憩をしたら、そろそろ出発をし、シベリウスが散歩を楽しんだであろう近くの湖に足を運びたい。そこで少しばかり散歩を楽しんでからアイノラの町を後にしようと思う。

先ほど、楽譜と合わせて合計で四冊ほどの文献を購入した時、会計を担当してくれたハンネさんが笑いながら、「今日一番のお客さんです(笑)」と笑いながら述べてくれた。私たちはそこからまた会話を続けた。

:「そういえば、先ほど一日に少なくとも二人以上は日本人の観光客が来るとおっしゃっていましたね。本当にそれは正しいようです。テラス席に座っているあの二人は日本人の方ですから」

ハンネさん:「ええ、当たりましたね。ただ、今日はまだ日本人の方が来るかもしれませんよ(笑)」

:「そうかもしれないですね(笑)。ちなみにどこの国からやってくる人が一番多いのですか」

ハンネさん:「はい、英国、米国、ドイツ、スウェーデンから来られる方が多く、日本から来られる方は四番目か五番目に多いですよ」

シベリウスの音楽を愛する者たちにとっての聖地アイノラ。確かにここを訪れる日本人は多いだろうと思われる。私もこの地に導かれた一人だ。

もう少ししたらカフェを出発し、近くの湖の周りを歩きたい。そしてゆっくりとアイノラの駅に向かう。

この駅は無人駅であり、私の地元である山口県光市の駅よりも小さい。駅のプラットホームにはチケットを購入する機械と椅子だけがポツリと置かれているだけだ。

この駅の雰囲気は、一年半前に訪れたオーストリアのオーベンドルフの駅を思い起こさせる。こうした田舎の小さな駅が残っていることも、フィンランドに対して好意的な感情を持つ理由かもしれない。アイノラ:2018/8/31(金)13:49

No.1280: The Sixth Day to Stay in Boston

The sixth day to stay in Boston started.

It is drizzling now, but I’ll go to HGSE and study at the library. Boston, 09:38, Tuesday, 10/2/2018

過去の曲の音源の保存先はこちらより(Youtube)

過去の曲の楽譜と音源の保存先はこちらより(MuseScore)

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