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2751. 【ロンドン滞在記】ロンドン出発の朝に:ナショナル・ギャラリーの回想


五泊六日のロンドン小旅行を終える日がやってきた。ロンドンを出発する朝は澄み渡るような青空が広がっている。

ホテルの自室の窓を開けると、爽やかな風と共に遠くの方から鳥の鳴き声が聞こえてきた。ホテルのチェックアウトは11時であり、搭乗予定のフライトも14時半のため、比較的ホテルでゆっくりすることができる。

10時半あたりにホテルをチェックアウトし、キングス・クロス・セント・パンクラス駅に向かう。そこで地下鉄のチケットを購入し、リバプール・ストリート駅に向かう。

この駅も大きな駅であり、空港行きの列車がやってくるまでに時間があるため、そこで昼食を購入したいと思う。空港に到着するのはフライトの二時間ほど前であり、そこからセキュリティーをくぐり、フライトまでの時間は過去の日記の編集をしたいと思う。

このようなことを書き留めていると、徐々に旅の終わりを実感する。明日からはまたフローニンゲンでこれまで通りの生活を送りたい。いや、今回のロンドン旅行を通じて得られた感覚をもとに、より充実した探究活動と創造活動に従事したいと思う。

数日前に訪れたナショナル・ギャラリーの記憶が今蘇っている。特に印象に残っているのは、修学旅行の一環として館内を訪れていた小学生たちが楽しそうにスケッチをしている姿だ。

彼らは真剣な表情をしながらも、実に活き活きとした楽しそうな表情でスケッチをしていた。また、子供たちに館内の芸術作品と作品鑑賞に関する有益な観点を教えているガイドの姿や、同じことを大人たちに向けて提供しているガイドの姿が印象に残っている。

館内には、子供も大人も芸術を愉しむ精神が滲み出していた。子供も大人も一緒になって芸術を愉しむ光景は大変良いものだと思う。

芸術を愛する気持ち、そして美しいものを愛でる気持ちを子供も大人も一緒になって育んでいる様子は、大変肯定的な印象を私にもたらした。

芸術を通じた人間発達。子供も大人も芸術を通じて発達しうるということを示唆してくれるような光景がそこに広がっていた。

芸術を通じた人間発達について思いを馳せるとき、自分の内側に動くものを感じることができる。そのテーマは私にとってとても大切なようであり、このテーマが今後の私を支えていくことになるだろうと予感する。

数日前の日記で書き留めておいたように、ナショナル・ギャラリーはとても大きな美術館だ。結局五時間以上そこに滞在することになったが、大変感銘を受けたマネの特別展示を除けば、下記の作品がとても印象に残っている。

1. カルロ・クリヴェリ『聖エミディウスを伴う受胎告知』

2. ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー『解体のため最後の停泊地に引かれていく戦艦テメレール号、1838年』『雨、蒸気、速度——グレート・ウェスタン鉄道』

3. オディロン・ルドン『花に囲まれたオフィーリア』

4. ピエール・オーギュスト・ルノワール『小舟』

これらの作品を納得のいくまでとことん眺め続けた。それ以外の作品については歩きながら眺める程度であり、美術館に滞在していたほとんどの時間は上記の作品を鑑賞することに充てられたと言っても過言ではない。

もちろん上記の作品以外にも、ゴッホやゴーギャンの傑作もあったが、自分を掴んでやまない度合いでいうと上記の作品に劣る。

自分にとって良い絵、あるいは今の自分にとって刺激と励ましをもたらす絵はその場に浮かんで見える。これは本当に不思議な現象なのだが、実際にそうとしか言いようがない。

無数に飾られている作品の中で、内側の促しをもたらすような作品は浮かんで見えるのだ。肉眼ではなく、心眼を発揮すればそれは一目瞭然だ。

上記の中でも特に私が感動を受けたのは、ターナーとルドンの作品であった。それらの作品は偶然にもここ最近にインターネット上で写真を見たことがあり、まさかそれらの原画を見れるとは思ってもおらず、ひどく感動した。

また、カルロ・クリヴェリの『聖エミディウスを伴う受胎告知』という作品も私にとって非常に重要だ。なぜなら、キリスト教の宗教画をこれまで無数に見てきたが、初めて自分に響くものをもたらしてくれたのがこの作品であったからだ。

細部について論じることをしないが、自分が時折体験する光の体験、そして数年前の夢の中で見た宇宙の誕生をもたらした四羽の鳩が象徴することの新たな理解をこの絵画はもたらしてくれた。

フローニンゲンに戻った後にまた上記の作品についてはあれこれと言及することになるだろう。ロンドン:2018/6/25(月)06:49

No.1103: A Quiet Saturday Morning

It is Saturday, and a quiet morning came.

I want to engage in my daily academic and creative activities, looking at the view from the window of my study. Groningen, 07:55, Saturday, 8/4/2018

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