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2231. 作曲実践における工夫


そういえば今朝の六時半頃に、何気なく食卓の窓越しから外を眺めると、すでに一日の活動を始めている多くの人たちの姿を見かけた。その時間帯にはすでに明るくなっており、目の前の通りを自転車で行き交う人たちの姿を多く見た。

フローニンゲンの寒さも徐々に和らぎ、氷の世界から脱却したためか、道を行き交う人たちの表情もこれまでに比べて明るく見えた。太陽が完全に昇り始める頃、自分の内側のシャドーの光り輝く側面が自分を強く支えていることに改めて気づいた。

それはここ最近感じていた気づきでもある。シャドーの闇の側面ではなくシャドーの持つ光り輝く側面が自己の内側に顕現し、それが仕事にせよ表現活動にせよ、自己の活動の根源的な力になっているようなのだ。

昼食前に協働プロジェクトの仕事を終え、昼食後に少しばかり作曲実践をした。ここ最近特に私が意識しているのは、過去の偉大な作曲家が残した楽譜とどのように向き合っていくかということである。

より具体的には、彼らの作品をいかように分析し、分析から得られた事柄をどのように自らの作曲実践に適用するのかということである。今は必ず参考にする曲をまず何回か繰り返し実際に聴くようにしている。

その後、楽譜を分析的に見ていく。とりわけ、コード進行やメロディーラインなどを中心に楽譜を解析的に見るようにしている。

転調やハーモニーに関してはまだまだ学習中であるため、その辺りを全て把握仕切ることは難しいが、あるだけの知識を用いて楽譜から構造的なパターンを見出すようにしている。

そのようにして把握されたパターンをもとに自分の曲を作っていくというのが次の手順である。この際に、発見したパターンをそのまま活用することもあれば、あえてそれを自分なりに工夫して用いることもある。

そこに関しては何か明確な基準というのはなく、感覚的に工夫をした方が良さそうだという判断や、実験的に工夫をした方がいいと判断するようにしている。このように工夫をしながら自分で曲を作った後に、それを何度か聴き、原曲との差を比べるようなことも行う。

こうしたことを繰り返しているうちに、徐々に作曲家が用いているパターンを自分でも活用することができるようになり、自分の作曲技術の幅が広がっていることを実感する。工夫や実験を行う際は、遊び心や仮説検証の姿勢を忘れないようにしている。

そのようなことを意識しながら毎日作曲実践に励んでいる自分がいることに気づく。今夜もまた少しばかり作曲実践に従事して一日を締めくくりたいと思う。フローニンゲン:2018/3/6(火)20:26   

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