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2017. システマティックレビューの最終回のクラスを終えて


今日は一日を通してとても不安定な天候だった。午前中、「システマティックレビュー」のコースの最終回のクラスに参加するために自宅を出発した時は、それまで降っていた雨が一旦止んでいた。

ただし、外の寒さは厳しく、空は鬱蒼とした雲で覆われていた。ノーダープラントソン公園を横切り、キャンパスの入り口に辿り着くあと一歩のところで急に雨が降り始めた。

幸いにも入り口までが目と鼻の先であったため、折り畳み傘を広げることなく濡れずに入り口に入ることができた。

以前の日記で書き留めていたように、このコースのクラスは、教育科学棟の最上階である、通称「屋根裏部屋」と呼ばれる場所で行われる。屋根裏部屋に到着すると、そこにはマヨレイン・デヨンク教授とゲストスピーカーのアネリーケ・ロースト教授がそこにいた。

昨晩、もう一人の受講者であるジョージア人のラーナからメールがあった。何やら彼女は現在アムステルダムに滞在しているようであり、早朝のバスでアムステルダムからフローニンゲンに向かうが、クラスに間に合わない可能性もあるため、遅れる場合には連絡をよろしく、という内容のメールだった。

ラーナはジョージアの大学から交換留学でフローニンゲン大学に来ており、今学期を持ってジョージアに帰るそうだ。交換留学の最後の期間にオランダ国内を旅行しているようであり、来週も一緒に受講しているクラスがあるのだが、クラスの当日の朝に今度はパリからフローニンゲンに戻ってくるらしい。

結局ラーナは、バスの遅延のため、今日のクラスには顔を出さなかった。 システマティックレビューを取り扱う最後のクラスは、メタアナリシスに関する話題を議論した。ラーナが不在だったこともあり、受講者は私だけとなり、二人の教授を含め、三人でディスカッションを進めていった。

今後、システマティックレビューやメタアナリシスに関する論文を執筆することはないであろうが、それらの特殊な方法論を学べたことは今後の研究において間接的に大きな意味を持つだろう。とりわけ文献調査の進め方やその留意点について、以前にはなかった観点が獲得されたように思う。

それを示す証拠として、現在取り掛かっている自分の研究における文献調査の方法が以前のものとは異なっている。端的に述べれば、以前よりもより体系的なアプローチを採用し、包括的な文献調査が実現されつつある。

また、一つ一つの論文を精査する際にも、方法論上の問題点や種々のバイアスにも気づくようになっている。この辺りの観点が獲得されたことは、このコースを受講したことの大きな恩恵だろう。 最終回の今日のクラスで得られたことはいつも通り多かったが、改めて、メタアナリシスを活用した研究に情熱を持っているロースト教授には頭が下がる思いだった。このような緻密なプロセスで膨大な文献を精査しながら統計処理を行っていくことは、私には到底無理なことのように思える。

研究者というのは、本当に各人様々な情熱を持っているものだと改めて実感する。三人での議論に花が咲いていたため、二時間のクラスはあっという間に終了した。

今日はこれから、本日のクラスの内容をもとにした最終課題に取り組む。それが終わり次第、福永武彦氏の『忘却の河』の最後の章を読み、残りの時間は全て作曲実践に充てたい。フローニンゲン:2018/1/16(火)16:23

No.652: The Ultimate Meaning of Human Development

The profound meaning of human development might be the process of living by manifesting ultimate truth, goodness, and beauty.

I came across this notion by chance.

My gut feeling tells me that it is a perfect comprehension. Groningen, 14:52, Monday, 1/15/2018

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