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5416-5418:マルタ共和国からの便り 2020年1月2日(木)


本日の言葉

The very motion of our life is towards happiness. Tenzin Gyatso, 14th Dalai Lama

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タイトル一覧

5416.【マルタ共和国旅行記】2020年最初の夢

5417.【マルタ共和国旅行記】使命・天命

5418.【マルタ共和国旅行記】ヴァレッタ観光に向けて:今朝方の夢の続き

5416.【マルタ共和国旅行記】2020年最初の夢

時刻は午前3時半を迎えた。今朝は3時前に起床して、これからゆっくりとマルタでの活動に向けて準備をしていく。準備と言っても日記を書くことと作曲をすることであり、それらに加えて本日訪れる場所をもう一度確認しておくぐらいだ。

そういえば、昨日は印象に残っている夢を見なかった。一方で、今朝方は少々印象に残る夢を見ていた。

夢の中で私は、四方が壁で囲まれ、その壁に様々なオブジェが埋め込まれた不思議な空間にいた。雰囲気から察するに、そこは欧州の国のどこかに思われた。ただし、その空間には日本人だけしかおらず、小中高時代の友人が数多くいた。

最初私は、修学旅行の一環か何かでそこにいるのだと思っていた。私たちはその空間の入り口近くで整列をしていた。何列かある中で、私はある列の先頭に立っていた。すると、係員の日本人男性がやってきて、今から列の先頭の人が代表として、自分自身にまつわる秘密を壁のオブジェに記憶させることを依頼してきた。

列は10列近くあったから、10人ぐらいが壁に向かって歩き出した。係員の男性は別に何も難しいことを言っていなかったように思うが、秘密を壁に記憶させる手順が私には難しく思えた。自分はつくづく何かの手順を理解する力が弱いのだと思った。

各列の先頭にいた者たちは、思い思いに壁のオブジェを眺めていき、自分の秘密を託すオブジェを慎重に選んでいた。私もその1人であり、どのオブジェにするかとても慎重だった。

その空間はだだっ広く、壁にはぎっしりとオブジェが埋め込まれていたため、どのオブジェにするかを選ぶのは一苦労だった。しばらくすると、少しずつ周りの人たちがオブジェを選び、パスワードをかけながらオブジェに自分の秘密を記録させ始めた。1人、また1人と少しずつオブジェに秘密を記録させ終えた人たちが出てきた。

私はまだどのオブジェにするかを悩んでいる最中であり、一向に良いオブジェが見当たらなかった。最初から私は少し違和感を覚えていることがあった。それは何かというと、基本的に選べるオブジェは自分の目の高さまでということである。

壁には下から上までオブジェがぎっしりと埋まっているのに、なぜ自分の目の高さまでのオブジェしか選べないのか、正直私は不満であった。そうした不満を他の列の先頭の人たちにも打ち明けたが、彼らは一様に「それはしょうがない」と言う。私はそれはしょうがないはずがなく、理不尽のように思えたため、係員にも確認したが、係員の回答も曖昧なものであった。

そこで私は、誰が作ったのかわからないようなそんな決まりを守ることなく、自分がこれだと思ったオブジェを選び、そこに自分の秘密を記録させることにした。ひとたびそのように吹っ切れると、オブジェの候補がいくつかに絞られてきた。

あるところで、自分の目線よりも高いオブジェに手を伸ばし、そこに秘密を記録させようとしたところ、右から誰かが私の方に寄り掛かってきて、私の靴を踏んだ。見ると、同じぐらいの高さにあるオブジェを選ぼうとしている小柄な女性が、背伸びをして体のバランスを崩してしまい、私の方に寄り掛かってきたことがわかった。

私はその女性の体を支え、「大丈夫ですか?」と確認した後、私たち2人だけが決まり事を気にせずにオブジェを選んでいることに対して笑った。その女性と二、三言葉を交わした後に、私は結局その場所で秘密を記録するのではなく、また別のオブジェを探し始めた。

壁のオブジェには様々なジャンル分けがなされており、オブジェの見た目はジャンルを想像させるわけではそれほどなかったが、そこでふと、「音楽のジャンルはどこだろうか?」と考えた。近くにいた人に尋ねてみると、音楽のジャンルの場所を教えてもらうことができ、私はそこに向かった。その手前のジャンルがゲームとなっており、私はそこで一度足を止めた。

見るとそこには、私が幼少時代にのめり込んでいた懐かしのRPGゲーム(クロノトリガー)のソフトが地面に置かれていた。厳密には、地面にガラス張りのケースがあり、そこに大事そうにソフトがいくつか保存されていたのである。

そのゲームのソフトは、私がやっていた当時の見た目とは異なり、復刻版のように見えた。特典としてその他の日本を代表するRPGゲームが2つセットになっており、私はそれを手にとって眺めてみたくなった。だが、それはガラス張りのケースの中にあって、ケースには鍵がかかっていたため、外から眺めるしかなかった。

しかし幸いにも、私が熱心にそのソフトを眺めていることに気付いた係員の1人が、ガラスケースを開けてくれるとのことであり、私は嬉しくなった。ケースが開けられ、少しかがんでソフトを手に取ろうとした瞬間、私は思わず悲鳴を上げた。誰かが私のお尻にかんちょうをしたのである。

見ると私の右横には、どこかで見覚えのある芸人らしき男性がいて、彼が手持ちのスティックで私にかんちょうをしてきたことに気づいた。それは悪ふざけであり、そのかんちょうのせいで、尾骶骨が痛くなってしまった。

その男性はニヤリと笑みを浮かべており、してやったりの表情をしていた。私はその男性になぜかんちょうなどしてきたのかを尋ねようとしたが、その男性に関わるのがもはや無駄に思えたため、尾骶骨をさすりながらその場を後にして、音楽関係のオブジェの場所に向かった。

音楽関係のオブジェが埋め込まれた壁の前に到着すると、そこには良さそうなオブジェがいくつもあり、ようやく自分が望むオブジェがありそうだと思って安堵した。ところが、もうその場を去らなければならない時間が目と鼻の先までやってきており、気がつけば私はその空間とは違う場所にいた。

私はどのようなオブジェを最終的に選び、自分の秘密をどのようにオブジェに埋め込んだのかは知らない。ただし言えることは、自分が納得したオブジェを選んだことだけは確かな実感としてある。

この夢のシンボルとして現れていた不思議な空間と無数のオブジェは大変興味深い。また、自分の秘密をオブジェに埋め込む行為とその方法も何かの象徴して現れていたように思う。そして私が音楽関係のジャンルのオブジェを選んだことにも何か大切な意味がありそうだ。

ここ最近、ヨーゼフ·マティアス·ハウアーのトランスパーソナル的な作曲実践に共感をするものがあり、彼に共鳴をする形で、とりわけ私は数秘的な観点で作曲をしていこうと思っていたところだった。もちろん数に関する秘密だけではなく、人間の言葉に内包された密教的かつ神学的な観点の活用や、曲の中に物語構造を持たせて、物語と物語構造の双方がトランスパーソナル的な作用を引き起こす工夫について考えていたところだった。昨夜もそれについて意識的·無意識的にずっと考えていたように思う。

また、スティックを使ってかんちょうをされた場面についても印象に残っている。それは痛みが伴い、自分の尾骶骨がしばらく疼いているのを感じていた。

尾骶骨あたりにはムーラダーラチャクラというエネルギーの中心点があり、そこには生命力の根源であるクンダリニーが眠っているとされる。ひょっとすると、あのうずきはクンダリニーの目覚めを表していたのかと思う。マルタ共和国:2020/1/2(木)04:41

5417.【マルタ共和国旅行記】使命・天命

気がつけば元旦が過ぎ、2020年も2日目を迎えた。マルタで迎える3日目の今日も、行うことは変わらない。もちろん今日から本格的に観光を始めるのだが、結局は日記の執筆と作曲、そして旅が自分のなすべきことである。それらはもう完全に「職業(vocation)」になった。

英語の語源ではそれは、特定の職業に関して神から召されたとされる使命や天命を指す。作曲なら世間一般的にまだしも使命や天命とみなされるようなものかもしれないが、そもそも作曲ですらも、音楽経験の一切ない私にとってはそれが使命·天命としての職業だとみなしているのは不思議なことである。また、日記や旅をすることが使命·天命としての職業だというのは、それ以上に不思議に思えるだろう。

だが私には、もう本当にそれらが自分の使命·天命であることが分かっている。確信を超え、確信は存在の大空の中に溶け出してしまった。元旦のマルタの青空を眺めながら、そのようなことを考えていた。

昨日の散歩は大変実り多いものだったと思う。マルタに居住する意思が強くなったこと、自分の名前と海との深いつながりに気づけたこと、創造活動上の種々のヒントなどを得られたことが大きな恵みであった。

恵みとしての気づき。それが流れ星のように降ってきて、私はそれらを受け止めた。

陽気な午後のマルタの空の向こうには、白く輝く半月が浮かんでいた。

言葉と音の創造活動を通じて、全人類の治癒と変容に関与できないかと考えていた。それを通じて、この惑星全体の治癒と変容につながるのではないかという考えが芽生えた。

この惑星の生態系を破壊する最大の根源としての人間。自分を含め、人間の治癒と変容は急務の課題として地球にのしかかっており、その課題に対して自分なりの貢献を自らの創造活動をもってして取り組んでいこうという思いがあった。

マルタやフィンランドに居住地を構えるのもその一環なのだ。そんなことは誰も分からず、分かりようがなく、また分かる必要もない。自分だけが分かっていればそれでよく、淡々とその日その場所で自らの取り組みに従事し続けることが大切だ。

地球全体に関与していくことが他の惑星にどのような影響をもたらすのかはまだ分からない。今の自分の視野はそこまでは及ばない。せいぜいこの惑星どまりだ。現段階ではそれは仕方のないことかもしれない。視野の射程は、当人の意識の発達段階に依存するのだから。

意識を拡張させていく実践には、これからも静かに取り組み続けていこう。それをする個人的な意識は随分と希薄になっているのだが、それに向かわせる力が自分の背後に働いていて、作為の無い純粋実践を行っている自分がここにいる。

身体感覚も存在感覚も日ごとに変容し、意識がどんどんと拡張されていく。マルタを取り囲む大洋のようにそれは拡張されていき、マルタ上空の大空のように無限に広がっていく。大空の外は開かれており、それは宇宙空間につながっている。

自分の意識が宇宙大になっていく。地球から月を見ていた自己と、月から地球を見ていた自己の完全なる一致。奇妙なことに、地球と月の双方に自分がいて、それぞれがそれぞれを眺めていた感覚が昨日の午後の散歩中にあった。そしてあるところで、地球と月の上の2人の自己は重なり合い、重なり合ったところでマルタの道路に融解結合した。

文字通り、毎日毎日変わっていく自己。自己はその変容の速度に押し潰されることなく、平静を維持しながら呼吸をしている。

旅、日記、作曲。それらのためにはもう手段を選ばずに全てを捧げていく。生活を今よりもずっと極端化させていき、使命·天命に没頭することを通じて、この惑星に関与していく。魂を売るというよりも、私は自分の魂を差し出し、献上する形で日々の取り組みに従事していく。マルタ共和国:2020/1/2(木)05:13

5418.【マルタ共和国旅行記】ヴァレッタ観光に向けて:今朝方の夢の続き

本日より、マルタでの観光を本格的に始める。ホテルで朝食を摂った後に、午前中の早い時間帯から観光を始める。

今日はまず最初に、ヴァレッタにある国立美術館に行き、その後にすぐ近くの聖ヨハネ大聖堂に足を運ぶ。そこでは、今回マルタに行くことを決断させるきっかけとなったカラヴァッジョの絵を多く見ることができる。

国立美術館と聖ヨハネ大聖堂でどれほど時間を過ごすか未定だが、午後からは国立考古学博物館に行き、謎に包まれたマルタ文明の一端を少しでも理解したいと思う。普段の旅では一日に一ヶ所だけ美術館や博物館を訪れるようにしているが、本日訪れる美術館や博物館はそれほど大きなものではないらしく、また何よりも今回はそれほど長くマルタにいられるわけではないので、今日は午前中から活動を始め、それら3箇所を巡りたいと思う。

セントジュリアンに戻ってくるのは夕方あたりになるだろうと思われるため、ホテルの近くのバス停で下車した後に、一昨日に訪れたスーパーで新鮮な野菜とチーズを和えたサラダと、タンパク質と食物繊維が豊富な穀物クラッカーを購入してそれを夕食にしよう。

本日の計画について書き留めたときに、ふと今朝方の夢の続きを思い出した。四方を壁に囲まれた空間から瞬間移動した後に、私は空港にいた。実は先ほどの空間と空港は繋がっており、今から私はどこか別の国に行くために飛行機に乗る必要があるようだった。

動く歩道に乗って、私は搭乗が迫っているゲートに向かった。すると突然、私の体は空港の外にいて、雨の中を学校に向かって走っていた。目的地は高校かどこかだろうか。

見覚えのある山道を走っていると、後ろからやってきた車の運転手が私に話しかけてきた。見るとそこには、小中高時代の友人(YK)がいて、車に乗らないかと声を掛けてくれた。

幾分雨も強かったので、私は彼の申し出を有り難く思ったのだが、なぜか私はそれを断った。雨に濡れながらも走って目的地に向かいたいという思いが私の中にあったのだ。彼は納得した表情を浮かべ、彼の車は山道の向こうに消えていった。

その他にもこの夢と前後して、空港のターミナル間を移動するバスに乗ろうとする場面があったのを覚えている。バスに乗ろうとした時に、アフリカ系の運転手に身体チェックを受けた。特に何の問題もなくバスに乗ることができた場面があった。それ以外にもいくつか小さな夢の断片があった。

それではこれから作曲実践を行いたい。1時間弱ほど作曲実践を行ったら、今日は早めに朝食を摂ろうと思う。

朝食後、自室で少し休憩したらホテルを出発し、いよいよヴァレッタの観光に向かう。今日も天気に恵まれるようであるから、なお一層充実した1日と感じられるだろう。マルタ共和国:2020/1/2(木)06:06

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