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3225. 魂の求める場所で


今日の起床は午前十時半と非常に遅かったため、朝食を昼食にしようと思う。いつもの朝食は、リンゴ一つ、ハチミツ入りヨーグルト、バナナ一本であり、それを30分から一時間ほどの感覚を空けて食べている。

先ほどリンゴ一つを食べ、すでに正午を過ぎたが、まだヨーグルトとバナナを食べていないので、それらが今日の昼食となるだろう。昨夜から今朝にかけて12時間ほど睡眠を取ったことと、今日は昼食が軽いため、仮眠の必要はなさそうだ。

フローニンゲンで感じるこの優しさをなんと形容したらいいだろうか。それは形容することが難しいぐらいに自分を包んでいる。

今回ボストンを訪れた際に改めて感銘を受けたのは、そこが学術探究をするには申し分ない場所であるということだった。今回はボストンに旅行として足を運んだのだが、美術館を二つ巡る以外はハーバード大学の図書館で探究活動に勤しんでいた。

もう自分には抑えることのできない探究衝動があり、それを抑圧する一切のものから解放されつつあることを実感する。仮に来年ボストンで生活をすることになれば、私の探究活動はこれまでとはまた違う次元に参入することを予感する。

学術探究に打ち込む最適な環境がボストンに存在していることを実感できたこと。それが今回の旅の最大の収穫だったと言っていいかもしれない。

一方で、学術探究に打ち込む素晴らしい環境を提供してくれるボストンに対して、違和感を感じている自分がいたのも確かだ。それは、「この町で長く生活することはできない」という類の違和感だ。

言い換えると、ボストンは学術探究に打ち込む上では申し分ないが、そこで腰を据えて生涯暮らすような落ち着きは持っていないように感じられた。アメリカの建国の歴史を遡ってみると、間違いなくヨーロッパの文化の影響を受けていることは確かだが、実際のヨーロッパの土地に根付いている落ち着きと比べてみると、ボストンのそれはやはり見劣りすると言わざるをえない。

ボストンに住んでいる住民を観察したり、街に流れる時間や空気に敏感になってみると、ボストンは私の心身を大いにくつろがせてくれるような場所ではないことがわかる。心身の奥底に残る微細な緊張感の存在を常に認めることができた。

それやおそらく、アメリカの競争社会という特質や、学術の世界においても競争が存在しているためか、学術都市のボストンで学術研究に打ち込むことができたとしても、真に落ち着いた生活をすることはここでは難しいということを実感していた。

今回ハーバード大学を訪問してみると、改めてこの大学が持つ巨大な力とマーケティングの巧みさには舌を巻いた。歴史という観点でみれば、ヨーロッパにはハーバード大学よりも長い歴史を持つ大学がたくさんあり、実際にフローニンゲン大学はハーバード大学よりも古い歴史を持つ。

長大な時間をかけて初めて積み重ねられていくものがあることを考えると、世界にはハーバード大学よりも大きな蓄積を持つ大学がいくつも存在している。だが今回改めて、ハーバード大学の巨大な力を実感させられ、それは米国社会の特質と相まった、この大学がこれまで採用してきた政治経済的戦略と宣伝の巧みさによって生み出されたものなのではないかと感じさせられたのである。

もし仮に私がマーケティングを専門としていたら、ハーバード大学が採用しているブランド戦略については是非一度考えてみたいところである。それぐらいに、ハーバード大学のマーケティングは巧みであると私は思う。

そのようなことを考えていると、来年仮にボストンで探究生活を開始する幸運に恵まれたとしても、やはりそこから数年後にはヨーロッパに戻ってこようと考えている。昨日オランダに戻ってきて、この国は間違いなく自分をくつろがせてくれる場所だと再認識した。

存在の根源が感じる安心感がここにはある。近い将来にスイスのドルナッハで一度生活をしてみたいと思う。

スイスの主要都市には一切関心がなく、スイスの片田舎のこの町がどのような雰囲気を持つ場所なのか、一度旅行としてそこに行き、近い将来には少しばかりそこで生活をしてみたいと思う。

とにかくこの人生において、私は自分の魂が求める場所で生活をし、魂の要求に応える形で日々を過ごしていきたいと思う。今の私の魂が求める場所はオランダであり、来年はまた違う場所を求めるかもしれない。

諸々の制約から自己を解放し、この人生に与えられた役割を全うしていくこと。それを絶えず念頭に置きながら、今日も自分にできることを少しずつ行っていく。フローニンゲン:2018/10/6(土)13:00

No.1337: Crossing Lines

Clouds covering the sky in the early morning already disappeared, and it’s sunny now.

I notice that our life consists of the infinite number of crossing lines. Groningen, 09:56, Monday, 10/22/2018

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