ヘルシンキ滞在の三日目の朝を迎えた。今日は少しばかり空が曇っている。
一昨日、ストックホルムの空港で思わぬ形で空港内を走らされたため、不覚にも左足の太ももが筋肉痛になっている。スーツケースを転がしながら、いつもと違うフォームで走ったことが原因だろう。
昨日は一日中トゥルクの町にいて、行きと帰りは高速バスで合計で四時間半ほどバスに揺られたため、昨夜は体力を回復させる必要があった。今朝起床したのは午前七時前であり、ゆっくりと睡眠を取ることができたように思う。
現在宿泊しているホテルの周りの環境は静かである。ホテルはヘルシンキ中央駅から近く、町の中心に位置しているにもかかわらず、周りの環境が静かであるというのはフィンランド人が静かさを好む傾向にあることを物語っているかもしれない。
ストックホルムも風光明媚な場所であったが、私はもしかするとヘルシンキの方を好むかもしれない。ヘルシンキの方がより静かである。
そうした静かさは、シベリウスの音楽の底に流れているものを思い起こさせる。シベリウスはとりわけ自然を愛し、自然の静けさを好んだ。
今日訪れる予定のアイノラにあるシベリウス博物館は、シベリウスの自宅であることに今朝気付いた。昨日、トゥルクのシベリウス博物館を訪れた際に、シベリウスがヘルシンキから北に30kmほどの場所に自宅を構えていたことを知ったのだが、その場所こそがアイノラの博物館であることを今朝知ることになった。
数日前の日記に書き留めていたように、このアイノラの博物館を見つけたのは本当に偶然であった。ちょうど今日は旅の中休みということにして、一切予定を入れておらず、ヘルシンキの図書館に行って本でも読もうと思っていた。
だが、数日前に「シベリウス博物館」という言葉で改めて検索をしていると、偶然にもこのシベリウスの元邸宅を見つけることになった。この博物館との出会いにせよ、シベリウスとの出会いにせよ、そこには見逃すことのできない縁のようなものがあるように思えてくる。
アイノラのシベリウス博物館は午前10時から開館とのことだが、10時半をめどに到着するようにして、それまではホテルでゆっくりする。ヘルシンキ中央駅からアイノラの駅まで列車で25分、駅から1km弱およそ10分ほど歩けばシベリウス博物館に到着できてしまう。
昨日のトゥルクの博物館よりも随分と近くに感じられる。アイノラの博物館の周りは、シベリウスが愛したように、自然が豊かである。特にシベリウスが楽想を得ていたと言われる湖が博物館の目の前にある。
ここでシベリウスは白鳥や鶴を眺めていた。博物館を見学した後は、この湖の周りをゆっくりと歩こうと思う。
当時のシベリウスの心境を想像しながら、ゆっくりと散歩を楽しむ。ここでもきっとまた新たな霊感がやってくるだろうと予感する。ヘルシンキ:2018/8/31(金)07:49
No.1276: Imaginary Winds
Since I’m in an airplane now, I don’t know what kinds of winds are blowing in Boston at this moment.
Yet, I was just imagining about them in my mind. I expect a unique wind blowing in Boston. On my way to Boston, 10:10, Thursday, 9/27/2018