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2407. 子育てへの専念と受託への感謝の念


この世界に存在する委託と受託の関係について考えた後、現在取り掛かっている研究のデータ分析を行おうとした。すると、書斎の窓の前を一羽の鳥が横切り、それを目撃した瞬間に、「四年間ほど子育てに専念したい」という思いが突如湧いてきた。

その予兆のようなものは、先ほど皿洗いをしていた時にあった。私はまだ子供がいないのだが、「子供が生まれたら、誕生から四年間は子育てに専念したい」という思いが出てきたのである。

これは可能であるならば、よほどの案件でない限り四年間仕事を一切入れず、研究は継続しながらも、基本的には子育てに専念したい。ルドルフ・シュタイナーの発達思想において、生誕からの数年間はまさに魂の発育期に該当する最も大切な時期だ。

この時期を自分の子供とできるだけ長く、そして深く同じ時間を過ごしたいという思いがある。確かに今の状況を考えると、四年間ほど協働プロジェクトの仕事をしないというのは無理な話かもしれない。

だが、できるだけその期間は自らの研究活動を静かに続け、その他の仕事はそれほど入れない形で子供と多くの時間を過ごしたいと思う。仮にいくつかの協働プロジェクトに従事していたとしても、常に心のゆとりを持って日々を過ごせるような働き方をしたい。

そうすれば、仮に時間としては長くなくても、自分の子供と過ごす時間は深いものになるだろう。子供がいないにもかかわらず、そんなことを夕食後にぼんやりと考えていた。

いよいよ明後日からは中欧旅行が始まる。新たな旅は新たな出会いを意味しており、同時にそれは自己の新たな出発を意味している。今回訪れるポーランドもハンガリーも東欧ではなく、中央ヨーロッパの国々に分類されることを先日に知った。

以前オーストリアに行った時、そこは中央ヨーロッパだという認識があり、ウィーンの街の標識を見ると、ブダペストまで近いことが分かり、ハンガリーも中央ヨーロッパの国なのだ、ということを考えていたことをふと思い出したのが先日だった。

そうであれば、ポーランドも中央ヨーロッパの国なのではないかと思って調べてみると、両国はまさに中欧の国々だったことを知ったのは数日前のことである。歴史上、以前は両国ともに東欧諸国に該当していたそうなのだが、今は中欧諸国に該当しているようだ。

昨年の春にオーストリアに旅をしたため、今回は中欧諸国に行くのは初めてではない。しかし、ポーランドもハンガリーも初めて足を踏み入れる国々であることに代わりはなく、きっと新たな出会いがそこであるだろう。

もちろんそこには、人々や文化との新たな出会いも含まれているが、自己の新たな側面との出会いもあるに違いない。中欧旅行の最中も、これまでの日々と変わることなく、日記を書き続けたいと思う。

移動中の列車や旅先のホテルなど、様々な場所でその日の体験を書き留めておく。「あぁ、自らの体験を日記として綴ることもきっとこの世界から受託されたことの一つなのだろう」という考えがすっと顔を覗かせる。

本当にそうなのかもしれない。自分の日々を書き綴ることは、この世界から受託された大切な役割なのかもしれない。

この世界で自分にできることは本当に数少ない。だが、この世界から受託されたことは最後の最後まで全うし続けたいと思う。

日記を書くことはこの世界から受託されたことなのだ。であれば、残りの人生において毎日日記を書き留めておきたいと思う。

こうした役割を与えてくれたこの世界に対して、私は感謝の念を捧げたい。この役割と感謝の念さえあれば、明日もまた今日と同じように充実した一日を生きることができると思うのだ。フローニンゲン:2018/4/11(水)20:17

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