943. 仕事を通じた発達に対する関心


昨日と同様に、今日も論文を執筆し続ける日になりそうだ。昨日の段階で、「創造性と組織のイノベーション」に関する共同論文の方には目処が立ち、今日の午後あたりに昨日書いた文章をもう一度読み返し、修正・加筆を行いたい。

また、修士論文に関しては、昨日中に随分と試行錯誤をし、教師と学習者間の発話構造レベルにおけるシンクロナイゼーションについて全体像を描くことができた。前回論文アドバイザーのサスキア・クネン教授に提出したものとは随分と様相を変え、シンクロナイゼーションに関しては大きな変更を加えたい。

当該箇所の執筆内容については、昨日日記に書き留めていたものに従いたい。今日の大きな仕事は、昨日頭に思い描き、日記に書き出した論文のストーリーに沿って言葉を生み出していくことだろう。

すでにデータの解析結果は手元にあるため、今日はとにかく言葉を生み出しながら論文の形を完成に近づけていくことだ。それらの作業に目処が立てば、最終学期に履修する二つのコースで取り上げられている論文に目を通していきたい。

合計で50本に及ぶ論文をできるだけ早い時期に一読し、知識基盤を緩やかにでも良いので構築しておきたい。この作業が遅れると、クラスで取り上げられる知識項目を消化することができないままコースを終えることになりかねないので、早急に全ての論文に目を通しておく必要があるだろう。

特に、創造性の測定に焦点を絞り、心理統計学の知識を獲得できる「タレントアセスメント」のコースには期待するものが大きい。このコースを履修することによって、おそらくこれまで私に欠けていた測定に関する観点を獲得することにつながり、心理統計学の概念や分析手法について新たなものを取得することになるだろう。

また、「成人発達とキャリアディベロップメント」というコースでは、産業組織心理学の観点から成人発達を捉えていくことになる。とりわけキャリアの発達に絡めて人間の発達を考えていくことは、これまでの私にはあまりなかった観点だろう。

しかし、ここ最近、人間が仕事を通じて発達していくという現象に強い関心を示している。今回履修するコースでは、企業組織で働くことを通じた発達現象を扱っていくことになると思うが、私の大きな関心は、偉大な芸術家や学者が自分の仕事を通じて内面の成熟を進行させていったということにあるような気がする。

それは、ウィーンやザルツブルグで自分の内側に深く接触した音楽家たちが仕事を通じて発達していった姿に私を打つものがあったことと関係しているだろう。よくよく考えてみると、私を感化してくれるような芸術家や学者に対して、私は彼らの仕事を活動の初期から晩年に至るまで全て順番に辿っていきたいという思いを常に思っていたことに気づく。

創出された音楽、絵画、論文、書籍など、私に多大な影響を与えてくれる人物が産み出したものを、全て一つの総体として向き合いたいという思いが常にあるのだ。そこで私が行っていたのは、彼らの仕事を断片的に捉えるのではなく、部分を超えて全体として捉えることだった。

それを通じて私は、彼らが残した作品の形式的かつ意味的な発達を見て取ることができるような気がしている。そして最も重要なことは、彼らが自分の仕事を通じて、どのようなプロセスで自らの内面世界を深めていったかを掴むことにあるだろう。

私がこれまで知らず知らず行っていたのは、まさにそうした、一人の人間が仕事を通じて発達していく姿を捉えていくことにあったのだと今になって気付かされる。同時に、彼らの軌跡を辿ることは、私が自分の仕事に励み、内面の成熟を深めていくことに対して大きな役割を担っていたのだと改めて気付かされる。

「成人発達とキャリアディベロップメント」のコースに期待することは、表面的な知識を獲得することではなく、人間が仕事を通じて発達していくという現象に対して、自分なりの考え方を深めていくきっかけを得ることにあると言えるだろう。

「仕事を通じた発達」というのは、私の中で極めて重要なテーマとして浮かび上がっている。当該コースの開始が楽しみだ。2017/4/15

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