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7100-7103: アートの国オランダからの便り 2021年7月3日(日)



No.2430 並行宇宙_Parallel Universes


本日の散文詩(prose poetry)& 自由詩(free verse)

No.727, Breathing In and Out

I’m breathing in gold air.

I welcome the influx of the spirit.

All I have to is breathe in the pure spirit and breathe out the creative spirit.

Groningen; 06:20, 7/3/2021


No.728, A Chimera

A chimera is flying in the sky.

A rainbow road appears above the creature.

I’m the person to see the entire picture.

Groningen; 21:48, 7/3/2021


No.729, Prerequisite for Good Music

Musical notes are shaking hands with one another.

That is a prerequisite for good music.

Groningen; 21:52, 7/3/2021


下記のアートギャラリーより、本日のその他の作品(4つ:コメント付き)の閲覧·共有·ダウンロードをご自由に行っていただけます。

本日生まれた3曲


全ての楽曲はこちらのMuseScore上で公開しています。

楽曲の一部はこちらのYoutubeチャンネルで公開しています。

タイトル一覧

7100. 今日からの読書/今朝方の夢

7101. 誓いと変貌

7102. マネーとテクノロジーの脅威

7103. マネーとテクノロジーに潜む意図に自覚的になること/懐疑の精神が喪失した時代に


7100. 今日からの読書/今朝方の夢


時刻は午前6時に近づこうとしている。ここ数日間は早朝の空に雲が覆っていることが多かったが、今日は雲ひとつない青空が広がっていて、朝日が仕事場に差し込んでくる。


今、穏やかな朝日を浴びながらこの日記を書いている。早いもので今日からまた週末を迎える。7月最初の週末である。


今日からは、マネー神学とテクノロジー哲学に関する書籍の精読を行っていく。具体的には、フィリップ·グッドチャイルドのマネー神学に関する書籍と、バーナード·スティグラーのテクノロジー哲学に関する書籍である。それらの精読を行うことを楽しみにしていた。


そうした精読の前に、手持ちの書籍で関心のあるものを全て読み直し、購入してまだ読んでいなかったものを一読していたこともあり、今日から上記の思想家の書物を丁寧に読んでいくことができる。当初の予定と同じぐらいのタイミングでそれを行うことができたので、次回の書籍の一括注文はやはり8月に入ってからがちょうどいいだろう。


マネー神学とマネー哲学は重なる部分もありながら、異なる箇所がある。前者の方がより超越的な視座が含まれており、それゆえに探究を進めている。


本来であれば、テクノロジーに関しても神学が固有に扱う超越的な視座があって然るべきであり、そうであればテクノロジー神学という領域が確立されていてもいいように思うが、そうした領域はまだないようだ。例えば、バイオテクノロジーに関する生命倫理の問題などは、テクノロジーと宗教というカテゴリーに括られて、テクノロジー哲学の中に包摂されている。


テクノロジーに内包された超越的な性質について議論していく際には、やはり神学的なアプローチが活用できるのではないかと思い、その可能性を探りながらスティグラーやアンドリュー·フィーンバーグの書籍を読み進めていく。


今日の読書を楽しみにしながら今朝方の夢を振り返っている。夢の中で私は、体が小さくなっていて、見知らぬ街を散策していた。しばらく歩いているうちに体が元の大きさに戻った。


気がつくと、私はある宿泊施設にいた。そこはホテルのようでは全くなく、どちらかというと旅館に近い雰囲気を持っていた。


大学時代のゼミの友人(TA)が私を1階の部屋に呼び、中に入ってみると、数名の男女が何かの作業をしていた。どうやら、お祭りの会場を飾るレースのようなものを作っているようだった。


ゼミの友人は私を部屋に呼ぶ際に何も説明をしなかったが、部屋に入ってみた瞬間に、私にその作業を手伝って欲しいのだなということがわかった。なんと祭りがあと数時間後に始まるということであり、レース作りのラストスパートをする必要があるようだった。そうしたことから誰でもいいのでとにかく人手が必要だったのだと察する。


そこから私はレース作りの手伝いを始めた。そこで夢の場面が変わった。そこからも引き続き別の夢を見ていたように思う。


続きの夢の中では屋外のバスケコートでバスケをしていた。遠くからのシュートの感覚が少し鈍っているようであり、何度かシュートを試みたもののどれもうまくいかなかった。これはまた練習をして感覚を取り戻す必要があると思った。そのような夢の場面もあった。フローニンゲン:2021/7/3(土)06:13


7101. 誓いと変貌


時刻はゆっくりと午前7時半に近づいている。今日は天気が良いようなので、ベッドのシーツと布団掛けを洗濯し、先ほど干し終えた。今は衣類の洗濯を行っている最中である。


昨日、自分に与えられた全ての機会と資源を、同時代と未来の全ての生きとし生けるものたちのために活用していくということを改めて誓った。なぜそのような誓いが降ってきたのかは定かではないが、その誓いはとても大切なもののように思える。


この誓いがあると、日々を感謝の念を持って生きることができる。また、その感謝の念を通じて自分の取り組みに励むことができる。


取り組みの中に感謝の念が体現されていて、一つ一つの行動の中に感謝の念が体現している状態。その状態をもはや意識しなくてもいいところまでいつか辿り着けるかもしれない。その時が誓いを真に体現した時なのだろう。


昨日はその他にも振り返りを行っていた。10年前の今頃のことをふと思い出し、その頃はまだJFK大学の大学院に入学して3ヶ月が経った頃であった。そこから今の自分を見ると、随分と大きな変貌を遂げたものだということがわかる。


あの時の自分はもういないことを考えると、今の自分は10年後にはもはやいないのだろう。含んで超えていくという発達の原理からすれば、当然ながら受け継がれていく今の自分の要素もあるだろうが、10年後の自分は今の自分とはまた全く違った存在になっているような気がしてならない。変貌後の自分がどのようなものなのかわからないが、今の自分は着実にそこに向かって歩みを進めているのを実感する。


それにしてもこの時期のフローニンゲンはとても清々しい。とりわけ朝は爽やかであり、日中も涼しくて過ごしやすい。


昨日は冬の格好をして部屋で過ごしていたが、今日はその必要はないかもしれない。天気が良いようなので、午後にオーガニックスーパーに買い物に出かけ、その際に近所のノーダープラントソン公園を散歩しようと思う。


買い物から帰ってきたら、昨日ダウンロードした滞在許可証の更新手続き用の資料の記入を完成させようと思う。記入するべき事柄のイメージはすでについているので、記入にはそれほど時間がかからないだろう。フローニンゲン:2021/7/3(土)07:33


7102. マネーとテクノロジーの脅威


早朝よりノッティンガム大学のフィリップ·グッドチャイルドの書籍の再読を行っている。初読においては全体感を掴むための読みを行っていたこともあり、細部については相当に理解が浅いことを思い知る。


第1章では、ニーチェの思想と資本主義の繋がりについて論じており、論を追いながらゆっくりと理解を深めていった。直感的に、20年前に書かれたこの書籍は3回か4回読んでようやく何かがわかってくる書籍だとわかる。


デューク大学出版から出版されたマネー神学に関する書籍の方の中身を改めて眺めてみると、こちらの方が理解が容易であることが見えてくる。グッドチャイルドはマネーと神学に関する書籍を執筆する前に、ドゥルーズとガタリの思想に関する解説書を数冊ほど出版している。


この仕事がのちのマネー神学の提唱においても影響を与えているところ見ると、自分もこれまで学んできた思想家、とりわけウィルバーやバスカーの思想的枠組みを使いながら特定のテーマについて論じていくことも可能であることがわかってくる。


テーマに関しては、現在はやはりマネーとテクノロジーである。マネーとテクノロジーというのは私たちの日常世界に水や空気のように存在していて、大抵私たちはその存在を所与として無意識的に接している。それが日常の風景なのだが、恐ろしいことに、文明の歴史において、マネーやテクノロジーは周期的に暴走する。


マネーに関しては過去のバブルの崩壊の歴史やリーマンショックにおいてその暴走が見て取れる。テクノロジーに関して言えば、テクノロジーの発展に応じて大規模な殺戮や戦争が人類の歴史において周期的に見られる。


マネーやテクノロジーは、人間にとって絶えず日常的であり、同時に絶えず非日常的なのだ。水や空気のように日常生活において存在しているそれらは、突如として私たちの命や生活を脅かす。


人間の命や生活だけではなく、他の生命や地球そのものの命を脅かすことを考えると、マネーやテクノロジーの内在的性質を理解し、暴走の防止に関する策を講じていく必要性を強く感じる。そうした思いが探究の動機になっているようだ。


ここからは引き続きグッドチャイルドの書籍を読み進め、ある程度まで読み進めたら、今度はバーナード·スティグラーのテクノロジーに関する書籍を読み進めていく。マネー神学とテクノロジー哲学に関する書籍を行ったり来たりしながら探究を深めていく日々がこれから長らく続きそうである。それによって、自らの生に張り付いているマネーやテクノロジーの制約から解放され、それらを賢明に「活用(活かして用いる)」する道を探っていこう。フローニンゲン:2021/7/3(土)10:19


7103. マネーとテクノロジーに潜む意図に自覚的になること/懐疑の精神が喪失した時代に


時刻は正午を迎えようとしている。引き続き穏やかな世界が広がっている。


マネーとテクノロジーは価値中立的であり得るのだろうか、という問いがふと浮かぶ。インテグラル理論の観点で言えば、確かにそれそのものは右側象限の産物であり、価値中立的であるように一見すると見えるが、それらを生み出したのが主観的な存在である人間である以上、マネーやテクノロジーが価値中立的であることはあり得ないように思う。


少なくとも、それらを用いる際には何らかの意図が不可避に混入することから、私たちはマネーとテクノロジーに対して純粋に価値中立的な態度を保持することは不可能だろう。そうなってくると、マネーとテクノロジーに付与されている意図——それは多分に政治経済的な意図である——を見抜きながらにしてそれらと付き合っていくという内省的な姿勢が求められる。


マネーやテクノロジーに内在する意図というのは注意深く内省をしないとなかなか見えてこない。そうしたことからも、マネーやテクノロジーが本当に水や空気のように見えてくる。


オランダにやってくる前年から、暗号資産、ブロックチェーン技術、AIやバイオテクノロジーに関心を持って日々動向を追い続けていたのだが、その過程で得られた実社会で起こっている具体的な現象や動きに関する知識は、これからの探究において役に立つだろう。


個人レベル、企業レベル、国家レベルでそれらがどのように用いられようとしているのかを引き続き注意深く見ていこうと思う。そうした観察から得られた個別具体的な知識と理論的な考察を紐づけていくこと。ここからの探究はそうした形を取る。


経済学が前提としている発想や方法論をつぶさに検証していくと、グッドチャイルドが指摘するように、経済学というものが宗教的イデオロギーのような科学的迷信であることが見えてくる。現在、神学とマネーを関連付けて博士論文を執筆し、その後、現代の経済学に対する思想的·方法論的批判についての博士論文も執筆したいという思いがある。それらの執筆をした後に、神学とテクノロジーを関連付けて3つ目の博士論文を執筆することができたらという構想がある。


そのような構想を持ちながら、スティグラーが晩年に執筆した書籍を読み始めた。その中で、現代は懐疑の精神を喪失した時代であるとスティグラーが指摘していた箇所が目に止まった。


先ほど考えていたように、私たちは、自らの周りに存在している水と空気のような存在としてのマネーやテクノロジーに対してあまりに無自覚であり、それらに懐疑の精神を発揮することができなくなってしまっている。


皮肉なことに、私たちの懐疑の精神を奪ってしまったものもまたマネーやテクノロジーの作用によるものなのかもしれない。マネーやテクノロジーを無自覚に利用しようとする行動を留保し、懐疑の精神を持ってそれらと向き合っていくという意味でのエポケーが求められる。


午後からも引き続きグッドチャイルドとスティグラーの書籍を読み進めていこう。フローニンゲン:2021/7/3(土)12:02

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